2025年10月29日(日本時間)に配信されたWindows 11用のオプション更新プログラム KB5067036(OS ビルド 26200.7019 / 26100.7019)に関して、タスクマネージャーの動作に関する深刻な不具合がユーザーから多数報告されています。
この不具合により、タスクマネージャーを閉じてもプロセスが終了せずに重複し続け、システムリソースを浪費し、PCのパフォーマンスを著しく低下させる事態が発生しています。
もしも KB5067036 を適用した場合は、Microsoftが対策を講じるまで、なるべくタスクマネージャーの使用は控えた方が良いかもしれません。
報告されている不具合の具体的な内容
KB5067036を適用した一部のWindows 11環境において、タスクマネージャーに関連して以下の現象が確認されています。
| 現象 | 詳細 |
|---|---|
| タスクが終了しない | タスクマネージャーのウィンドウを閉じても、そのプロセス(Taskmgr.exe)がバックグラウンドに残り続けます。タスクマネージャーを完全に終了できていません。 |
| プロセスの重複・累積 | タスクマネージャーを開くたびに、新しいプロセスが起動し、以前残ったプロセスと重複して累積していきます。 |
| メモリ消費の増加 | 累積したプロセスが原因で、システムリソース、特にメモリ(RAM)を継続的に消費し続けます。再起動するまでメモリ使用量が減らないため、システム全体のパフォーマンスが著しく低下する可能性があります。 |
| 深刻な影響 | ユーザー報告によると、再起動せずにタスクマネージャーを約100回開閉すると、約2GBものメモリがプロセスによって浪費されることが確認されており、実用上の問題となっています。 |
この問題は、Microsoftが正式な修正パッチを出すまで続く可能性があり、KB5067036がオプションの更新プログラムであることから、ユーザーコミュニティで大きな懸念事項となっています。
不具合の対処法・回避策
このタスクマネージャーの不具合に対するMicrosoftからの公式な修正プログラムはまだ提供されていません。不具合の影響を受けている場合、以下の暫定的な対処法を試すことが推奨されます。
1. PCを再起動する
最も手軽な回避策は、PCを再起動することです。再起動により、累積した重複プロセスとメモリ消費はリセットされます。ただし、これは一時的な対処であり、タスクマネージャーを再度使用すると問題が再発します。
※タスクマネージャーから、起動しているプロセス中の「タスクマネージャー」を右クリックから終了させることで対処も可能です。コマンドプロンプトで終了させることでも対処可能です。
2. KB5067036をアンインストールする(推奨)
この不具合はKB5067036の適用に起因するため、更新プログラム自体をシステムからアンインストールすることが、最も確実な根本的な回避策となります。
【KB5067036のアンインストール手順】
- 「設定」アプリを開きます。(
Windowsキー+I) - 左側のメニューから「Windows Update」を選択します。
- 「更新の履歴」をクリックします。
- 関連設定セクションにある「更新プログラムをアンインストールする」を選択します。
- インストール済み更新プログラムの一覧から「KB5067036」を見つけ、選択して「アンインストール」をクリックします。
3. 次の修正プログラムが配信されるまで待つ
KB5067036はあくまでオプションのプレビュー更新プログラムです。
もし、現時点でKB5067036をインストールしていない場合は、不具合が修正された次の累積的な更新プログラム(通常は翌月のセキュリティ更新プログラムなど)が配信されるまで、適用を見送ることを強く推奨します。
まとめ
Windows 11 24H2/25H2 のオプション更新プログラム KB5067036 は、タスクマネージャーのプロセスが正常に終了せず、重複・累積することでメモリリークのような状態を引き起こす深刻なバグを抱えています。
システムリソースを浪費し、パフォーマンスに影響を与えるため、未適用のユーザーはインストールを見送り、既に適用してしまったユーザーはアンインストールするか、PCの再起動を頻繁に行うことで対処してください。
とは言え、一般ユーザーがタスクマネージャーを使用する機会はあまりないと思うので、多くのユーザーにとっては現状それほど大きな影響は受けにくい不具合かと思います。
いずれにしても、Microsoftによる正式な修正パッチの早期配信が望まれます。

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