Microsoftは、Windows 11 バージョン22H2/23H2を実行しているPC向けに、追加のオプションパッチ(通称“C”パッチ)「KB5043145」の配信を開始しました。
今回のオプションパッチ「KB5043145」では、新機能として、タスクバーの検索ボックスに表示される検索結果からローカルファイルを直接共有できるようになったほか、デザインの最適化、メディアの再生中にメディア コントロールがロック画面の下部中央に表示されるように変更、スタートメニューを開いたときにアカウントマネージャーに [サインアウト] オプションが表示されるようになるなどの改善が行われています。
また、Microsoft EdgeでIEモードを使用すると応答しなくなることがある不具合、ハイコントラストテーマから通常のテーマに切り替えるとタスクマネージャーが応答しなくなる不具合など、多数の不具合修正も行われています。
なお、「KB5043145」はセキュリティ修正を含まない定例外のオプションパッチであり、特に問題が発生していない場合は無理にインストールする必要はありません。必要に応じてインストール作業を行ってください。
「KB5043145」の内容と共にキュリティ更新を含む次回の月例パッチは10月9日(水)に配信予定です。
「KB5043145」のアップデート内容
以下は、この「KB5043145」をインストールしたときに、この更新プログラムで解決される主な問題の概要です。新しい機能がある場合は、それもリストされます。
段階的なロールアウト
これらの機能は段階的に展開されるため、すべてのユーザーがすぐには利用できない場合があります。
- [タスクバー] New! タスクバーの検索ボックスに表示される検索結果から、ローカルファイルを直接共有できるようになりました。
- [設定] New! 配信の最適化設定ページが Windows 11 のデザインと一致するようになりました。[設定] > [Windows Update] > [詳細オプション] > [配信の最適化] を参照してください。
- [Windows 共有] New! この更新により、Windows 共有ウィンドウから検索ボックスが削除されます。
- [ロック画面] New! メディアの再生中、メディア コントロールがロック画面の下部中央に表示されるようになりました。
- [スタート メニュー] New! スタート メニューを開いたときに、アカウント マネージャーに [サインアウト] オプションが表示されるようになりました。別のユーザーに変更するには、省略記号 (…) を選択します。他のユーザーのリストが表示されるので、簡単に切り替えることができます。
通常の展開
以下は更新適用後、すぐに利用可能になります。
- [Microsoft Edge] IEモードを使用すると、応答しなくなることがある問題を修正しました。
- [Windows ID 保護] Outlookまたは他の暗号化されたメールアプリで、ユーザーが資格情報を複数回入力する必要がなくなりました。PINの入力は1回だけ求められます。
- [Copilot Pro サブスクリプション] New! Copilot Pro サブスクリプションを設定で管理できるようになりました。Microsoft アカウントにサインインし、[設定] > [アカウント] に移動します。
- [タスク マネージャー] ハイ コントラスト テーマから通常のテーマに切り替えると、応答しなくなる問題を修正しました。
- [Transmission Control Protocol (TCP)] TCP_INFO_v1 と GetPerTcpConnectionEstats の間でデータに不一致が発生している問題に対処しました。ファイル同期サービスでは、TCP 接続パフォーマンス解析ツールを使用しています。この問題は、これらのツールの精度に影響を与える可能性があります。
- [国と通信事業者設定アセット (COSA)] この更新プログラムは、一部のモバイル通信事業者向けの COSA プロファイルを最新の状態にします。
- [Microsoft Defender for Endpoint] Defender for Endpoint が有効になっている場合、Work Folders のファイルが同期に失敗する問題を修正しました。
以前のアップデートをインストールした場合、このパッケージに含まれる新しいアップデートのみがダウンロードされ、デバイスにインストールされます。
「KB5043145」の既知の不具合
「KB5043145」では、PCが再起動ループに陥ったり、ブルースクリーン(BSoD)発生の重大な不具合報告が入ってきています。ご注意ください。今後も、具合情報が入り次第追記いたします。
Windows 11 KB5043145 適用で再起動ループやブルースクリーン発生の不具合が発生
■不具合の概要:
Microsoftは、2024年9月の Windows 更新プログラム(KB5043145)(非セキュリティプレビュー版)をインストールしようとした後、デバイスが何度も再起動したり、青い画面や緑色の画面が表示されたりして無反応になるとの報告をユーザーから受けているとの事。
報告によると、一部のデバイスでは、再起動を繰り返すと、自動修復ツールが自動的に起動します。このツールは、デバイスの正常な起動を妨げる可能性のある一般的な問題の診断と解決を試みます。場合によっては、BitLockerリカバリも起動することがあります。
この問題が発生した場合は、フィードバックハブを使用してレポートを提出し、詳細をMicrosoftまでお知らせください。この情報は、調査の迅速化に役立ちます。フィードバックハブの使用方法については、フィードバックハブアプリを使用してMicrosoftにフィードバックを送信するを参照してください。
■対処状況:
この問題は現在調査中です。
■影響を受けるプラットフォーム:
今回の不具合の影響を受けるプラットフォームは以下の通りです。
- Client: Windows 11, version 23H2, Windows 11, version 22H2
- Server: none
Windows 11 23H2:「KB5043145」のダウンロード&インストール方法
Windows 11 23H2向けのオプションパッチ「KB5043145」のダウンロード&インストール方法は以下の通りです。
※あくまでも“オプションパッチ”のため、必要に応じてインストール作業を行ってください。
- Windows Updateの「更新プログラムのチェック」から入手
- Microsoft Update Catalogから更新プログラムをダウンロード
Windows Updateの「更新プログラムのチェック」から入手する場合は、以下の通り作業してください。
まずは「設定」アプリを開き、最下段の「Windows Update」を開きます。
表示されている「2024-09 x64 ベース システム用 Windows 11 Version 23H2 の累積更新プログラム (KB5043145)が利用可能です。」の下にある【ダウンロードとインストール】をクリックします。表示されない場合は【更新プログラムのチェック】をクリックしてください。
コメント
「KB5043145」をインストールしました。特に不具合はありません。一つ気になることがあります。前に書いた「スリープ」から復活すると画面が途中の画面ではなく最初に戻ってしまう、という現象がまた出るようになりました。しばらく出てなかったんですが。不具合といえば、そのことです。
お疲れ様です。「KB5043145」は一部で重大な不具合報告もあるのでご注意くださいね。
スリープの件はまたOS側の不具合でしょうか?
こちらは現状特に問題なく動作しております。