Microsoftは、Windows 10 バージョン21H1、バージョン20H2、バージョン2004を実行しているPC向けに、追加のオプションパッチ「KB5004760」の配信を開始しました。
今回のオプションパッチ「KB5004760」では、Internet Explorer 11 または 64 ビット版の WebBrowser コントロールを使用するアプリケーションで PDF を開けないことがある問題が修正されています。
あくまでも「KB5004760」は定例外のオプションパッチであり、特にPDF関連で問題が発生していない場合は無理にインストールする必要はありません。なお、このオプションパッチは「Microsoft Update カタログ」からインストールする必要があるのでご注意を。
「KB5004760」のアップデート内容
「KB5004760」の更新には、セキュリティ以外の各種品質改善が含まれています。主な変更点は次のとおりです。
Windows 10、バージョン2004
このセキュリティ以外のアップデートには、品質の向上が含まれています。主な変更点は以下のとおりです。
- Internet Explorer 11 または 64 ビット版の WebBrowser コントロールを使用するアプリケーションで PDF を開けないことがある問題に対処しました。また、Adobe Acrobat プラグインを使用すると、PDF が灰色の背景にしか表示されない場合があります。
以前の更新プログラムをインストールした場合は、このパッケージに含まれる新しい修正プログラムのみがダウンロードされ、デバイスにインストールされます。
Windows 10、バージョン20H2
このセキュリティ以外の更新プログラムには、品質の改善が含まれています。主な変更点は次のとおりです。
- このビルドには、Windows 10, バージョン 2004 からのすべての改善が含まれています。
- このリリースについて追加の問題は記録されていません。
Windows 10、バージョン21H1
このセキュリティ以外の更新プログラムには、品質の改善が含まれています。主な変更点は次のとおりです。
- このビルドには、Windows 10, バージョン 2004 からのすべての改善が含まれています。
- このリリースについて追加の問題は記録されていません。
「KB5004760」の既知の不具合
「KB5004760」には以下の既知の不具合があります。
■症状:
Microsoft日本語入力方式エディター(IME)を使用して、ふりがな文字の入力を自動的に許可するアプリに漢字を入力すると、正しいふりがな文字が得られない場合があります。ふりがな文字を手動で入力する必要がある場合があります。
※影響を受けるアプリはImmGetCompositionString() 関数を使用してい ます。
■対処状況:
現在、解決に取り組んでおり、今後のリリースでアップデートを提供する予定です。
■症状:
カスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージから作成されたWindowsインストールを持つデバイスでは、このアップデートによってMicrosoft Edge Legacyが削除されても、新しいMicrosoft Edgeに自動的に置き換えられない場合があります。この問題は、カスタムオフラインメディアまたはISOイメージが、2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)を最初にインストールせずに、この更新プログラムをイメージにスリップストリームして作成された場合にのみ発生します。
※注意:Windows Updateに直接接続して更新プログラムを受信するデバイスは影響を受けません。これには、Windows Update for Businessを使用しているデバイスも含まれます。Windows Updateに接続しているデバイスは、追加の手順を踏まなくても常に最新版のSSUおよび最新の累積的な更新プログラム(LCU)を受け取ることができます。
■回避策:
この問題を回避するには、まず2021年3月29日以降にリリースされたSSUをカスタムオフラインメディアまたはISOイメージにスリップストリームしてから、LCUをスリップストリームするようにしてください。現在、Windows 10, version 20H2およびWindows 10, version 2004で使用されているSSUとLCUの統合パッケージでこれを行うには、統合パッケージからSSUを抽出する必要があります。以下の手順でSSUを抽出してください。
- Windows10.0-KB5000842-x64.msu /f:Windows10.0-KB5000842-x64.cab <保存先パス>を展開します。
- 次のコマンドラインを使用して、先に抽出したcabからSSUを抽出します:expand Windows10.0-KB5000842-x64.cab /f:* <destination path>
- この例では、SSU-19041.903-x64.cabという名前のSSU cabが作成されます。このファイルを最初にオフラインイメージにスリップストリームし、次にLCUにスリップストリームします。
影響を受けたカスタムメディアを使用してOSをインストールした際に既にこの問題が発生している場合は、新しいMicrosoft Edgeを直接インストールすることで、この問題を軽減することができます。新しいMicrosoft Edge for businessを広範囲に展開する必要がある場合は、「Microsoft Edge for businessのダウンロードと展開」を参照してください。
Windows 10 2004 / 20H2 / 21H1:「KB5004760」の適用方法
Windows 10 2004 / 20H2 / 21H1向けのオプションパッチ「KB5004760」の適用方法は以下の通りです。
※あくまでも“オプションパッチ”のため、必要に応じてインストール作業を行ってください。
- Microsoft Update Catalogから更新プログラムをダウンロード
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