Windows 10 Version 2004/20H2向けの更新プログラム「KB5001330」を適用した一部PCにおいて、いくつかの不具合報告が上がってきています。
例えば、インストールに関する問題、パフォーマンスの問題、一時的なユーザープロファイルのバグ、システムクラッシュ(ブルースクリーン)、ゲームのクラッシュ、グラフィックの乱れ、フレームレートの大幅な低下などが上がっていますが、全ての環境で発生しているわけではないようです。また、Dentrix Dental Practice Managementソフトウェアを利用している一部の企業ユーザーが、サーバー上の共有フォルダーにサーバー名でアクセスしようとすると、DNSの解決に問題が発生するという報告も入ってきています。
そして新たに、デバイスがWindows Mixed Realityヘッドセットに接続されているとアップデートを取得できないとの報告も入ってきているようです。これは3月の月例更新プログラム「KB5000802」で発生していた問題ですが、引き続き4月の更新プログラム「KB5001330」でも問題が継続しているようです。
ただし、いずれも不具合が発生していない環境では特別対処も必要ない不具合となっているので、現時点で問題なくWindows 10 PCが動作している場合はこのまま様子を見たので良さそうです。
「KB5001330」に関する不具合情報まとめ
現時点で報告の入っている「KB5001330」に関する不具合情報をまとめておきます。
DNSや共有フォルダアクセスに関する問題
■不具合の内容:
Windows 10でDentrix Dental Practice Managementソフトウェアを利用している一部の企業ユーザーが、今週リリースされた最新のWindows 10累積更新プログラムをインストールした後、サーバー上の共有フォルダーにサーバー名でアクセスしようとすると、DNSの解決に問題が発生するという報告が入っているようです。なお、サーバーのIPアドレスで共有フォルダにアクセスすると、ユーザーは共有フォルダに正しく接続できるとの事。
■影響を受けるプラットフォーム:
現時点で詳細は不明。Windows 10でDentrix Dental Practice Managementソフトウェアを利用している一部の企業?
■暫定対処方法:
ネットワークの遅延を減らすために、Dentrixの顧客に対してサポートが長年にわたって推奨してきた「LLMNR」無効が原因との事。「LLMNR」を有効にすることで解決するようです。
ポリシーを無効にして(LLMNRを有効にして)、DNS解決の問題を解決するには、以下の手順が推奨されています。(BLEEPINGCOMPUTERの記事より転載)
- Go to Start>Run and type GPEdit.msc
This should open the Local Group Policy Editor. - Use the Group Policy Editor to navigate to Local Computer Policy>Computer
Configuration>Administrative Template>Network>DNS Client. - Double-Click “Turn Off Multicast Name Resolution.”
- Mark the radio button labeled “Disabled.”
- Click Apply and OK.
- Open a Windows Command Prompt Window (Start>Cmd.exe) and enter the command ipconfig /flushdns .
■対応状況:
現時点でマイクロソフトからの公式発表はなし。
Windows 10:「KB5001330」適用で一部環境にて不具合発生の報告あり
■不具合の内容:
2021年4月のWindows 10向け累積更新プログラム「KB5001330」適用で、様々な不具合報告が上がってきております。例として、インストールに関する問題、パフォーマンスの問題、一時的なユーザープロファイルのバグ、システムクラッシュ(ブルースクリーン)、ゲームのクラッシュ、グラフィックの乱れ、フレームレートの大幅な低下などです。
■不具合の原因:
KB5001330?
■暫定対処方法:
「KB5001330」をアンインストールすることで改善したとの報告があります。ただし、セキュリティ上は重要なアップデートなので、不具合が出ていない場合は安易にアンインストールしないことを推奨します。
■対応状況:
現時点でマイクロソフトからの公式発表はなし。
【追記】ゲームパフォーマンスの低下に関しては、4/23に「KIR」(Known Issue Rollback)と呼ばれるロールバックシステムによって解決されました。別途更新プログラムの適用は不要です。
Windows 10:「KB5001330」適用後、デバイスがWindows Mixed Realityヘッドセットに接続されているとアップデートを取得できない
■不具合の内容:
2021年4月のWindows 10向け累積更新プログラム「KB5001330」適用後、デバイスがWindows Mixed Realityヘッドセットに接続されているとアップデートを取得できないとの報告が上がってきています。これは3月の月例更新プログラム「KB5000802」でも発生していた問題のようです。
■不具合の原因:
KB5001330?
■暫定対処方法:
マイクロソフト社によると、これはWindows Updateが前回の更新後に悪い状態で止まっている場合に起こる可能性があります。場合によっては、HoloLensやMixed RealityのFOD(Feature On Demand)を解除することで、更新プログラムをインストールできるようになります。
※KB5001330 が 0x8007000d エラーでインストールに失敗する場合は、以下の回避策をお試しください。
①ヘッドセットを外して、コマンドプロンプトで以下のコマンドを実行(ヘッドセットがある場合)。
dism /online /remove-capability /capabilityname:Analog.Holographic.Desktop~~~~0.0.1.0
②システムを再起動
③再度アップデートを確認
■対応状況:
現時点でマイクロソフトからの公式発表はなし。
コメント
KB5001330は、履歴を見ると10日前にインストールしましたが、特に不具合は起きていません。Windows Updateも、普通に行われています。
こちらも現状問題なく動作しています。
今回の不具合は特定の環境で起こる場合が多いようなので、とりあえず様子を見たので良いかと思います。