ここ最近、Office関連の気になる話題が色々舞い込んできているので、まとめてご紹介しておきたいと思います。
まずは買い切り方の「Office 2019」のリリースから。マイクロソフトは米国時間9月24日、「Office 2019」を「Windows」と「Mac」向けに正式に提供開始しました。まずは法人向けのボリュームライセンスを提供開始し、コンシューマ版などは数週間のうちに提供開始する予定となっています。ただし、最近のマイクロソフトは「Office 365」推しのためか、今回の「Office 2019」はやや価格アップ(アメリカでは$20アップ)する予定です。
次に「Office 365」に関する話題。これには2つあり、最初は朗報。現状「Office 365 Solo」 では、Windows PC または Mac 2台とタブレット2台で利用できますが、2018年10月2日からはユーザーのすべてのデバイスにインストールして同時に5台までサインインできるようになります。1台のPCで長く使うなら買い切り方がお得ですが、家族で複数のパソコンを使用し、Officeも利用するなら、Officeレスモデルを購入して「Office 365 Solo」を契約した方がお得になるかもしれませんね。
そして最後に、一部のユーザーへの注意となりますが、2018年10月31日をもって、「Office 365」で TLS 1.0, 1.1での接続が無効化されます。これにより、TLS 1.2を使用できないクライアントで「Office 365」利用時に不具合が発生する可能性があります。古いOSやブラウザを利用しているユーザーさんはご注意くださいね。
買い切り方の「Office 2019」が正式リリース!
買い切り方のOfficeの最新版「Office 2019」が、米国時間9月24日、「Windows」と「Mac」向けに正式に提供開始されました。まずは法人向けのボリュームライセンスを提供開始し、コンシューマ版などは数週間のうちに提供開始する予定となっています。
「Office 2019」にはWord、Excel、PowerPoint、Outlook、Project、Visio、Access、Publisherの8種類のアプリケーションが含まれますが、このうちProject、Visio、Access、PublisherはWindows向けの機能となります。
なお、「Office 2019」は「Office 365 ProPlus」が過去3年に提供した機能を集約したバージョンとなり、リリース後に新たな機能追加が行なわれる予定はありません。マイクロソフトとしては、出来るだけ最新のOfficeが利用できる「Office 365」を利用してほしいという事でしょう。
「Office 2019」の新機能としては、リボンのカスタマイズ機能、モーフィングやズームを使ったPowerPointスライドの作成、ペンを使ったインク機能の強化(傾きや筆圧の対応)、Excelの新しいデータ分析機能の追加、コンテンツに集中できるWordでのフォーカスモードの追加、翻訳機能などが挙げられます。
ただ、いくら新機能が増えたとしても、基本的に「Office」を使うのは会社や学校でのデータのやり取りなどがメインとなるはず。となると、古いバージョンが混在しており、データの互換性が重要となります。個人的には新機能追加よりも、画面の使いやすさ、シンプルさを追求してもらえると嬉しいですけどね。
なお、2015年9月にリリースされた「Office 2016」のメインサポートは2020年10月13日まで、延長サポートは2025年10月14日までとなっています。「Office 2016」ユーザーはまだしばらくこのまま使い続けることが出来るでしょう。
一応他のOfficeの延長サポート日についてもまとめておきます。
「Office 2007」は2017年10月10日でサポート終了となっています。利用中の方はネットには絶対繋がず、かつ出来るだけ早急に最新版へ買い替えましょう。
「Office 2010」は2020年10月13日まで、「Office 2013」は2023年4月11日まで、「Office 2016」は2025年10月14日まで、延長サポートの期間があります。
いずれにしても、ご自身のパソコンの利用環境を鑑み、買い切り方の「Office 2019」を買うべきか、サブスクリプションの「Office 365」を利用するべきか、しっかり検討しておきましょう。
※現在は「Office 2021」が発売されておりますので、リンクを変更しております。
「Office 365」が10月2日から無制限インストール、同時に5サインイン可能に!
これは純粋に朗報ですね。
現在「Office 365 Solo」を利用中のユーザーは、Windows PC または Mac 2 台とタブレット 2 台で利用できますが、2018年10月2日からはユーザーが所有する全てのデバイスに無制限にインストール可能となり、さらに同時に5台までサインインできるようになります。
同一の「Microsoft アカウント」を利用する必要こそありますが、家族で複数台のパソコンを利用する際には、「Office 365 Solo」の利用を前向きに検討してみても価値があるかもしれません。また、iPhoneやiPadなどのスマホやタブレットでも利用可能なのもポイントです。
ちなみに「Office 365 Solo」の価格は、年額1万2744円、月額1274円となっています。ただしengadgetさんの指摘によると、機能的に大差のない海外向けの「Office 365 Personal」が年間69.99ドル(約7800円)で利用可能との事。この価格なら利用を検討してみたくなりますよね。日本でも値下げされると嬉しいのですが。
なお、10月2日以降に「Office 365」を利用し、6番目のデバイスにサインインした場合、「制限に達しました」というメッセージが表示されるようになります。利用するには別のデバイスからサインアウトする必要があります。この辺りの詳細は、以下のマイクロソフトの公式ページを参照ください。
2018年10月31日から古いOSやブラウザで「Office 365」へのログインが出来なくなる?
最後は一部ユーザーへの注意喚起です。
マイクロソフトでは、Transport Layer Security(TLS)1.0, 1.1 の利用を廃止し、より安全なプロトコルである TLS 1.2 以降への移行を推奨しています。このセキュリティ対策の一環として、2018年10月31日より、「Microsoft Office 365」では TLS 1.0 および 1.1 のサポート廃止を予定しています。
どういう事かというと、TLS 1.2以降をサポートしていない古いOSや一部のブラウザを使っていると、2018年10月31日以降、「Office 365」を正常に利用できなくなる可能性があるのです。場合によってはログインが出来なくなり、慌てることになるかもしれません。
マイクロソフトによると、現状以下のクライアントで「TLS 1.2」の利用が出来ず、不具合が発生する可能性があるとの事。
- Android 4.3 およびそれ以前のバージョン
- Firefox 5.0 およびそれ以前のバージョン
- Windows 7 上の Internet Explorer 8 ~ 10 およびそれ以前のバージョン
- Windows Phone 8.0 上の Internet Explorer 10
- Safari 6.0.4/OS X10.8.4 およびそれ以前のバージョン
実際に2018年10月31日以降に利用してみないと、不具合が発生するかどうかは分かりませんが、対処できる場合は早めに対策を取っておくと良いでしょう。
なお、Yahoo! JAPANでも同様の理由により、以下のようなお知らせがなされています。
■セキュリティ強化の概要と背景■
Yahoo! JAPANでは弊社ウェブサービスのセキュリティを強化するため、2018年10月中旬までに、インターネット通信暗号化方式「TLS1.0」および「TLS1.1」のサポートを順次終了いたします。
サポート終了後は、「TLS1.2」に対応していない古いブラウザーやパソコン、スマートフォン、タブレット、ゲーム機などでは、Yahoo! JAPANの全ウェブサービスがご利用いただけなくなります。
TLSとは、ウェブサイトとそれを閲覧するユーザーの間の通信を暗号化することで、第三者による通信の盗聴や改ざんを防ぐための仕組みです。「TLS1.2」は「TLS1.0」「TLS1.1」に比べ、より強固な仕組みを使っています。今後も安全にYahoo! JAPANのウェブサービスをご利用いただくために、「TLS1.0」および「TLS1.1」を無効化し、「TLS1.2以上」をサポート対象としました。
なにとぞご理解を賜りますよう、お願いいたします。
「Office 2019」を買うか、「Office 365 Solo」を契約するか、良くご検討を!
という事で、ここ最近個人的に気になっているOfficeに関する話題をまとめてみました。
実は管理人、今年ノートパソコンを購入予定なのですが、Officeに関する情報がハッキリしてから購入しようと決めていました。
現状ではほとんどOfficeを使う機会がなく、ぶっちゃけ無料の「Libre Office」でも良いのですが、メーカーさんとのやり取りなどで稀にエクセルファイルをやり取りする場合があります。完全無料の「Office Online」を利用する手もありますが、「Office 2019」が正式にリリースされたので、Office付きのPCでも良いかなと考え中。
ただし、今回「Office 365 Solo」の利用規約が大幅に緩和され、かなり使いやすくなったのもまた事実。複数台のPCで常に最新のOfficeを利用できるのは流石に少々惹かれます。これならOfficeレスモデルを購入し、「Office 365 Solo」を別途契約した方が幸せになれるかもしれません。Macでも使えますしね。
という事で「Office 2019」の購入をお考えの方も、改めて「Office 365 Solo」の契約もお考え下さいね。これで「Office 365 Solo」の価格が下がれば言う事無しなのですけど。
ちなみにパソコン購入の最有力候補は「Surface Laptop」です。ASUSやLG、Huaweiの製品も検討中。また購入した際には、改めてレビューをご紹介したいと思います。
【追記】Surface Laptop 3を購入しました。レビューもあるので良かったら参考にどうぞ。
【追記2】Surface Pro 8を購入しました。レビューもあるのでこちらも良かったら参考にどうぞ。
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