マイクロソフトがリリースしたWindows 10のESU(Extended Security Updates:拡張セキュリティ更新プログラム)における最初の更新、KB5068781のインストールが、特定の法人環境で失敗する問題が確認され、現在マイクロソフトが調査を進めています。
この問題は、延長サポートを必要とする企業や教育機関などの環境で、デバイスのセキュリティ維持に影響を及ぼす可能性があります。
1. 発生している問題の概要
2025年11月の月例セキュリティ更新プログラム(Patch Tuesday)の一部としてリリースされたESU更新プログラム KB5068781 が、一部のデバイスで正常に適用できないという報告が相次いでいます。
更新プログラムは一時的にインストールが成功したように見えますが、再起動後に適用が失敗し、変更がロールバックされる挙動を示します。この際、以下のエラーコードが表示されます。
| エラーコード | 詳細 |
|---|---|
| 0x800f0922 | CBS_E_INSTALLERS_FAILED を示すエラーであり、インストーラー処理の失敗を意味します。 |
2. 影響を受けるデバイスと原因
影響範囲の特定
マイクロソフトは、この問題が以下の方法でアクティベーションを行っているデバイスに限定的に発生していることを確認しています。
- 影響を受けるデバイス: ESUに登録されているWindows 10デバイス
- 特定のアクティベーション方法: Microsoft 365 管理センター を通じた Windows サブスクリプションアクティベーション を利用しているデバイス
その他の報告
一部のシステム管理者からは、ESUライセンスが適切に適用されているにもかかわらず、KB5068781の更新が必要なデバイスとしてリストアップされない、または更新が表示されないという問題も報告されています。
3. マイクロソフトの対応状況と回避策
現在は調査中(回避策なし)
マイクロソフトは、この KB5068781 のインストール不具合について認識しており、現在 原因の特定と解決策の調査 を進めています。
現時点(2025年11月17日時点の情報)で、マイクロソフトからはこのエラーを回避するための 公式な対処法や、修正プログラムの公開予定日(ETA)は提供されていません。
対象環境の管理者は、マイクロソフトからの公式な情報を注視し、修正が提供され次第速やかに適用することが推奨されます。

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