2015年10月に発売された富士通の最新機種、Windows 10搭載・15.4インチノートパソコン「FMV LIFEBOOK WA3/W」の試用機会を得たので、ガッツリとレビューしてみたいと思います。
この「LIFEBOOK WA3/W」はWEB限定モデルで、価格は216,300円からとやや高価な部類ですが、長く快適にパソコンを使用したい方や、仕事でAdobeやCADなど、重めの処理を多用する方には非常におすすめ!個人的には、ほぼ自分の思い描く理想的なスペックのノートパソコンだと思います。
「LIFEBOOK WA3/W」と「LIFEBOOK AH」の違い
まず今回レビューする「LIFEBOOK WA3/W」と「LIFEBOOK AH」の違いですが、「LIFEBOOK AH」が店頭でも販売されているカタログモデル、そして「LIFEBOOK WA3/W」がWEB限定のカスタム可能なモデルになります。
一般的にカタログモデルの方がお得になることが多いですが、WEB限定モデルも割引クーポンが利用できるので、実質的な価格差はあまりないようです。また、WEBモデルの場合はカスタマイズが可能なので、より自分好みのノートパソコンに仕上げることができるのも大きなポイント。そしてWEBで購入すれば、自動的に3年保証が無料で付いてくるのも何気に嬉しいポイントですね。
「LIFEBOOK WA3/W」の基本スペック
「LIFEBOOK WA3/W」の基本スペックをまとめておきます。より詳細が知りたい方は富士通の公式ページをご参照くださいね。
LIFEBOOK WA3/W | ||
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型名/カラー | FMVWWA37B(ブラック) FMVWWA37W(ホワイト) |
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基本OS | Windows 10 Home 64ビット版(カスタマイズでProも選択可能) | |
CPU | CPU | インテル® Core™ i7-6700HQ プロセッサー (HTテクノロジー対応) |
動作周波数 | 2.60GHz(インテル® ターボ・ブースト・テクノロジー2.0 対応:最大3.50GHz) | |
コア / スレッド数 | 4コア / 8スレッド | |
2次キャッシュメモリ | 256KB×4 | |
3次キャッシュメモリ | 6MB | |
グラフィックス・アクセラレーター | Intel® HD Graphics 530(CPUに内蔵) | |
ビデオメモリ | メインメモリと共用 | |
チップセット | モバイル インテル® HM170 チップセット | |
メインメモリ(標準 / 最大) | 【以下より選択可能】 16GB(8GB×2)[デュアルチャネル対応]/ 8GB(8GB×1)[デュアルチャネル対応可能] 最大16GB(注14)、DDR4 SDRAM PC4-17000 |
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表示機能 | 液晶ディスプレイ | LEDバックライト付タッチパネル式 高輝度・高色純度・広視野角 TFTカラーLCD (フルフラットファインパネル) |
パネルサイズ | 15.6型ワイド | |
解像度/表示色 | 1920×1080ドット 1677万色 | |
外部ディスプレイ表示(HDMI出力のみ) | 最大4096×2160ドット 1677万色 | |
オーディオ機能 | チップセット内蔵+High Definition Audio コーデック (最大192kHz/24ビット(注15)、ステレオPCM同時録音再生機能、MIDI再生機能[OS標準]) |
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Webカメラ | フルHD Webカメラ内蔵(有効画素数約200万画素) | |
キーボード | プリズムクリア 日本語キーボード(キーピッチ約18.4mm/キーストローク約2.5mm/108キー、JIS配列準拠)(テンキー付) | |
通信機能 | LAN | 1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T準拠、Wakeup on LAN機能対応 |
無線LAN | IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠 | |
Bluetooth® | Bluetooth v4.1準拠 | |
NFC | 搭載 | |
インターフェース | ダイレクト・メモリースロット | SDメモリーカード対応 |
USB | USB3.0準拠×3(左側面×3(うち1ポートは電源オフUSB充電機能付))、USB2.0準拠×1(右側面×1) | |
映像出力 | HDMI出力端子 | |
LAN | RJ-45×1 | |
オーディオ | マイク・ラインイン・ヘッドホン・ラインアウト・ヘッドセット兼用端子(φ3.5mmステレオ・ミニジャック) | |
バッテリパック | リチウムイオン45Wh | |
バッテリ駆動時間 | 約4.5時間(JEITA 2.0計測) | |
バッテリ充電時間 | 約2.6時間 | |
外形寸法(幅×奥行×高さ) (突起部含まず) | 378.0×256.0×25.7~27.4mm | |
本体質量(バッテリパック含む) | 約2.5kg | |
主な添付品 | マニュアル類、ACアダプタ、BlueLEDワイヤレス・マウス、保証書、単4形乾電池2本 |
「LIFEBOOK WA3/W」レビュー
それではここからは、実際に「LIFEBOOK WA3/W」を使ってみて感じたおすすめポイントをまとめていきたいと思います。
LIFEBOOK WA3/W:外見/サイズ/重さ
まずは「LIFEBOOK WA3/W」の外見ですが、光沢のある塗装でややラメが入っており、なかなか高級感のある仕上がりです。画面の開閉については側面の形状が工夫されており、どの部分からでも開けやすくなっています。
大きさはごく一般的な15.6インチサイズで、外形は378.0×256.0×25.7~27.4mmとなっています。重さは約2.5kgと持ち運びには不向きです。そのため、家や仕事場などでメインパソコンとして使用するのがおすすめかと思います。
LIFEBOOK WA3/W:CPU、メモリ、HDD/SSDについて
やはりパソコンを快適に使用するうえで、CPUやメモリは非常に重要です。今回レビューした実機は、Core i7 6700HQ、16GB メモリ(DDR4)、SSD 256GB搭載のハイスペック機でしたが、起動、各種動作、シャットダウンなどは本当に快適そのもの。
サラッと流しましたが、このCore i7 6700HQは第6世代、通称Skylakeの最新CPUです。またメモリもDDR4採用と、これだけでスペックマニアからするとよだれが出そうなほどの素晴らしい性能だと思います。特にSkylakeはここ数年の間では大きなスペックアップになっており、実際の評判もかなり良いです。
ちなみに、実測してみたところ、【起動時間:約16秒】(ボタンを押してマウス操作が可能になるまで)、【シャットダウン時間:約14秒】(シャットダウンを押して全ての電源がオフになるまで)と非常に高速。流石SSDモデルという感じです。
また、各種ベンチマークも試してみました。
まずは「CrystalDiskMark」でのアクセス速度の結果。十分な速度が出ていると思います。
続いて、あまりこういったノートパソコンでゲームをする人はいないかもしれませんが、念のためにFFXIVとPSO2のベンチマークソフトも試してみました。
あらかじめお断りしておきますが、この「LIFEBOOK WA3/W」には内蔵タイプのグラフィックス・アクセラレーターしか搭載されていないので、こういったゲームにはやや不向きです。しかし、結果としては普通に遊ぶには問題ない結果が出ました。
まずはFFXIVのベンチマーク結果。※DirectX 11 高品質 1280*720
PSO2のベンチマーク結果。
という事で、もちろんゲーム専用で使うならば、ゲーム専用ノートPCやグラボを積んだデスクトップPCがおすすめですが、そこまでこだわりなく、ある程度遊べれば十分という方ならば、この「LIFEBOOK WA3/W」でも問題ないかもしれません。
LIFEBOOK WA3/W:キーボードとサウンドにもこだわりが詰まってます!
「LIFEBOOK WA3/W」のキーボードとスピーカーには、富士通のこだわりが詰まっています。
まずキーボード。最近のパソコンは意外と薄っぺらいキーボードが多く、押すとカチッとした操作感が得られない事も多々あります。そんな中、この「LIFEBOOK WA3/W」のキーボードは非常に丁寧な仕上がり。もちろん、キーを打った際に盤面がしなるような感覚は無く、適度なキーストロークと合わさって非常に快適な打ち心地です。
そして「LIFEBOOK WA3/W」にはテンキーも配置されているので、数字の入力も快適。「0」キーの隣に「00」キー、左上段に「Tab」キーも搭載されているのはよく考えられていると思います。これ目立たないけど、普段の仕事や数字入力の際には、結構重要なポイントだと思いますよ。
→みんな、もっと【 Tab 】キー使おうぜ!その他知っていると便利なキーボードショートカットをまとめてみたよ!
また、さらなるこだわりとして、なんとキーボードの配置によって微妙に重さが調節されています。これは凄いと驚きました。なお、この「LIFEBOOK WA3/W」には、標準で日本語入力システム「ATOK」が搭載されているので、文字入力も的確に、より便利に行う事ができます。
そしてスピーカーも、オンキヨー製スピーカーが搭載されており、高音質なサウンドを楽しむことができます。実際にYoutubeなども視聴してみましたが、中音~高音の再現度はなかなかのモノ。迫力のあるサラウンド効果を楽しむことができました。ただし、低音はどうしても不足気味。ここはしょうがないかなと思います。
LIFEBOOK WA3/W:広視野角フルHD液晶&タッチパネル搭載で高精細・便利に使用可能!
この「LIFEBOOK WA3/W」は、1920×1080ドット・1677万色のフルHD液晶が搭載されています。また、液晶はタッチパネルになっているので、ブラウザのスクロールやボタンのタッチ操作なども可能。サイトをながら見する時などは意外と便利でした。
最近はより高精細な4K液晶も出回っていますが、実用性で考えると、個人的にはフルHDぐらいがちょうど良いかなと思います。この辺りは用途次第でしょうね。なお、一昔前は1280×720が主流だったので、それに比べると随分高精細になったと思います。
ちなみに、この「LIFEBOOK WA3/W」のデフォルト設定では、全体の文字やアイコンをやや大きくした125%に設定されています。確かにこれぐらいがちょうど見やすい大きさだと思いますが、個人的には100%も見やすく感じました。これは購入後にぜひ調節してみて欲しいですね。
「Windows 10:左下のスタートボタンをクリック→設定→システム→ディスプレイ」から変更可能。
125%(デフォルト)設定時
100%設定時。より画面が広くなった感じがします。
なお、出力は4K対応(最大4096×2160ドット)です。
LIFEBOOK WA3/W:NFC機能搭載で写真や動画の取り込みも簡単!
FeliCa対応NFCを搭載し、「楽天Edy」と「Suica」カード対応のWebサイトで、ショッピングやチャージ(入金)が簡単に利用可能です。
また、NFC対応のスマートフォン(Android)で撮影した写真や動画の取り込みも、パソコンにかざすだけ。しかもMy Cloudが日付や人物ごとに自動で整理してくれるので、お目当ての写真や動画をすぐに探し出したり、お気に入りの写真を選んでアルバムを作成したりすることもできます。
詳細はNFC活用ガイドのページを参照してくださいね。
LIFEBOOK WA3/W:富士通の使い方解説が丁寧で好印象
この辺りはさすが国産パソコンといったところでしょうか。
「LIFEBOOK WA3/W」に搭載されている「@メニュー」からは、簡単に各種パソコンの操作方法や設定、アップデートなどが詳しい解説付きで見る事ができます。
「ステータスパネルスイッチ」からは各種パソコンの操作が一括で行えます。特にiOS 9.3からiPhoneにも搭載されるという噂のある「ブルーライトカットモード」があったのにはちょっと驚きました。目に負担をかけたくない時はぜひ使ってみたいですね。
各種ソフトやドライバのアップデートは、「アップデートナビ」で簡単に一括で更新可能。この辺りもメーカー製パソコンならではの安心感がありますね。
LIFEBOOK WA3/W:その他のおすすめポイントまとめ
他にも、「LIFEBOOK WA3/W」には便利なおすすめポイントがあります。
例えば、パソコンの電源がオフのときでも、携帯電話などのUSB充電に対応している機器への充電が可能だったり、BDXL™(25GB Blu-ray Disc4枚分)に対応したBlu-ray Discドライブを搭載していたり、キーボード上部にワンタッチボタンがあったりします。
無線LANもIEEE802.11a/b/g/n/acに対応しているし、USB3.0×3、USB2.0×1、SDメモリーカードスロット搭載と、ほぼ日常使用では文句の出ない装備になっていると思います。
「LIFEBOOK WA3/W」おすすめカスタマイズ例
「LIFEBOOK WA3/W」の個人的なおすすめカスタマイズ例をご紹介しておきます。
OSはWindows 10 HOMEのままで:家で使う程度であれば、Windows 10 HOMEで問題ないと思います。
CPUは必要十分:CPUはカスタマイズできませんが、はっきりいってIntel Core i7-6700HQはかなりハイスペックなので十分でしょう。
メモリはお好みで:個人的な意見としては、日常使用であれば8GBあれば十分だと思います。しかし、例えばAdobe系の重いソフトを常用するとか、より快適にストレスなく使用したいのであれば、16GBもアリだと思います。
ストレージは絶対SSD!:ここだけはぜひ256GB SSDを選択しましょう!下手にCPUを1ランクアップするよりもパソコンの動作が高速になります。写真や動画を沢山保存したければ、別途外付けHDDを購入しましょう。最近ならAmazonで3TBが1万円程度です。
カラー:カラーはお好みでどうぞ。
Office:仕事でWORDやEXELを使う機会があるなら、Office Personal Premium、もしくはOffice Home & Business Premium(PowerPoint付属)は購入した方が良いでしょう。フリーソフトもありますが、互換性が乏しく、仕事で使うにはやや難しいです。後から買うよりもパソコンとセット購入の方がお得です。
保証:ここ意外と気づきにくいのですが、WEBで購入すると、デフォルトで3年保証が付いてきます。これは意外とお得なポイントだと思います。
「LIFEBOOK WA3/W」レビューまとめ!
管理人は当たり前のことながら大のパソコン好きですが、何よりも快適に日々のパソコン作業をストレスなく行いたいというのが、パソコンを購入する際に最も重要視するポイントです。
人によっては、ネットを見たりメールを読むぐらいならハイスペックパソコンは不要!という方もいますし、本来ならそれぞれの求める性能に見合ったパソコンを購入するのが、コスパを考えれば妥当だと思います。
しかし、お金に余裕があったり、長く快適にパソコンを使いたければ、少々オーバースペックではあっても、ハイスペックなパソコンを買っておけば、日々快適に様々な作業をこなせるというのもまた事実です。SSD搭載パソコンを選べば起動やシャットダウンは超高速ですし、Core i7搭載でメモリも多く積んであれば、ウイルス検査を行いながらその他の複数作業を同時に行っても、パソコンの処理が遅くなることはまずありません。また各種バックグラウンドの作業も高速化されるので、結果として非常に快適に、かつスピーディーに普段のパソコン作業を行う事が可能になります。
“時は金なり”ということわざがありますが、こういったハイスペックパソコンを一度使えば、いかに低スペックな遅いパソコンで時間を無駄にしていたか、良く分かると思います。意外と遅いパソコンに慣れていると、使っている時は何とも思わないんですけどね(;´∀`)
要は、どの部分に価値を見出すか、ということだと思います。
さて、前置きが長くなりましたが、今回試用した富士通の「LIFEBOOK WA3/W」は、とにかくハイスペック!
最新の第6世代Intel CPU「Core i7 6700HQ(2.6GHz:最大3.5GHz)」、16GB DDR4メモリ、256GB SSD、オンキヨー製スピーカー、押しやすさにこだわったキーボード(押す場所で3段階の重さが異なる)などなど、基本のハードウェアだけでなく、キーボードやスピーカーまでもこだわった、なかなかの逸品に仕上がっています。
個人的にも、SkylakeのCore i7+DDR4メモリの組み合わせは非常に気になっていたので、現時点ではほぼ自分の理想通りのスペックになっているパソコンだと思います。これだけのハイスペックなら、ゲーム以外で文句が出ることはまずないでしょう。実際に使っていても、起動、シャットダウン、各種処理は非常にキビキビと動作し、快適そのものでした。
また、国産PCらしく、パソコンの使い方ガイドも丁寧に作られているのは、パソコン初心者の方にはうれしいポイントだと思います。バックアップや各種操作方法もわかりやすく解説されていました。
最近はSurface Bookが登場し、そちらも気になっていますが、画面サイズが13.5インチとやや小型になります。やはり家や仕事場でじっくり使うなら、15インチクラスのノートパソコンが最適だと思います。
ということで、20万円クラスのやや高価な部類にはなりますが、快適にパソコンを使用したいなら、この「LIFEBOOK WA3/W」、非常におすすめのハイスペックノートパソコンだと思います。10年前に購入したCore 2 Quad:Q6600搭載のパソコンが今でもそれなりに動作しているように、おそらくこれだけのハイスペックなら、今後数年間は全く問題なく、快適に動作してくれると思います。
気になる方は、ぜひ検討してみてくださいね。
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