Windows 11 24H2にオプションパッチ「KB5060829」が配信開始!多数の新機能追加とWindows検索の不具合修正など!必要に応じてインストールを

Windows 11 24H2にオプションパッチ「KB5060829」が配信開始!多数の新機能追加とWindows検索の不具合修正など!必要に応じてインストールを Windows 11
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Microsoftは、Windows 11 バージョン24H2を実行しているPC向けに、追加のオプションパッチ(通称“C”パッチ)「KB5060829」の配信を開始しました。

今回のオプションパッチ「KB5060829」では、アプリのデフォルト設定、Copilot+ PC向けの機能、ナレーター機能の強化、PC移行ツールの導入、設定画面の改善、タスクバーの表示調整、音声アクセス対応言語の拡大、Windows共有機能の拡充といった多数の新機能に加え、Windows検索の動作が遅い・入力できない不具合の改善など、さまざまな新機能追加と改善が行われています。

なお、「KB5060829」はセキュリティ修正を含まない定例外のオプションパッチであり、特に問題が発生していない場合は無理にインストールする必要はありません。必要に応じてインストール作業を行ってください。

「KB5060829」の内容と共にキュリティ更新を含む次回の月例パッチは7月9日(水)に配信予定です。

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「KB5060829」のアップデート内容

以下は、この「KB5060829」をインストールしたときに、この更新プログラムで解決される主な問題の概要です。新しい機能がある場合は、それもリストしています。

段階的なロールアウト

これらの機能は段階的に展開されるため、すべてのユーザーがすぐには利用できない場合があります。

アプリのデフォルト設定

ヨーロッパ経済領域(EEA)地域にお住まいの方へ、デフォルトブラウザに関する変更が順次適用されます。

  • New! デフォルトブラウザの設定が簡単に: 「設定」>「アプリ」>「既定のアプリ」にある「既定に設定」ボタンから、ブラウザが登録している追加のファイルやリンクの種類もまとめてデフォルトに設定できるようになります。
  • タスクバーとスタートメニューにピン留め: 新しいデフォルトブラウザは、特に選択しない限り、タスクバーとスタートメニューにピン留めされます。ピン留めを希望しない場合は、チェックボックスをオフにしてください。
  • PDFのデフォルト設定もワンクリックで: ブラウザがPDFファイル形式に対応していれば、PDFのデフォルト設定をワンクリックで変更できるボタンが新設されます。

Click to Do (プレビュー)

  • New! Copilot+ PCで利用できる新しいアクション「Microsoft 365 Copilotに質問」が追加されました。
    Microsoft 365 Copilotとの連携: テキストや画像をMicrosoft 365 Copilotに送信し、質問への回答を得ることができます。この機能を利用するにはMicrosoft 365ライセンスが必要で、組織のプライバシーポリシーに従います。

ナレーター

  • New! スクリーンカーテンでプライバシー保護: ナレーターの「スクリーンカーテン」機能が新登場。ナレーターがコンテンツを読み上げている間、画面を真っ暗にすることでプライバシーを保護し、集中力を高めます。公共の場所や共有スペースで機密情報を扱う際に特に役立ちます。
    利用方法: ナレーターを起動するには Ctrl + Windows + Enter を押します。スクリーンカーテンをオンにするには Caps Lock + Ctrl + C を押します。オンの状態でも通常通りナレーターを使用でき、画面は非表示のままです。オフにするには再度 Caps Lock + Ctrl + C を押します。
  • New! ナレーター機能の学習をサポート: ナレーターの機能について、ナレーター自体が直接ガイドしてくれるようになりました。初心者の方でも、より高度なオプションを探している方でも、一連のステップとプロンプトを通じて、新しい機能や変更点について説明を受けられます。

PC移行

  • New! Windows の PC 間移行エクスペリエンスのロールアウトが開始されました。Windows バックアップ アプリにランディングページとペアリングページが表示されるようになり、今後の機能の概要を一足先に確認できます。完全なロールアウトでは、セットアップ中に古い PC から新しい PC にファイルと設定を転送できるようになります。PC セットアップ中のこの機能のサポートは、今後のアップデートで提供される予定です。スムーズな移行エクスペリエンスを実現するために、ロールアウトは段階的に導入されています。

設定

  • New! 企業向け設定ホームページの展開: IT管理者が管理するPCを利用している企業のお客様向けに、「設定」ホームページの展開が開始されます。このページには「推奨設定」や「Bluetoothデバイス」といった既存のカードに加え、企業向けのデバイス情報とアクセシビリティ設定に関する新しいカードが表示されます。管理対象PCでMicrosoftアカウントも使用している企業のお客様には、職場または学校のアカウントとMicrosoftアカウントの両方が存在することを示す新しいアカウントカードも表示されます。
  • New! 地域設定の表示: デバイスのセットアップ時に選択した国または地域が、「設定」>「時刻と言語」>「言語と地域」に表示されるようになりました。
  • 修正 ストレージカードの表示修正: 「設定」>「システム」>「バージョン情報」にあるストレージカードで、ディスクサイズが正しくない、または判読できない文字で表示される問題が修正されました。

タスクバーとシステムトレイ

  • New! タスク バーのスペースが少なくなると、より多くのアプリが表示されるようにアイコンのサイズが変更されるようになりました。これにより、すべてのアプリが表示され、アクセスしやすくなります。アイコンの表示方法は設定で調整できます。タスク バーがいっぱいになったときにのみアイコンのサイズを縮小する(既定)、常にアイコンを元のサイズに保つ ( しない)、常に小さいアイコンを使用する (常に)を選択できます。この設定を変更するには、タスク バーの空白領域を右クリックし、 タスク バーの設定を選択して、 タスク バーの動作セクションを展開し、小さいタスク バー ボタンを表示する で設定を選択します 。
  • New! クイック設定のアクセシビリティメニュー改善: クイック設定のアクセシビリティメニューの新しいグループ化に加え、ナレーター、音声アクセスなどの支援技術にテキスト説明が追加され、識別と学習が容易になりました。
  • New! タスクバーアプリのインジケーターの視認性向上: タスクバーのアプリの下に表示されるインジケーター(ピル)が広くなり、視認性が向上しました。
  • 修正 Win + Ctrl + 数字 でタスクバーで開いているアプリのウィンドウを切り替えられない問題が修正されました。
  • 修正 Windowsのタスクバー使用時に、アプリのプレビューウィンドウに表示されるメディアコントロールが予期せず点滅する問題が修正されました。

音声アクセス

  • New! 対応言語の拡大: 簡体字中国語、繁体字中国語、日本語で音声コマンドを使用してWindowsを操作、文字入力、ナビゲートできるようになりました。
  • New! カスタム単語の追加: 音声アクセスの辞書にカスタム単語を追加できるようになりました。この機能は、現在サポートされているすべての音声アクセス言語で利用可能です。

Windows共有

  • New! 共有コンテンツの視覚的プレビュー: Windowsの共有ウィンドウを使用してリンクやウェブコンテンツを共有する際に、そのコンテンツの視覚的プレビューが表示されるようになりました。
  • New! 画像共有時の圧縮レベル選択: Windowsの共有ウィンドウで画像を編集および共有する際に、0~100のスケールではなく、「高」「中」「低」の圧縮レベルを選択できるようになりました。

カラーフィルターの改善

  • 「設定」>「アクセシビリティ」>「カラーフィルター」にある強度とカラーブーストのスライダーの位置が調整され、スライダーを調整している間もページ上部のカラープレビューが見えるようになりました。

エクスプローラー

  • アーカイブファイルの展開性能が向上しました。特に、多数のファイルを大量の7zまたは.rarアーカイブからコピー&ペーストする際に役立ちます。

グラフィック

  • 特定のディスプレイ設定移行中の画面の点滅が軽減され、一部のケースで発生していた不要なディスプレイリセットが解消されるなど、ディスプレイ関連のユーザーエクスペリエンスを向上させるための根本的な変更が行われました。
  • 修正 一部のディスプレイが予期せず緑色になる問題が修正されました。
  • 修正 ユーザーアカウント制御 (UAC) が「常に通知する」に設定されており、「設定」>「システム」>「ディスプレイ」の色調整ボタンが選択されてキャンセルされた場合、「設定」が応答しなくなる問題が修正されました。

入力

  • 修正 英語キーボードに切り替えてから日本語キーボードに戻った後、タッチキーボードでの日本語入力ができなくなる場合がある問題が修正されました。
  • 修正 MSFTEdit.dll: ディスプレイ言語がアラビア語またはヘブライ語に設定されている場合、Sticky Notesやdxdiagなど一部のアプリが応答しなくなる問題が修正されました。
  • 修正 クイック設定: 上段の3つのボタンが、有効または無効にしようと選択しても応答しない問題が修正されました。

印刷

  • 修正 印刷された線が予期せず太くなる場合がある問題が修正されました。

スクリプト

  • 修正共有がWindows Server 2019などの古いWindows Serverバージョンでホストされている場合、リモートのServer Message Block (SMB) 共有でスクリプトを実行するのに予期せず長い時間がかかる問題が修正されました。

ウィンドウ

  • 修正 フルスクリーンゲームから Alt + Tab で切り替えると、Windows Terminalなどの他のウィンドウが応答しなくなる場合がある問題が修正されました。
  • 修正 一部のデバイスで、スリープと復帰後にウィンドウのサイズと位置が予期せず変更される根本的な問題が修正されました。
  • 修正 ウィンドウのスナップが有効になっている場合、ウィンドウをドラッグするとExplorer.exeが予期せず停止する問題が修正されました。

 

通常の展開

以下は更新適用後、すぐに利用可能になります。

Copilot

  • 修正 Copilotキーの信頼性が向上し、キーを使用した後にCopilotを再起動できない問題を解決しました。

パフォーマンス

  • 修正 Storage Spaces Direct (S2D) の効率を維持するための問題に対処しました。複雑なソフトウェア定義データセンター(SDDC)関連のワークフローを実行している際に、システムが応答しなくなる可能性があった問題を修正しました。

ストレージ最適化

  • 修正 使用されていない言語パックやFeature on Demand (FOD) パッケージが完全に削除されず、不要なストレージ使用やWindows Updateのインストール時間の長期化につながっていた問題を修正しました。

Windows Hello

  • 修正 Windows Hello for Businessにおける期限切れの証明書の自動更新を妨げていた問題が修正されました。

Windows検索

  • 修正 Windows検索の応答が非常に遅く、使用可能になるまでに10秒以上かかることがあった問題が修正されました。
  • 修正 Windows検索の信頼性が向上し、一部のケースでWindows検索に文字を入力できない問題を解決しました。

以前のアップデートをインストールした場合、このパッケージに含まれる新しいアップデートのみがダウンロードされ、デバイスにインストールされます。

「KB5060829」の既知の不具合

「KB5060829」では、以下の不具合情報があります。ご注意ください。今後も、不具合情報が入り次第追記いたします。

Notoフォントに関する問題

■不具合の概要
Microsoft EdgeやGoogle ChromeなどのChromiumベースのブラウザで、96DPI(100%スケーリング)で表示した場合にCJK(中国語、日本語、韓国語)テキストがぼやけたり、不鮮明になったりするとの報告があります。2025年3月のプレビューアップデートでは、ウェブサイトやアプリが適切なフォントを指定していない場合にテキストレンダリングを改善するため、Googleとの協力によりCJK言語向けのフォールバックとしてNotoフォントが導入されました。この問題は、96DPIでのピクセル密度が限られているために発生し、CJK文字の鮮明さや配置が悪影響を受ける可能性があります。ディスプレイのスケーリングを上げることで、テキストレンダリングが向上し、鮮明さが改善されます。

■回避策
一時的な回避策として、ディスプレイのスケーリングを125%または150%に上げることで、テキストの鮮明さを改善できます。詳細については、「Windowsで画面の解像度とレイアウトを変更する」を参照してください。

■対処状況
現在、Microsoftはこの問題について調査を進めており、新しい情報が入り次第お知らせします。

 

Windows 11 24H2:「KB5060829」のダウンロード&インストール方法

Windows 11 24H2向けのオプションパッチ「KB5060829」のダウンロード&インストール方法は以下の通りです。
※あくまでも“オプションパッチ”のため、必要に応じてインストール作業を行ってください。

  • Windows Updateの「更新プログラムのチェック」から入手
  • Microsoft Update Catalogから更新プログラムをダウンロード

 

Windows Updateの「更新プログラムのチェック」から入手する場合は、以下の通り作業してください。

まずは「設定」アプリを開き、最下段の「Windows Update」を開きます。

表示されている「2025-06 x64 ベース システム用 Windows 11 Version 24H2の累積更新プログラム (KB5060829)が利用可能です。」の下にある【ダウンロードとインストール】をクリックします。表示されない場合は【更新プログラムのチェック】をクリックしてください。

その他のオプションにある「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」をオンにしておくと、迅速に最新のデータが入手可能です。興味のある方はオンにしておきましょう。なお、不具合が気になる方にはオフが推奨です。

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