Windows 11 24H2にオプションパッチ「KB5058499」が配信開始!新機能追加とブルースクリーン含む多数の不具合修正など!必要に応じてインストールを

Windows 11
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Microsoftは、Windows 11 バージョン24H2を実行しているPC向けに、追加のオプションパッチ(通称“C”パッチ)「KB5058499」の配信を開始しました。

今回のオプションパッチ「KB5058499」では、Copilot関連を中心に多数の新機能が追加されたほか、スマートフォン(iOSおよびAndroid)で作業していたOneDrive上のファイルを、Windows 11 PCでシームレスにワンクリックで再開する機能、音声入力の際に不適切な言葉が入力されると、アスタリスク(*)で伏せ字にする機能の追加などが行われています。

そしてブルースクリーンエラーを含む多数の不具合も修正されています。

なお、「KB5058499」はセキュリティ修正を含まない定例外のオプションパッチであり、特に問題が発生していない場合は無理にインストールする必要はありません。必要に応じてインストール作業を行ってください。

「KB5058499」の内容と共にキュリティ更新を含む次回の月例パッチは6月11日(水)に配信予定です。

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「KB5058499」のアップデート内容

以下は、この「KB5058499」をインストールしたときに、この更新プログラムで解決される主な問題の概要です。新しい機能がある場合は、それもリストしています。

段階的なロールアウト

これらの機能は段階的に展開されるため、すべてのユーザーがすぐには利用できない場合があります。

【Click to Do(プレビュー)】

  • 【新機能】 「Copilotに質問」は、Click to Do内の新しいアクションです。テキストや画像をハイライトすると、Click to Doに「Copilotに質問」オプションが表示されます。これを選択すると、プロンプトボックスに選択したコンテンツが入力された状態でMicrosoft Copilotが開きます。選択したテキストや画像をCopilotアプリに直接送信して、プロンプトを完成させることができます。
  • 【新機能】 AMDおよびIntel搭載のCopilot+ PCにおいて、よりインテリジェントなテキストアクションでClick to Doの体験が向上します。「Windowsキー + マウスクリック」または「Windows + Q」でテキストブロックを選択し、ドラッグして目的のテキストを選択すると、「要約」「箇条書きリストの作成」や、テキストを「よりカジュアルに」「よりフォーマルに」「より洗練された文章に」書き直すためのオプションが表示されます。
  • 【新機能】 Click to Do(プレビュー版)が欧州経済領域(EEA)で利用可能になりました。これにより、より多くのユーザーがNPUを活用した英語のインテリジェントなテキストアクションを利用できるようになるほか、新たにスペイン語とフランス語にも対応し、これらの言語で「要約」「箇条書きリストの作成」「文章の推敲」といったアクションが可能になります。
  • 【新機能】 お使いのPCにペン入力機能がある場合、「設定 > Bluetoothとデバイス > ペンとWindows Ink」から、ショートカットボタンのシングルクリック、ダブルクリック、または長押しでClick to Doを開くように設定できます。
  • 【新機能】 PCのペンメニューにある4つのアプリのうちの1つとして、Click to Doを追加できます。ペンメニューのすべてのスロットが埋まっている場合は、メニュー設定でいずれかのアプリをClick to Doに置き換える必要があります。
  • 【新機能】 Click to Doで、スペイン語とフランス語のインテリジェントなテキストアクションが実行できるようになりました。

【Copilot】

  • 【新機能】 「Windows + C」キーでWindows上のCopilotを開くことができます。「設定 > 個人用設定 > テキスト入力」にある既存の「キーボードのCopilotキーをカスタマイズ」から、いつでもCopilotキーと「Windows + C」の動作をカスタマイズできます。
  • 【新機能】 Windows上のCopilotで「押して話す(Press to talk)」機能を開始するには、Copilotキー(キーボードにない場合は「Windows + C」)を2秒間長押しします。「Esc」キーを押すか、数秒間無言でいると通話が終了します。「Alt + スペース」キーでもWindows上のCopilotと会話できます。これにより、タスクを続行しながら、音声でCopilotと対話し、即座に応答を受け取ることが可能です。

【デバイス間の作業再開】

  • 【新機能】 スマートフォン(iOSおよびAndroid)で作業していたOneDrive上のファイルを、Windows 11 PCでシームレスにワンクリックで再開できます。この機能により、PCのロックを解除する直前の5分以内にスマートフォンで表示または編集したWord文書などのOneDriveファイルについて、作業を中断したところから再開するかどうかを尋ねる通知が届きます。

【省電力モード】

  • 【新機能】 IT管理者は、グループポリシーやMicrosoft Intuneを使用したMDM構成を通じて、Windows 11 PCの省エネルギー設定を管理できます。この機能は、バックグラウンドアクティビティの制限や画面の輝度を下げることにより、バッテリー寿命を延ばし、環境の持続可能性に貢献します。ポリシーを設定するには、ローカルグループポリシーの「コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > システム > 電源の管理 > 省エネルギー設定」に移動し、「省エネルギーを常にオンにする」を有効にします。

【グラフィック設定】

  • 【新機能】 PCのHDR機能は、「設定 > システム > ディスプレイ」で管理できます。アップデート内容は以下の通りです。
    ・どのメディアタイプがサポートされているかをより明確に説明する「HDRを使用する」のラベル表示の改善。
    ・HDRがオフの場合でもHDRビデオをストリーミングする機能。
    ・Dolby Vision対応のPCでは、HDRとは独立してDolby Visionのオン/オフを切り替えられる新しいスイッチが追加され、視聴体験をより細かく制御できるようになりました。

【ナレーター】

  • 【新機能】 Copilot+ PCのナレーターに搭載されたAIによる画像解説機能で、デジタルアクセシビリティが向上します。この機能は、視覚に障がいのあるユーザー向けに、画像、グラフ、図の詳細な説明を提供します。ナレーターをオンにするには、「Ctrl + Windowsキー + Enter」を押すか、Windows検索で「ナレーター」を検索します。画像解説を利用するには、「ナレーターキー + Ctrl + D」を使用します。

【Windows検索改善】

  • 【新機能】 Copilot+ PCで設定をより簡単に見つけられる新機能をご紹介します。タスクバーのWindows検索ボックスに、探している設定を正確な名前で覚えていなくても、「テーマの変更」や「PCについて」といった自分の言葉で入力して見つけることができます。
  • 【新機能】 EEA(欧州経済領域)において、タスクバーの改良されたWindows検索を使用してクラウド上の写真を見つけられるようになりました。検索ボックスに「ヨーロッパの城」や「夏のピクニック」のように写真の内容を入力すると、クラウド上とCopilot+ PC内の写真が検索結果に表示されます。この機能はSnapdragon搭載のCopilot+ PCから順次展開されており、AMDおよびIntel搭載PCへの対応も間もなく予定されています。

[タスクバーでの検索]

  • 【新機能】 EEA(欧州経済領域)向けのWindows検索において、Web検索プロバイダーのサポートが向上し、見つけやすさも改善されました。

[設定]

  • 【新機能】 「設定 > システム > バージョン情報」に新設されたFAQセクションで、お使いのPCやWindows 11に関するよくある質問への回答を見つけることができます。システム設定、パフォーマンス、互換性といったトピックをすべて一か所で網羅しています。
  • 【新機能】 「設定 > Bluetoothとデバイス > プリンターとスキャナー」にあるプリンター名変更のダイアログが、Windows 11のデザインに準拠したものになりました。
  • 【新機能】 マウス設定が「設定 > アクセシビリティ > マウス」および「マウスポインターとタッチ」からより簡単にアクセスできるようになり、コントロールパネルを開く必要がなくなりました。「マウスポインターの速度」と「ポインターの精度を高める」のアイコンが新しくなり、さらにマウスインジケーター、ポインターの軌跡、ホバーのアクティブ化時間をカスタマイズするオプションも追加されました。

[タスクバー]

  • 【新機能】 管理者は、ユーザーが特定のアプリのピン留めを解除できるようにタスクバーポリシーを設定できます。これにより、次回のポリシー更新時に再度ピン留めされるのを防ぎます。この機能を有効にするには、新しい「PinGeneration」オプションを使用します。
  • 【修正】 「Tab」キーと「Shift + Tab」キーでタスクバー上のキーボードフォーカスを移動する際、一度でも後方に戻ると、フォーカスがタスクバーのフレームに固定されてしまうことがありました。
  • 【修正】 ログイン時に、キーボードフォーカスが予期せずタスクバーのウィジェットに設定され、ウィジェットが開いてしまうことがありました。

[音声アクセス] 

  • 【新機能】 音声アクセスに、新機能や改善点をハイライトする製品内ガイダンスが追加されました。設定メニューからいつでも開いたり閉じたりできます。
  • 【新機能】 音声アクセスは、画面右下の時計近くにあるクイック設定内の「アクセシビリティ」から見つけられます。クイック設定を開くには、ネットワーク、音量、またはバッテリーのアイコンを選択します。
  • 【修正】 音声入力中に、音声アクセスが「処理中です」というエラーを表示して応答しなくなることがありました。

[音声入力]

  • 【新機能】不適切な表現のフィルターを自分で制御できるようになりました。オンにすると不適切な単語はアスタリスク(*)で伏せ字になり、オフにすると話した言葉がそのまま表示されます。設定を変更するには、音声入力(Windows + H)を開き、設定アイコンを選択して、「不適切な表現をフィルターする」スイッチをオンにします。

[Windows共有]

  • 【新機能】 Windows共有ウィンドウを通じて共有する画像に、切り抜き、回転、フィルターの追加といった最終的な編集を加えることができるようになりました。
  • 【新機能】 エクスプローラーやデスクトップからローカルファイルをドラッグすると、画面上部にトレイが表示されます。ファイルを提案されたアプリにドロップするか、「その他」を選択してWindows共有ウィンドウを開きます。
  • 【新機能】 エクスプローラーやデスクトップ上のローカルファイルを右クリックした際のメニューに、共有をサポートするアプリを直接追加できるようになりました。

[オーディオ]

  • 【修正】 起動音が有効になっているにもかかわらず、起動時に再生されないことがある問題を修正しました。

[Bluetooth]

  • 【修正】Bluetoothデバイスに関する情報を読み込む際に、設定が応答しなくなることがある問題を修正しました。

[カメラ]

  • 【修正】 「設定 > Bluetoothとデバイス > カメラ」でコンテンツを操作する際に、設定が動作を停止することがある問題を修正しました。

[ディスプレイ]

  • 【修正】 一部のデバイスで、スリープから復帰した後に画面サイズやウィンドウの位置が予期せず変更されることがある問題を修正しました。

[エクスプローラー]

  • 【修正】 ホームから検索を実行中に切断されたネットワークドライブがあると、検索が実行されずにホーム画面のままになることがある問題を修正しました。

[入力]

  • 【修正】 中国語(簡体字)のナローレイアウトを使用している場合、タッチキーボードから音声入力が開始されない問題を修正しました。
  • 【修正】 タッチキーボードの記号セクションを使用している場合、ページを変更するキーを押すと、パスワードフィールドに予期せず文字が入力されることがある問題を修正しました。
  • 【修正】 リモートデスクトップセッションから切断した後、一部のアプリで入力が機能しなくなることがある問題を修正しました。

[JPG]

  • 【修正】 CopyPixels を使用した際に、特定のケースでピクセルが予期せず反転することがある問題を修正しました。

[Microsoft 管理コンソール (MMC)]

  • 【修正】 MMCで項目が選択されたときの色を、通常時およびコントラストモード有効時の両方で改善しました。

[印刷]

  • 【修正】 管理者以外のユーザーが、自身で追加したプリンターをアンインストールできない問題を修正しました。

[UHF チューニング]

  • 【修正】 UHFチャンネルのチューニングスキャンが機能せず、VHFチャンネルのみが返される問題を修正しました。

[USB]

  • 【修正】 特定のUSBデバイスがスリープ後に切断され、PCを再起動するまで復帰しないことがある問題を修正しました。

[Windows Hello]

  • 【修正】 Windows Hello for Businessの顔認証を使用している場合、PCがスリープから復帰した後にカメラが予期せず動作を停止し、この方法でのログインが妨げられることがある問題を修正しました。

 

通常の展開

以下は更新適用後、すぐに利用可能になります。

[BitLocker]

  • 【修正】このアップデートでは、リムーバブルドライブ(USBメモリなど)でBitLockerを有効にしているデバイスが、スリープ状態やハイブリッドブートから復帰した際にブルースクリーンエラーが発生する問題が修正されました。

[ブートメニュースクリーン]

  • 【修正】このアップデートでは、BitLockerのPIN入力画面、BitLockerの回復キー入力画面、ブートメニュー画面など、OS起動の早い段階で表示される画面の描画(表示)が遅くなる問題が修正されました。

[グラフィックスカーネル]

  • 【修正】バージョン24H2へのアップグレード後に、一部のゲームが応答しなくなる(フリーズする)問題が修正されました。

[メモリリーク]

  • 【修正】このアップデートでは、入力サービス(文字入力などに関わる機能)でメモリの使用量が増加し、複数のユーザーでの利用時、多言語環境での利用時、リモートデスクトップ利用時にパフォーマンス(動作速度)に影響が出る可能性があった問題が修正されました。

[マルチメディア]

  • 【修正】カメラの詳細設定で「マルチアプリモード」または「基本カメラモード」をオンにすると、Windows Helloの顔認証登録が機能せず、カメラのプレビュー表示がおかしくなる場合がある問題が修正されました。

[ネットワーク]

  • 【修正】このアップデートでは、Windows Server 2025において、新しいドメインコントローラーでネットワーク接続が常に「パブリック」として表示されてしまう問題が修正されました。今後は、ループバックアドレスを使用する前にドメインコントローラー名を確認し、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)が正しく機能するようにします。

以前のアップデートをインストールした場合、このパッケージに含まれる新しいアップデートのみがダウンロードされ、デバイスにインストールされます。

「KB5058499」の既知の不具合

「KB5058499」では、以下の不具合情報があります。ご注意ください。今後も、不具合情報が入り次第追記いたします。

Notoフォントに関する問題

■不具合の概要
Microsoft EdgeやGoogle ChromeなどのChromiumベースのブラウザで、96DPI(100%スケーリング)で表示した場合にCJK(中国語、日本語、韓国語)テキストがぼやけたり、不鮮明になったりするとの報告があります。2025年3月のプレビューアップデートでは、ウェブサイトやアプリが適切なフォントを指定していない場合にテキストレンダリングを改善するため、Googleとの協力によりCJK言語向けのフォールバックとしてNotoフォントが導入されました。この問題は、96DPIでのピクセル密度が限られているために発生し、CJK文字の鮮明さや配置が悪影響を受ける可能性があります。ディスプレイのスケーリングを上げることで、テキストレンダリングが向上し、鮮明さが改善されます。

■回避策
一時的な回避策として、ディスプレイのスケーリングを125%または150%に上げることで、テキストの鮮明さを改善できます。詳細については、「Windowsで画面の解像度とレイアウトを変更する」を参照してください。

■対処状況
現在、Microsoftはこの問題について調査を進めており、新しい情報が入り次第お知らせします。

 

Windows 11 24H2:「KB5058499」のダウンロード&インストール方法

Windows 11 24H2向けのオプションパッチ「KB5058499」のダウンロード&インストール方法は以下の通りです。
※あくまでも“オプションパッチ”のため、必要に応じてインストール作業を行ってください。

  • Windows Updateの「更新プログラムのチェック」から入手
  • Microsoft Update Catalogから更新プログラムをダウンロード

 

Windows Updateの「更新プログラムのチェック」から入手する場合は、以下の通り作業してください。

まずは「設定」アプリを開き、最下段の「Windows Update」を開きます。

表示されている「2025-05 x64 ベース システム用 Windows 11 Version 24H2の累積更新プログラム (KB5058499)が利用可能です。」の下にある【ダウンロードとインストール】をクリックします。表示されない場合は【更新プログラムのチェック】をクリックしてください。

その他のオプションにある「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」をオンにしておくと、迅速に最新のデータが入手可能です。興味のある方はオンにしておきましょう。なお、不具合が気になる方にはオフが推奨です。

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