2022年6月15日、マイクロソフトが6月の月例セキュリティ更新プログラム/ Windows Update の配信を開始。Windows 11には「KB5014697」が、Windows 10 バージョン21H2、21H1、WindowsServer バージョン20H2には「KB5014699」が配信されていますが、これらを適用したWindows 11/Windows 10 PCにおいて、Azure Active Directory および Microsoft 365 サービスにサインインできない不具合が発生しているようです。
この不具合はArmベースのデバイスでのみ発生しており、IntelやAMDプロセッサ環境では問題ない模様。また、サーバーも問題ないようです。
今回の不具合の影響で、該当するデバイスでは、VPN接続やMicrosoft Teams、OneDrive、Outlookの利用に問題が発生しているとのこと。現状Webバージョンを利用して対処するようマイクロソフトでは呼びかけています。Armベースのデバイスを利用中のユーザーはご注意ください。
なお、上記の月例セキュリティパッチをアンインストールすることでも対処可能ですが、今月のセキュリティパッチには重大なゼロデイ脆弱性の修正も含まれています。安易なアンインストールは控えたほうが無難でしょう。
Azure Active Directory および Microsoft 365 サービスにサインインできない場合がある
■ステータス:解決済み(開設日: 2022-06-17, 09:56 PT / 最終更新日 2022-06-20, 14:00 PT)
■概要:
Windows Armベースのデバイスに KB5014699 / KB5014697 をインストールした後、Azure Active Directory (AAD) を使用してサインインできない場合があります。また、Azure Active Directory を使用してサインインするアプリやサービスも影響を受ける可能性があります。影響を受ける可能性のあるシナリオは、VPN 接続、Microsoft Teams、OneDrive、および Outlook です。
注:この問題は、Arm プロセッサを使用している Windows デバイスにのみ影響します。
■回避策:
この問題を軽減するには、OneDrive、Microsoft Teams、Outlook.com など、影響を受けるアプリケーションの Web バージョンを使用することができます。
■対処状況:
この問題は、2022 年 6 月 20 日にリリースされた帯域外のセキュリティ更新プログラム KB5016138 で解決されました。この更新プログラムは、Arm ベースの Windows デバイスにのみ提供されます。この更新プログラムは、AMD または Intel CPU を使用する x86 ベースまたは x64 ベースのデバイスには必要ないため、これらのアーキテクチャでは使用できません。Windows Update、Windows Update for Business、Windows Server Update Services (WSUS)、および Microsoft Update Catalog を介して利用可能です。累積的な更新プログラムであるため、インストール前に以前の更新プログラムを適用する必要はありません。更新プログラムが自動的にインストールされる前にインストールしたい場合は、[更新プログラムのチェック]を実行する必要があります。KB5016138 のスタンドアロン パッケージを取得するには、Microsoft Update カタログで検索してください。
- Windows 11 バージョン 21H2:KB5016138
- Windows 10 バージョン 21H2:KB5016139
- Windows 10 バージョン 21H1:KB5016139
- Windows 10 バージョン 20H2:KB5016139
■影響を受けるプラットフォーム
- Client: Windows 11, version 21H2; Windows 10, version 21H2; Windows 10, version 21H1; Windows 10, version 20H2
- Server: None
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