【重大】KB5066835適用で「WinRE」が無効化！USBマウス・キーボードが動かない復旧不能バグとMicrosoftの対応

2025年10月15日にリリースされたWindowsのセキュリティ更新プログラム「KB5066835」を適用したWindows 11（バージョン 24H2/25H2）および Windows Server 2025 ユーザーの間で、システムの安定性を脅かす重大な不具合が確認されています。

この不具合は、OSのトラブルシューティングや復旧に必須の環境である「Windows 回復環境」（WinRE: Windows Recovery Environment）において、USB接続のマウスやキーボードが一切機能しなくなるというものです。

これにより、万が一OSが起動しなくなった際などに、ユーザーが自力で復旧作業を行うことができなくなる、非常に深刻な事態を招いています。

本記事では、Microsoftが公式に認めたこの問題の詳細と、今後の対応について解説します。

1. 不具合の概要：WinREで入力デバイスが完全に停止

この問題は、通常のWindows OS環境では発生せず、WinREを起動した時のみに発生する点に特徴があります。

WinRE起動後の操作不能: OS復旧、トラブルシューティング、または詳細ブートオプションの選択など、WinRE内のすべてのリカバリーオプションが、USB接続のキーボードやマウスで操作できなくなります。
OS内では正常動作: 不具合が発生するのはWinRE環境のみです。Windowsオペレーティングシステム内では、USBキーボードとマウスは通常通り機能し続けます。

WinREは、Windowsが正常に起動できないときや、深刻なトラブルが発生した際に、システムの復元、スタートアップ修復、またはOSのリセットなどを行うために使用する非常に重要な特殊環境です。ここで入力ができないということは、ユーザーがOSを復旧させる手段を失うことを意味します。

更新プログラム	リリース時期	影響
KB5066835	2025年10月14日	適用後にWinREでのUSB入力が機能不全に

影響を受けるOS
クライアント	Windows 11, version 25H2; Windows 11, version 24H2
サーバー	Windows Server 2025

Microsoftは、このUSB入力不具合を公式に認め、現在修正に取り組んでいることを発表しています。

修正プログラムの準備: Microsoftは、この問題を解決するための修正プログラム（パッチ）を現在準備中であり、「数日中（in the coming days）」にリリースされる見込みです。
続報の提供: 詳細な情報が入り次第、改めて情報が提供される予定です。

Microsoft公式からは現時点で回避策は提供されていませんが、コミュニティや専門メディアでは以下の方法が報告されています。

KB5066835のアンインストール:

この更新プログラムをアンインストールし、システムを再起動することで問題が解決します。ただし、セキュリティパッチであるため、セキュリティリスクが残ります。
古いWinREイメージへの置換（上級者向け）:

正常に動作していた古いバージョンのWindows 11 ISOからwinre.wimファイル（WinREのイメージファイル）を抽出し、システム内の現在のイメージと置き換える方法です。この方法はシステムファイルを操作するため、PCに慣れた上級者向けであり、誤って操作するとシステムが不安定になるリスクがあります。
参考サイト：https://www.windowslatest.com/2025/10/18/microsoft-confirms-windows-11-october-2025-update-breaks-winre-recovery-input/

今回のWinRE不具合は、システムが起動できなくなった際の「命綱」を奪うものであり、非常に危険です。

幸い、Microsoftは問題を認識し、早期に修正プログラムをリリースするとしています。

一般ユーザー: 現在、OSが正常に動作している場合は、修正プログラムのリリースを待つことが最も安全です。
システム管理者: 大量のデバイスを管理している場合、Microsoftからの正式な修正パッチがリリースされるまで、KB5066835の適用を一時的に保留することを検討してください。