2026年4月1日、MicrosoftはWindows 11(バージョン25H2 / 24H2)向けの帯域外更新プログラム「KB5086672」の配信を開始しました。これは、先日インストール時の不具合が原因で配信停止となっていた「KB5079391」の問題を解消した修正版です。
本記事では、KB5086672の概要、含まれる改善内容、そしてインストール方法について詳しく解説します。
KB5086672がリリースされた背景
2026年3月27日、Windows 11 25H2および24H2向けのプレビュー更新プログラム「KB5079391」が配信されました。しかし、KB5079391にはインストール中に失敗してダウンロードとインストールのループに陥り、最終的にエラーコード「0x80073712」でクラッシュするというバグがあったとMicrosoftが説明しています。この問題を受け、同日中に配信が停止されました。
KB5086672は、その0x80073712エラーを修正したバージョンとして、2026年3月31日にリリースされた帯域外(Out-of-band)更新プログラムです。対象となるOSビルドはバージョン26200.8117(25H2)および26100.8117(24H2)です。
KB5086672は累積更新プログラムであるため、KB5079391に含まれていた新機能・改善・不具合修正をすべて引き継いでいます。実質的にKB5079391の代替版として位置づけられるアップデートです。
KB5086672の基本情報
KB5086672は新たなセキュリティの脆弱性修正を含まないオプションの更新プログラムです。適用しなくてもセキュリティ上の問題は生じませんので、インストールするかどうかはご自身の判断で行ってください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| KB番号 | KB5086672 |
| 対象OS | Windows 11 バージョン25H2 / 24H2 |
| OSビルド | 26200.8117 / 26100.8117 |
| リリース日 | 2026年3月31日 |
| 種類 | 帯域外(Out-of-band)更新プログラム |
| セキュリティ修正 | なし(オプション) |
KB5086672に含まれる主な改善内容
この更新プログラムは、2026年3月10日リリースの「KB5079473」、3月21日リリースの「KB5085516」、そして3月26日リリース(現在は提供終了)の「KB5079391」に含まれていた品質改善を包括的に取り込んでいます。以下に主な改善内容を紹介します。
ナレーターとCopilotの連携強化
すべてのWindows 11ユーザーを対象に、アクセシビリティ機能「ナレーター」がCopilotと連携して動作するようになりました。「ナレーターキー」+「Ctrl」+「D」でフォーカス中の画像を説明し、「ナレーターキー」+「Ctrl」+「S」で画面全体を説明します。説明に使った画像はそのままCopilotに送られるため、追加のプロンプトでさらに詳しい情報を得ることも可能です。
スマートアプリコントロールのオン/オフ切り替えが可能に
Windows 11がスマートアプリコントロールをクリーンインストールなしで切り替えられるようになりました。これまでは一度この機能をオフにすると、再度オンにするためにOSの再インストールが必要でした。今後は「Windowsセキュリティ」→「アプリとブラウザーコントロール」→「スマートアプリコントロールの設定」から手軽に変更できます。
設定アプリの改善
設定アプリ全般にわたって使い勝手が向上しています。「設定」→「アカウント」では、Microsoft 365 Familyユーザーが別プランへのアップグレードを直接行えるようになりました。また「設定」→「システム」→「バージョン情報」の画面レイアウトが見直され、「設定」→「ホーム」の読み込み速度も改善されています。
ファイルエクスプローラーの改善
インターネットからダウンロードしたファイルのプレビューブロックをより確実に解除できるようになりました。これまでは手動でロック解除を行ってもPowerShellスクリプトやグループポリシーが一部のPCで機能しないという問題がありましたが、KB5086672でこの不具合が修正されています。また、ファイル名の変更時に音声入力(「Windowsキー」+「H」)が利用できるようになるなど、操作性も向上しています。
ディスプレイ関連の改善
ディスプレイ設定の「リフレッシュレートの選択」において、1000Hzを超える超高リフレッシュレートのモニターにも対応しました。USB4接続のモニターを使用している場合は、スリープ中のUSBコントローラーが省電力モードに移行できるようになり、バッテリー消費の改善も期待できます。
その他の修正と改善
スリープ復帰後の画面自動回転の安定性が向上したほか、Windows Helloの指紋認証やセーフモード時のタスクバー動作の信頼性も改善されています。「sfc /scannow」コマンド実行時に不必要なエラーメッセージが表示される問題も解消されました。
既知の不具合について
Microsoftは現時点でこの更新プログラムに関する既知の問題を把握していないとしています。
今後新たな不具合が確認された場合は、Microsoft公式サポートページにて情報が更新されますので、定期的にご確認ください。
KB5086672のインストール方法
Windows Updateから手動でインストールする方法
KB5086672はオプション扱いの更新プログラムです。「設定」→「Windows Update」を開き、「詳細オプション」→「オプションの更新プログラム」から入手することができます。
具体的な手順は以下のとおりです。
- 「スタートメニュー」→「設定(歯車アイコン)」を開く
- 「Windows Update」をクリック
- 「更新プログラムの確認」をクリック
- KB5086672が表示されたら「ダウンロードとインストール」をクリック
なお、KB5079391が既に正常にインストールされているPCにもKB5086672は表示されますが、その場合はインストール不要です。今回のリリースはKB5079391のリビジョン(修正版)にすぎないため、KB5079391適用済みのPCに対して目立った変化はありません。
Microsoft Update Catalogから手動でダウンロードする方法
Windows Updateに表示されない場合は、MicrosoftのMicrosoft Update Catalogから手動でダウンロードしてインストールすることも可能です。デバイスのアーキテクチャ(arm64またはx64)に合ったパッケージを選択してください。
まとめ
今回紹介したKB5086672は、インストールに失敗する不具合が原因で配信停止となっていたKB5079391の代替として提供された帯域外更新プログラムです。ナレーターとCopilotの連携、スマートアプリコントロールの柔軟な切り替え、ファイルエクスプローラーの改善など、多くの機能強化が含まれています。
セキュリティ上の修正は含まれていないためインストールは任意です。KB5079391が正常にインストール済みであれば改めてKB5086672を適用する必要はありませんが、KB5079391がインストールできなかった方はぜひこの機会に適用を検討してみてください。ご自身のPC環境に合わせて、適切なタイミングでアップデートを行いましょう。

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