Microsoftが新型Surfaceの「Surface Go」の発売を発表しました!
10インチのコンパクトなボディに、キックスタンドや4,096段階の筆圧検知、キーボードカバーにも対応と、基本的な使い勝手や仕上がりは流石Surfaceの名を冠するだけのことはあります。重さは約520g、薄さは8.3mm、ファンレスなので持ち運びにも便利そう。それでいてスペックは抑え気味にすることで、最小構成にて399ドル(約44,000円)という安価な価格帯が売りになっています。ライトユーザーやサブPC用途にちょうど良いかもしれませんね。
なお、日本でも7月12日から予約開始、8月28日発売予定となっています。ただし、日本での発売価格は最小構成で64,800円(税別)からとやや割高に。これは「Office Home & Business 2016」がプリインストールされるためとの事。この部分は正直言って選択できるようしてほしかったですね。また、最小構成の64GBモデルでは、ストレージがeMMCになる点も要注意。個人的には128GBのSSDモデルがおすすめです。
という事で、本日は「Surface Go」の現在判明している概要と、スペック一覧、日本での販売価格、発売時期などをまとめておきたいと思います。
安価でコンパクトな「Surface Go」が新登場!ライトユーザーやサブPC用途におすすめ!
Microsoftが以前から噂になっていた安価な新型Surface「Surface Go」を正式に発表しました!
これによってSurfaceシリーズは、プロ用途向けの「Microsoft Surface Studio」、パワーユーザーに最適な「Microsoft Surface Book 2」、高性能タブレットPC「Microsoft Surface Pro」、ライトユーザーや学生向けの安価なラップトップ「Microsoft Surface Laptop」が今までありましたが、ここに新たに10インチのコンパクトで安価なタブレットPC「Microsoft Surface Go」が加わる形となります。
おそらく競合相手はAppleの「iPad」シリーズでしょうか。ちょうど大きさや価格帯も合致しますよね。(iPad Pro 10.5インチ 64GB Wi-Fi/69,800円(税別)、iPad 9.7インチ 32GB Wi-Fi/37,800円(税別))
純粋なタブレットとしての使い勝手なら、やはりiPadに軍配が上がるでしょう。自分はiPad Pro 10.5インチを使用していますが、なんといってもアプリが豊富。そしてキーボードを付ければ文字入力も容易ですし、何より非常にサクサク軽快に動作するので、個人的にも重宝しています。
対して「Surface Go」ですが、アプリとしての充実度ではiPadに負けますが、Windows 10のフル機能が使える(Windows 10 HomeやProへアップグレードした場合)のは魅力的。コンパクトで安価なWindows 10搭載タブレット/PCが欲しい方には最適かもしれません。なんといってもMicrosoftが出したPCなので、サポートや品質面での安心感もありますよね。「Office Home & Business 2016」がプリインストール済みなので、ビジネスマンの手軽に持ち運べるサブPC用途や、ライトユーザーのメインPCとしても良いかも。
ただし、「Surface Go」でOfficeレスモデルが現状日本で選べないのは不評のようです。Officeレスで4万5000円程度からとなれば、もっと売れそうな気もしますけどね。10インチサイズなら、個人的に無料の「Office Online」だけでもある程度事足りそうな気もするので、今後のMicrosoftの英断に期待です。
「Surface Go」のスペック面はやや気になるところ。64GBモデルのストレージはeMMCという点も注意。
見た目やデザイン、重さなどは十分満足できそうな「Surface Go」ですが、個人的に気になるのはメインとなるCPU性能。Core m3 7Y30(1.9GHz)に劣るとも言われるPentium Gold 4415Y(1.6GHz)を採用しているのがやや引っ掛かります。流石にAtomほどの遅さはないと思いたいですが、ネットや動画視聴は問題なくても、ちょっと重めの編集作業や、Windows Updateなどの際にどれほど時間がかかるのか、やや気になるところ。以前レビューしたWindows 10タブレット(Atom/eMMC)では、Windows Updateだけで数時間掛かりましたので。
一方、iPad Pro採用のA10X Fusionチップは、一部のベンチでCore i5 7267Uと同等のスコアを叩き出しており、実際に使っていもApp Storeのアップデートも瞬時に終わりますし、各種動作は機敏そのもの。個人的に満足度は非常に高く、単なるタブレットにしておくには勿体ないほどの処理性能だと思います。
それともう一点、「Surface Go」のストレージですが、64GBモデルはeMMC、128GBモデルはSSDとの事。これも気になるポイント。メモリも64GBモデルは4GB、128GBモデルは8GBと差別化されています。価格につられて64GBモデルを選ぶと、貧弱なCPUの上にさらに動作が遅くなる可能性もあります。(読み込みや書き込み速度が速い順「SSD>eMMC>HDD」/参考:ネットの知恵袋)
この辺りは実際に実機を操作してみないと何とも言えませんが、スペックだけで想像してしまうと、やや微妙な印象を受けてしまいますね。自分が高望みし過ぎなのかもしれませんが。
Surface Go スペック一覧
「Surface Go」のスペック一覧をご紹介しておきます。
Surface Go スペック一覧 | |
---|---|
ソフトウェア | Windows 10 in S mode(10 Homeに無料でアップデート可) Microsoft Office Home & Business 2016 が含まれています。 |
本体サイズ | 245 mm x 175 mm x 8.30 mm |
重量 | 522 g 以上 ※タイプ カバーを除く |
ストレージ | eMMC ドライブ: 64 GB ソリッド ステート ドライブ (SSD): 128 GB SSD |
ディスプレイ | 画面: 10 インチ PixelSense™ ディスプレイ 解像度: 1800 x 1200 (217 PPI) 縦横比: 3:2 コントラスト比: 1500:1 タッチ機能: 10 ポイント マルチタッチ Corning® Gorilla® Glass 3 Touch: 10-point multi-touch Corning® Gorilla® Glass 3 |
バッテリ駆動時間 | ビデオ再生は最長 9 時間可能 |
プロセッサ | Intel® Pentium® Gold Processor 4415Y |
セキュリティ | エンタープライズ レベルのセキュリティを実現する TPM 2.0 を搭載 Windows Hello 顔認証サインインによるエンタープライズ クラスのセキュリティ |
メモリ | 4GB RAM(64GBモデル) 8GB RAM(128GBモデル) |
ワイヤレス | Wi-Fi: IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 互換 Bluetooth 4.1 ワイヤレス テクノロジー |
外部端子 | 1 x USB-C 3.5 mm ヘッドフォン ジャック 1 x Surface Connect ポート Surface タイプ カバー ポート microSDXC カード リーダー Surface Dial 画面外対話式操作に対応 |
カメラ、ビデオ、オーディオ | Windows Hello 顔認証カメラ (フロント) 5.0 MP フロント カメラ (1080p Skype HD ビデオに対応) 8.0 MP のオートフォーカス付きリア カメラ (1080p HD ビデオに対応) シングル マイク Dolby® Audio™ Premium 対応の 2 W ステレオスピーカー |
グラフィックス | Intel® HD Graphics 615 |
外装 | ケース: マグネシウム 色: シルバー ボタン: 音量、電源 |
センサー | 環境光センサー 加速度計 ジャイロスコープ 磁力計 |
パッケージ内容 | Surface Go 電源アダプター クイック スタート ガイド 安全性および保証に関するドキュメント 保証書 |
保証 | 1 年間のハードウェア限定保証 |
Microsoft Store でのクラス最高のサポート | 30 日の返品ポリシー 電話による 90 日間の無料テクニカル サポート |
なお、一般向けはWindows 10 SをWindows 10 Homeに無料にてアップグレード可能。そして法人向けと教育機関向けは、Windows 10 Proを搭載のようです。
画像引用元:engadget
Surface Go 日本での発売価格
続いては、「Surface Go」の日本での発売価格について。これは以下の通りとなっています。
価格(税抜き) | |||
---|---|---|---|
一般向け | 法人向け | 教育機関向け | |
Surface Go Wi-Fiモデル 64GB eMMC/4GB Memory | 64,800円 | 52,800円 | 47,800円 |
Surface Go Wi-Fiモデル 128GB SSD/8GB Memory | 82,800円 | 70,800円 | 65,800円 |
周辺機器は以下の通り。いずれも税抜き価格です。
- Surface Go Type Cover:11,800円
- Surface Go Type Cover Signature:15,400円
- Surface Pen:11,800円
- Surface Mobile Mouse:3,480円
参考:engadget
Surface Go 日本での発売日は?
「Surface Go」の日本での予約開始日と発売日は以下の通りです。
- 「Surface Go」予約開始日:2018年7月12日
- 「Surface Go」発売日:2018年8月28日
なお、現状はWi-Fiモデルのみの発売ですが、年内にLTEモデルの発売も開始予定との事。用途によってはLTEモデルの発売を待った方が良いかもしれませんね。
「Surface Go」、ビジネスマンのサブPCやライトユーザーには良さそう。狙いは教育機関向け?
Microsoftが発表した新たなSurfaceファミリー「Surface Go」ですが、個人的にはやや微妙な印象。というのも、日本向けの価格が「Office Home & Business 2016」プリインストール済みとはいえ、64,800円からと思っていたよりも高くなったことが大きいかもしれません。
せめてアメリカのように、399ドル(45,000円程度)からとすれば、もっと購買意欲がわいたかも。
最近はOffice 365で自動更新サブスクリプションを契約している人も増えていると思いますし、そもそもOfficeは不要という方もいるでしょう。そういった点から考えると、今回のMicrosoftの対応にはやや疑問が残るところです。価格設定が一般、法人、教育機関向けと差別化されていることからも、今回の「Surface Go」は教育機関向けに売り込みたいのかもしれませんが。
また、Windows 10にストレージが64GBではやや物足りない印象ですし、コストカットのためとはいえ64GBモデルにeMMCが採用されているのはちょっと残念な感じ。CPUもPentium Gold 4415Yなので、動作面もどの程度か気になります。ちょっとした文書作成やブラウジング、動画視聴程度なら問題ないと思いますが、画像や動画の編集には厳しいかもしれません。
この辺りはある程度軽めの用途を念頭にスペックを設定していると思いますが、それなら「iPad Pro 10.5インチ」を買った方が幸せになれそうな気もします。ま、用途次第という事でしょうね。
という事で、この「Surface Go」、Windows 10のフル機能をしっかり使いこなしたい、かつコンパクトで持ち運びに便利な安価なタブレットが欲しい!というような目的には非常に合致するモデルだと思いますが、まずはご自身の利用用途を明確にし、「iPad 9.7インチ(37,800円~)」や「iPad Pro 10.5インチ(69,800円~)」とも良く検討すると良いでしょう。
また、「Surface Go 64 GB / Intel 4415Y / 4 GB RAM(64,800円)」と「Surface Go
128 GB / Intel 4415Y / 8 GB RAM」のどちらを購入するかも要検討です。自分なら128GBモデルを選びますが、ブラウジングやメール、文書作成程度なら64GBモデルでも良いかも。
いずれにしても、実際の動作面がどの程度快適なのかが気になるところです。よほど絶対にすぐ欲しい!という方以外は、発売後のレビューを読んだり、実際に試用してみてから購入を検討した方が良いかもです。
コメント