Windows 10:9月のセキュリティアップデートでネットワーク印刷ができなくなる不具合が一部環境で発生の模様

Windows 10:9月のセキュリティアップデートでネットワーク印刷ができなくなる不具合が一部環境で発生の模様 Microsoft Tips
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2021年9月15日、マイクロソフトが9月の月例セキュリティ更新プログラム/ Windows Update の配信を開始しましたが、このアップデートを適用した一部ユーザーからネットワークベースのプリンターを使用する際に問題が発生するという報告が入ってきています。

これはマイクロソフトが2021年8月11日に定例外で情報を公開していたWindows印刷スプーラーの脆弱性(CVE-2021-36958)に対する修正が影響している可能性が高く、多くのWindowsシステム管理者から、プリントサーバにPrintNightmareの修正プログラムをインストールした後、コンピュータがネットワークプリンタに印刷できなくなったとの報告が上がってきています。

現状印刷できない不具合に遭遇した場合、更新プログラムを削除することで不具合は改善するようですが、セキュリティ上重要なアップデートなので環境に応じて良く検討する必要があるでしょう。なお、USBプリンタを直接コンピュータに接続している場合は、問題は発生しません。

「PrintNightmare」とネットワーク印刷の問題に関連するセキュリティアップデートは以下の通りです。

  • KB5005568 (Windows Server 2019)
  • KB5005613 (Windows Server 2012 R2)
  • KB5005627 (Windows Server 2012 R2)
  • KB5005623 (Windows Server 2012)
  • KB5005607 (Windows Server 2012)
  • KB5005606 (Windows Server 2008)
  • KB5005618 (Windows Server 2008)
  • KB5005565 (Windows 10 2004, 20H2, 21H1)
  • KB5005566 (Windows 10 1909)
  • KB5005615 (Windows 7 Windows Server 2008 R2)

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PrintNightmareの修正により別の問題も発生:印刷時に管理者の認証を求められる場合はドライバのアップデートを

「PrintNightmare」の脆弱性を修正するために、マイクロソフトは過去2ヶ月の間にWindowsのポイント・アンド・プリント機能とプリントサーバーからのドライバーのインストール方法に大きな変更を加えています。

この変更により、ポイント・アンド・プリント機能を使用してプリンタ・ドライバをインストールする際に、管理者権限が必要になりましたが、この変更を行ったところ、Windowsユーザーが印刷しようとするとエラーが発生するようになったり、プリンタードライバーをアップデートする際にWindowsが管理者パスワードを要求するようになりました。

そして「KB5005033」、またはそれ以降の更新プログラムをインストールすると、ポイント・アンド・プリントを使用している一部の環境で、アプリがプリントサーバーに印刷しようとしたり、プリントクライアントがプリントサーバーに接続したりするたびに、「このプリンターを信頼しますか」というプロンプトが表示され、管理者の認証情報のインストールが必要になることがあります。

これは、プリントクライアントとプリントサーバーのプリントドライバが同じファイル名を使用しているにもかかわらず、サーバーの方が新しいバージョンのファイルを持っていることが原因。プリントクライアントがプリントサーバに接続すると、より新しいドライバファイルが見つかり、プリントクライアントのドライバを更新するよう促されますが、インストール用に提供されるパッケージ内のファイルには、より新しいバージョンのファイルが含まれていません。

マイクロソフトは回避策として、すべての印刷デバイスに最新のドライバを使用していることを確認し、可能であればプリントクライアントとプリントサーバで同じバージョンのプリントドライバを使用するよう解説しています。また、ドライバーを更新しても問題が解決しない場合は、プリンターの製造元(OEM)のサポートに連絡するようマイクロソフトは推奨しています。

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