Windows 11 24H2/25H2 オプションパッチ「KB5083631」公開:新機能と修正内容の詳細

Windows 11 24H2/25H2 オプションパッチ「KB5083631」公開:新機能と修正内容の詳細 Windows 11
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Microsoftは、Windows 11 バージョン25H2および24H2を実行しているPC向けに、非セキュリティのオプションパッチ(プレビュー更新プログラム)「KB5083631」の配信を開始しました。

今回のアップデートでは、多数の注目すべき新機能が追加されています。Windows 11 PCでコンソールライクなフルスクリーン体験を実現するXboxモードの搭載、対応デバイスでウィンドウのスナップや整列時に触覚フィードバック(ハプティクス)を感じられる新機能、タスクバーからAIエージェントの進捗状況をリアルタイムで確認できる新機能のほか、FAT32ボリュームのフォーマット上限が32GBから2TBに拡張されるなど、多数の改善が含まれています。

また、2026年6月以降に迫るセキュアブート証明書の有効期限切れについての重要なお知らせも含まれており、早めの対応が推奨されています。

なお、「KB5083631」はセキュリティ修正を含まない「プレビュー」扱いのオプションパッチです。導入は必須ではありませんが、最新機能をいち早く試したい場合や、現在発生している不具合を解消したい場合に適しています。

セキュリティ更新を含む次回の月例パッチ(Bパッチ)は、2026年5月13日(水)に配信される予定です。

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重要なお知らせ:セキュアブート証明書の有効期限について

本アップデートには、以下の重要な注意喚起が含まれています。

ほとんどのWindowsデバイスで使用されているセキュアブート証明書が、2026年6月以降に順次有効期限を迎えます。期限内に更新を行わない場合、一部の個人用・業務用デバイスでセキュアな起動ができなくなる可能性があります。事前に証明書を更新するための対応ガイダンスを確認し、早めに対処されることをMicrosoftは推奨しています。詳細はMicrosoftの公式サポートページをご参照ください。

 

「KB5083631」のアップデート内容

本アップデートは「段階的なロールアウト(Gradual rollout)」と「通常のロールアウト(Normal rollout)」の2段階で提供されます。

1. 段階的なロールアウト(Gradual rollout)

準備が整ったデバイスから順次有効化される機能です。

  • 【ゲーム】新機能!
    XboxモードがWindows 11 PC(ノートPC・デスクトップ・タブレット)で利用可能になりました。Xboxコンソール体験にインスパイアされた、ゲームを前面に押し出したフルスクリーンインターフェースで、バックグラウンドの邪魔を最小限に抑えます。コントローラーを手にとって、ゲームに没頭したいときに最適なモードです。Xboxアプリ、ゲームバーの設定、または Windowsロゴキー + F11 を押してXboxモードに入ることができます。詳細はFull screen experience expands to more Windows 11 PC form factorsをご参照ください。
  • 【エクスプローラー】
    • 新機能! ファイルエクスプローラーで使用できるアーカイブ形式が拡張され、uu、cpio、xar、NuGetパッケージ(nupkg)が新たに追加されました。
    • 「ダウンロード」や「ドキュメント」などのフォルダーで、アプリがファイルエクスプローラーを直接そのフォルダーに開いた際にも、表示とソートの設定が保持されるようになりました。
    • ダークモードで「PC」を開くとき、または「詳細」ウィンドウのサイズを変更するときに発生することがあった白いフラッシュ(点滅)が解消されました。
    • ファイルエクスプローラーのウィンドウを閉じた後、関連するexplorer.exeプロセスが正常に終了するように信頼性が向上しました。
  • 【入力】
    • 新機能! 対応する入力デバイスを使用時、PowerPointでのオブジェクト整列やウィンドウのスナップ・リサイズなど、特定の操作を行った際に触覚フィードバック(ハプティクス)を感じられるようになりました。この機能は [設定] > [Bluetooth とデバイス] > [マウス、タッチパッド、またはペン] > [ハプティックシグナル] でオン/オフを切り替えられます。対応デバイスは Surface Slim Pen 2、ASUS Pen 3.0、MSI Pen 2(ハプティクス対応モデル)などです。今後、Logitech MX Master 4などの対応マウスについても、ハードウェアパートナーのアップデートが配信され次第、利用可能になる予定です。
    • 新機能! タッチキーボードでの音声入力のデザインが刷新されました。フルスクリーンのオーバーレイ表示がなくなり、音声入力アニメーションが直接ディクテーションキーに表示されるようになりました。余計な視覚的妨害なしに作業に集中できます。
    • 新機能! アラビア語 101 レガシーキーボードレイアウトが利用可能になりました。[時刻と言語] > [言語と地域] でアラビア語のキーボードを選択する際に追加できます。このオプションは、以前のAltGrに関する変更以前のキーボードデザインを好む方向けの選択肢です。
    • [設定] > [Bluetooth とデバイス] > [ホイール] でカスタムツールを設定する際の信頼性が向上しました。
    • 音声入力におけるフルイドディクテーション設定の保持に関する信頼性が向上しました。
    • 絵文字パネル(Windowsロゴキー + ピリオド)のキーボードナビゲーションの信頼性が向上しました。
    • ADLaMキーボード使用時の入力の信頼性が向上しました。
  • 【共有】新機能!
    「ドラッグトレイ」の名称が「ドロップトレイ」に変更されました。設定は [設定] > [システム] > [マルチタスク](以前は「近距離共有」)に移動しました。ドロップトレイはより小さなプレビュー表示を使用するようになり、画面上部付近での作業中に誤って開くことを防ぎ、簡単に閉じられるようになりました。
  • 【タスクバーのエージェント機能】新機能!
    WindowsのタスクバーからAIエージェントの進捗状況を監視できる新機能が追加されました。この機能はファーストパーティ・サードパーティ両方のアプリのエージェントに対応しており、まず最初の採用者として Microsoft 365 CopilotアプリのResearcher がサポートされます。Researcherがレポートを作成している間、Windowsはタスクバーに進捗状況を表示するため、一目で更新状況を確認できます。Microsoft 365 Copilotのアイコンにマウスを合わせると、リアルタイムの進捗が表示されます。レポートが完成すると通知が届き、通知またはアイコンを選択してアプリに戻り、結果を確認・活用できます。開発者は Windows.UI.Shell.Tasks API を使用してこの機能を組み込むことができます。
  • 【エンタープライズ状態ローミング(ESR)】新機能!
    ESRを組織向けWindowsバックアップのポリシーから管理できるようになりました。ITシステム管理者にとってセットアップがより簡単になります。詳細についてはエンタープライズ状態ローミングのドキュメントをご参照ください。
  • 【プリインストールされたMicrosoftアプリのポリシーベース削除】新機能!
    Windows EnterpriseおよびEducation向けの「デフォルトのMicrosoft Storeパッケージを削除する」ポリシーに、動的なアプリ削除リストのサポートが追加されました。管理者はグループポリシーを使用してアプリパッケージファミリ名を指定することで、追加のMSIX/APPXパッケージアプリを削除できます。動的リストは現時点でIntuneの設定カタログでは利用できません。グループポリシーまたはカスタムOMA-URIを使用して検証を行う必要があります。詳細はポリシーベースのインボックスアプリ削除をご参照ください。
  • 【印刷】新機能!
    印刷設定において、プリンターがWindows保護印刷モードに対応しているかどうかを示す新しいアイコンが追加されました。
  • 【Windowsドライバーポリシーの更新】新機能!
    このアップデートにより、Windowsカーネルがサードパーティドライバーを信頼する方法が変更され、Windowsのセキュリティが強化されます。クロス署名ドライバーに対するデフォルトの信頼が削除され、Windows Hardware Compatibility Program(WHCP)認定ドライバーおよび承認済みのレガシードライバーリストに含まれるものは引き続き許可されます。Windowsはドライバーの互換性を少なくとも100時間・3回の再起動を経て監査した後、適用を有効化します。適用後、一部のクロス署名ドライバーがブロックされる場合があります。
  • 【バッチファイルのセキュリティとパフォーマンスの強化】新機能!
    管理者およびApplication Control for Businessポリシー作成者が、バッチファイルおよびコマンドプロンプト(CMD)スクリプトの処理方法をより細かく制御できるようになりました。このリリースより、管理者はバッチファイルのより安全な処理モードを有効にでき、バッチファイルの実行中に内容が変更されることを防止できます。

    この設定を有効にするには、以下のレジストリ値を追加してください。

    • レジストリキー: HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Command Processor
    • 値の名前: LockBatchFilesWhenInUse
    • 種類: DWORD
    • 設定データ: 0(無効)または 1(有効)
  • 【Microsoft Store】
    Microsoft Storeからアプリをダウンロード・インストールする際に発生する予期しないエラーが軽減されました。対象エラーコードは 0x80070057、0x80240008、0x80073d28 です。
  • 【フォント】
    タイ語、ラオス語、クメール語、Lontaraスクリプトの表示品質向上のため、Leelawadee UIフォントファミリーに対して、グリフのシーケンシング、位置調整、レンダリングの改善が行われました。
  • 【オーディオ】
    midisrv.exeとサードパーティドライバーの互換性が向上しました。
  • 【タスクバー】
    タスクバーのシステムトレイ領域の読み込みに関する信頼性が向上しました。
  • 【Windows Hello】
    • Windows Hello 顔認証の信頼性が向上しました。
    • アップグレード後もWindows Hello 指紋認証の設定が保持されるようになりました。
  • 【ストレージ】
    • [設定] > [システム] > [ストレージ] > [ストレージの詳細設定] > [ディスクとボリューム] で大容量ボリュームのストレージ情報を表示する際のパフォーマンスが向上しました。
    • コマンドラインからFAT32ボリュームをフォーマットする際のサイズ上限が、32GBから2TBに拡張されました。
  • 【デリバリー最適化】
    メモリ使用量が改善され、予期せず大量のメモリを消費する可能性が低減されました。
  • 【ディスプレイとグラフィックス】
    対応モニターにおけるカラープロファイルオプションの永続性と利用可能性が向上しました。
  • 【キオスクモード】
    Microsoft Edgeが許可アプリの1つである場合の、キオスク環境における許可パッケージアプリの設定が簡素化されました。
  • 【全般的なパフォーマンス】
    デバイス起動後のスタートアップアプリの起動パフォーマンスが向上しました([設定] > [アプリ] > [スタートアップ] に表示されるアプリが対象)。
  • 【全般的な信頼性】
    サインイン時、タスクバーメニューやタスクビューの操作時、ファイルエクスプローラーのクイックアクセスからアイテムのピン留めを外すときなど、さまざまな場面でのexplorer.exeの信頼性向上を目的とした基盤的な改善が行われました。

 

2. 通常のロールアウト(Normal rollout)

パッチを適用したすべての環境で有効になる項目です。

  • 【セキュアブート】
    このアップデートにより、Windows品質更新プログラムに「信頼性の高いデバイスターゲットデータ」が追加されました。これにより、新しいセキュアブート証明書を自動的に受け取ることができるデバイスの対象範囲が拡大します。デバイスが新しい証明書を受け取るのは、十分なアップデート成功シグナルが確認された後に限定され、制御された段階的なロールアウトが維持されます。詳細については Windowsセキュアブート証明書の有効期限とCA更新 をご参照ください。
  • 【認証(Kerberos)】
    Remote Credential Guardを使用したリモートデスクトップセッションにおけるKerberos認証が改善され、エラー 0xc000009a への対応が行われました。
  • 【リモートデスクトップ(既知の不具合の修正)】
    このアップデートにより、リモートデスクトップ接続のセキュリティ警告ダイアログに関する不具合が修正されました。スケーリング設定が異なるマルチモニター環境において、ダイアログが正しく表示されないことがあった問題で、2026年4月のセキュリティ更新プログラム(KB5083769)適用後に発生するケースがありました。詳細はリモートデスクトップ(RDP)ファイルを開く際のセキュリティ警告についてをご参照ください。
  • 【Windowsセキュリティ】
    このアップデートにより、CVE-2024-30098に関連するイベントログに、影響を受けるアプリケーションの名称が含まれるようになりました。これにより、スマートカード証明書に依存しているアプリケーションを特定しやすくなり、最近のセキュリティ変更後に更新が必要なアプリの把握が容易になります。

 

「KB5083631」の既知の不具合

Microsoftの公式発表によると、本パッチ「KB5083631」において、以下の既知の不具合が報告されています。今後も不具合情報が入り次第、追記いたします。

BitLocker回復キーの入力を求められる問題

■不具合の内容:
推奨されないBitLockerグループポリシー構成を持つ一部のデバイスで、本アップデートのインストール後の最初の再起動時にBitLocker回復キーの入力を求められる場合があります

この問題が発生するのは、以下のすべての条件を同時に満たすデバイスに限られます。これらの条件は、IT部門が管理していない個人用デバイスではほとんど該当しません。

  1. OSドライブでBitLockerが有効になっている。
  2. グループポリシー「ネイティブUEFIファームウェア構成のTPMプラットフォーム検証プロファイルの構成」が設定されており、PCR7が検証プロファイルに含まれている(または同等のレジストリキーが手動で設定されている)。
  3. システム情報(msinfo32.exe)で「セキュアブート状態のPCR7バインド」が「Not Possible」と報告されている。
  4. デバイスのセキュアブート署名データベース(DB)にWindows UEFI CA 2023証明書が存在しており、2023年署名のWindows Boot Managerがデフォルトに設定される対象となっている。
  5. デバイスがまだ2023年署名のWindows Boot Managerで動作していない。

このシナリオでは、BitLocker回復キーの入力が必要になるのは一度だけです。グループポリシーの構成が変更されない限り、その後の再起動でBitLocker回復画面が表示されることはありません。BitLocker回復キーの確認方法については、BitLocker回復キーを見つけるをご参照ください。

企業ユーザーは、本アップデートのインストール前に、BitLockerグループポリシーにおけるPCR7の明示的な包含について確認し、msinfo32.exeでPCR7バインドの状態をチェックすることが推奨されています。

■回避策:
推奨:アップデートインストール前にグループポリシーを削除する

  1. グループポリシーエディター(gpedit.msc)またはグループポリシー管理コンソールを開く。
  2. 次のパスに移動する:[コンピューターの構成] > [管理用テンプレート] > [Windowsコンポーネント] > [BitLockerドライブ暗号化] > [オペレーティングシステムのドライブ]
  3. 「ネイティブUEFIファームウェア構成のTPMプラットフォーム検証プロファイルの構成」を「未構成」に設定する。
  4. 影響を受けるデバイスで次のコマンドを実行し、ポリシーの変更を適用する:gpupdate /force
  5. 次のコマンドを実行してBitLockerを一時停止する(Cドライブで有効な場合):manage-bde -protectors -disable C:
  6. 次のコマンドを実行してBitLockerを再開する(Cドライブで有効な場合):manage-bde -protectors -enable C:
  7. これにより、BitLockerのバインドがWindowsが選択したデフォルトのPCRプロファイルを使用するように更新されます。

この問題の恒久的な解決策は、将来のWindows更新プログラムで提供される予定です。詳細については、情報が得られ次第お知らせされます。

 

Windows 11 25H2/24H2:「KB5083631」の入手方法

Windows Update

[設定] > [Windows Update] を開き、【更新プログラムのチェック】をクリックします。「2026-04 プレビュー更新プログラム (KB5083631)」が表示されたら【ダウンロードとインストール】を選択してください。

Microsoft Update カタログ

手動でインストールする場合は、以下のリンクよりダウンロード可能です。

 

まとめ

今回のWindows 11オプションパッチ「KB5083631」(OSビルド 26200.8328 / 26100.8328)は、Windows 11 バージョン25H2および24H2を対象とした2026年5月1日(日本時間)配信のプレビュー更新プログラムです。

特に注目すべき点として、Xboxモードによるゲームへの没入体験の向上、対応ペンやマウスを活用した触覚フィードバック機能の追加、タスクバーでAIエージェントの進捗をリアルタイムに把握できるエージェントモニタリング機能の搭載が挙げられます。また、FAT32のフォーマット上限が2TBに拡張されたことや、Windowsドライバーポリシーの強化によるセキュリティ改善、エクスプローラーや入力まわりの細かな使い勝手向上など、幅広い改善が盛り込まれた内容となっています。

さらに、2026年6月に迫るセキュアブート証明書の有効期限切れについては早急な対応が必要です。Microsoftの公式ガイダンスを確認のうえ、準備を進めておきましょう。また、特定のBitLockerグループポリシー構成を持つ企業向けデバイスでは、アップデート後に回復キーの入力を求められる既知の不具合が確認されています。対象条件に該当する場合は、事前に回避策を実施することを強くお勧めします。

本パッチはオプション(任意)扱いのため、強制適用はされませんが、新機能を早期に試したい方や既存の不具合を解消したい方にはインストールをおすすめします。セキュリティ修正を含む2026年5月の月例パッチは5月13日(水)に配信予定です。

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