Microsoftは2026年7月28日、Windows 11 バージョン25H2およびバージョン24H2向けのプレビュー更新プログラムKB5101684をリリースしました。この更新プログラムを適用すると、Windows 11 25H2はOSビルド26200.8973に、Windows 11 24H2はOSビルド26100.8973にそれぞれ更新されます。
今回のKB5101684は新たなセキュリティ修正を含まない非セキュリティのプレビュー更新プログラム(オプション更新)であり、インストールしなくてもセキュリティ上の問題が生じるわけではありません。File Explorerの表示改善やVoice Accessの新機能「音声分離」、タッチパッドの新しいジェスチャー設定など、日常的な使い勝手に関わる改善が中心となっています。
なお、次回のWindows Update/月例セキュリティ更新プログラムの配信日は、2026年8月12日(水)予定となっています。
- お知らせ・注意事項
- 段階的ロールアウトで追加される新機能・改善点
- File Explorer(エクスプローラー)
- Windows Search(Windows検索)
- Voice Access(音声アクセス)
- Widgets(ウィジェット)
- Touchpad(タッチパッド)
- Start menu(スタートメニュー)
- Voice Typing(音声入力)
- Input(入力)
- Windowing(ウィンドウ表示)
- Accessibility(アクセシビリティ)
- Windows Hello
- Fonts(フォント)
- Account Control(アカウントコントロール)
- Taskbar(タスクバー)
- AI Component(AIコンポーネント)
- Windows Setup(Windowsセットアップ)
- Power and Battery(電源とバッテリー)
- Windows Update
- Sounds(サウンド)
- Date and Time(日付と時刻)
- Network(ネットワーク)
- Print(印刷)
- Clipboard(クリップボード)
- 全般的な信頼性
- 通常ロールアウトで修正される問題
- コンポーネントの更新
- 既知の問題
- アップデートの入手方法
- まとめ
お知らせ・注意事項
Windows Secure Boot証明書の有効期限について
重要: ほとんどのWindowsデバイスで使用されているSecure Boot証明書は、2026年6月から順次有効期限を迎えます。Microsoftはここ数か月にわたり、コンシューマー向けおよび非管理対象のビジネスデバイスにおいてこれらの証明書を更新しています。新しい証明書をまだ受け取っていないデバイスも、引き続き正常に起動・動作し、通常のWindows更新プログラムのインストールも継続されます。更新された証明書は、今後数か月かけてWindows Update経由で配信され続けます。詳細については、Windows Secure Boot証明書の有効期限とCAの更新を参照してください。
更新プログラムの提供終了について
Windows 11 バージョン24H2のHome および Proエディションは、2026年10月13日に更新プログラムの提供終了(end of updates)を迎えます。これらのエディションを実行しているデバイスは、既知の問題に対する修正、タイムゾーンの更新、テクニカルサポート、および最新のセキュリティ脅威からの保護を含む月例のセキュリティ更新プログラムやプレビュー更新プログラムを受け取れなくなります。Enterprise および Educationエディションは、2027年10月12日までサポートが継続されます。保護と最新性を維持するため、最新バージョンのWindows 11へのアップグレードが推奨されています。
段階的ロールアウトで追加される新機能・改善点
この更新プログラムは、段階的ロールアウト(gradual rollout)と通常ロールアウト(normal rollout)という2つのリリースフェーズを通じて提供されます。段階的ロールアウトとは、機能が一度にすべてではなく時間をかけて段階的にデバイスへ届けられる展開方式であり、利用可能な機能はデバイスによって異なります。以下は、段階的ロールアウトで提供される新機能・改善点です。
File Explorer(エクスプローラー)
- 詳細表示におけるファイルサイズの表示が、KB単位のみだったものから、適切な単位(KB、MB、GB)で表示されるようになり、一目で把握しやすくなりました。
- アドレスバーおよびホームページで、フォルダーを新しいタブで開くための中クリック操作がサポートされました。
- 特定のケースにおいて、ホームページ読み込み時に発生していたグレーの点滅表示や、意図しないトップへのスクロールが解消されました。
- ホームページの「おすすめ」セクションにおけるファイルサムネイルの表示が改善され、より鮮明で見やすくなりました。
Windows Search(Windows検索)
- インストール済みアプリの検索時に、誤字やアプリ名の一部入力に対する対応が改善されました。
- 検索結果の上位により有用な設定項目が表示されるよう、関連性が改善されました。
Voice Access(音声アクセス)
- 新機能:Voice Accessに「Voice Isolation(音声分離)」が追加されました。他の話者や背景ノイズによる干渉を軽減し、音声の認識精度が向上します。設定内「音声認識の改善」では、以下3つのモードを選択できます。
- Voice Isolation — 他の話者や背景ノイズを除去します(初回に音声のセットアップが必要)。
- 背景ノイズのみを除去 — キー入力音やドアの開閉音などの非音声ノイズを除去します。追加のセットアップは不要です。
- フィルターなし — 追加処理を行わない、デフォルトのマイク入力です。
設定するには、Voice Accessの設定 > 音声認識の改善から「Voice Isolation」を選択してください。
- 新機能:Voice Accessが韓国語に対応しました。
- Voice Accessの起動時の信頼性が改善されました。
Widgets(ウィジェット)
- 新機能:タスクバーの通知バッジが、赤色ではなくWindowsのアクセントカラーで表示されるようになりました。
- 新機能:ロック画面のウィジェット体験がシンプルになり、新規ユーザーの場合はデフォルトで「天気」のみが表示されます。
Touchpad(タッチパッド)
- 新機能:設定 > Bluetoothとデバイス > タッチパッドにて、高精度タッチパッド向けの新しいジェスチャー設定が利用可能になりました。
- スクロールとズームの速度 — スクロールおよびズームジェスチャーの基準速度を調整できます。
- 加速スクロール — ジェスチャーを繰り返すほどスクロール速度が速くなり、長い文書を素早く移動できます。
Start menu(スタートメニュー)
- スタートメニューの表示設定の信頼性が改善され、選択した表示が保持されるようになりました。
- スタートメニュー内のアプリ一覧にキーボードフォーカスがある場合の、キーボード操作によるナビゲーションが改善されました。
Voice Typing(音声入力)
- Fluid dictation(フルイドディクテーション)が、新規ユーザーに対してデフォルトでオフになりました。初めて使用する際にはヒント表示も案内されます。
Input(入力)
- マウスカーソルサイズの設定保持が改善されました。
Windowing(ウィンドウ表示)
- 小型タブレットにおいて、システムダイアログが適切なサイズで開くようになりました。
Accessibility(アクセシビリティ)
- タッチ対応デバイスにおける拡大鏡(Magnifier)の体験が改善されました。拡大表示領域をパン操作するための水平・垂直タッチバーは、拡大されたコンテンツを妨げないようデフォルトでオフになりました。タッチ操作でパンを行いたい場合は、設定 > アクセシビリティ > 拡大鏡で再度オンにできます。
Windows Hello
- 新機能:Windows Hello拡張サインインセキュリティ(Enhanced Sign-in Security、ESS)が、外付けの指紋センサーに対応しました。内蔵指紋センサーを搭載したデバイスに限らず、デスクトップPCをはじめとするその他のWindows 11 PC(Copilot+ PCを含む)でも利用可能になります。利用するには、対応するESS指紋リーダーを接続し、設定 > アカウント > サインインオプションから画面の案内に従って登録してください。この機能は2026年1月(KB5074105)で事前に公開されていたもので、今回から展開が開始されます。
Fonts(フォント)
- Myanmar Textフォントにおける、Unicode異体字シーケンス(variation sequences)のサポートが復元されました。
- モンゴル文字(Mongolian Baiti)フォントの文字整形およびレンダリングが改善されました。
Account Control(アカウントコントロール)
- スタートメニューのアカウントコントロールのデザインが刷新され、サブスクリプションのステータスを示すバッジが追加されました。確認するには、スタートメニューを開き左下のアカウント画像を選択します。この機能はMicrosoftアカウントでサインインしているユーザーが利用できます。※1
Taskbar(タスクバー)
- タブレット姿勢でタッチデバイスのタスクバーを使用している際の、システムトレイ領域読み込みの信頼性が改善されました。
AI Component(AIコンポーネント)
- 対応するCopilot+ PCにインストールされている「画像生成AIコンポーネント」を削除できるようになりました。
Windows Setup(Windowsセットアップ)
- Windowsセットアップ時に、利用可能なファミリーセーフティ機能を紹介する保護者による制限(parental controls)の通知が追加されました。
Power and Battery(電源とバッテリー)
- 設定で行った変更がすべての電源プランに適用されるようになりました。ディスプレイ、スリープ、休止状態、電源ボタン、スリープボタン、ふた閉じ時の設定が含まれ、ユーザー設定が一貫して維持されやすくなります。
- 設定 > システム > 電源とバッテリー内で、省電力機能(energy saver)を有効にする閾値を設定できる機能が復元されました。
Windows Update
- Windows Updateの設定画面における、更新の進行状況の計算が改善されました。
- 更新プログラム適用直後のシステムパフォーマンスを向上させるため、更新プログラムのクリーンアップロジックが変更されました。
Sounds(サウンド)
- ダークモード使用時のシステムサウンドが改善されました。
Date and Time(日付と時刻)
- タイムゾーン変更通知のトリガー検出が改善されました。
- 中東標準時(ベイルート)、モロッコ標準時(カサブランカ)、イスラエル標準時(エルサレム)、グリーンランド標準時(ヌーク)における、夏時間(DST)データの精度が改善されました。
Network(ネットワーク)
- 特にDHCPサーバーからNACKを受信した場合や、モダンスタンバイを使用しているデバイスにおいて、DHCPの更新(renewal)に関する信頼性が改善されました。
Print(印刷)
- IPPS(Internet Printing Protocol Secure)プリンターにおける印刷時間のパフォーマンス(ページ/分)が改善されました。
Clipboard(クリップボード)
- 一部のリモートデスクトップおよびAzure Virtual Desktop(AVD)のシナリオにおける、クリップボードの信頼性が改善されました。
全般的な信頼性
- ジャンプリストや最近使ったファイルを開く際、ファイルやフォルダーを共有する際、タスクビューや複数の仮想デスクトップを使用する際など、explorer.exeの信頼性が改善されました。
- 特にシステムメモリが少ない場合における、Windowsサインイン画面およびロック画面の信頼性が改善されました。また、起動時のスタートメニューおよびタスクバーの信頼性も改善されました。
※1 機能の利用可否は、デバイスおよび市場によって異なります。
通常ロールアウトで修正される問題
通常ロールアウト(normal rollout)とは、対象となるすべてのデバイスへ同時に広く提供される展開方式です。この非セキュリティ更新プログラムには、以下の品質向上のための修正が含まれます。
Secure Boot
- 信頼性の高いデバイスターゲティングデータが追加され、新しいSecure Boot証明書を自動的に受信できるデバイスの対象範囲が拡大しました。証明書の展開は、対応するPCおよび非管理対象のビジネスデバイスに向けて、今後数か月にわたりWindows Update経由で継続されます。
App(アプリ)
- 仮想化環境で使用されるOfficeアプリケーションの安定性が改善されました。Officeアプリの操作時および終了時における信頼性が向上します。
File Explorer(エクスプローラー)
- デバイスがネットワークから切断された状態で起動し、その後再接続した場合に、DFSマップドライブ上に保存されたファイルが誤ってインターネット由来のファイルとして扱われてしまう問題を修正しました。この問題により、File Explorerのプレビューウィンドウに「プレビューしようとしているファイルは、コンピューターに問題を起こす可能性があります」というメッセージが表示されたり、DFSドライブからコピーしたファイルに意図しない「Mark of the Web」が付与されたりすることがありました。
Storage(ストレージ)
- Server Message Block(SMB)を使用したネットワーク共有へのファイル履歴(File History)自動バックアップに関する問題を修正しました。SMB共有への接続時に誤って「資格情報が無効です」というエラーが表示され、バックアップが機能しない問題でした。
なお、以前の更新プログラムをインストール済みの場合、デバイスは本パッケージに含まれる新しい更新内容のみをダウンロードしてインストールします。
コンポーネントの更新
AIコンポーネント
今回のリリースでは、Image Search(画像検索)、Content Extraction(コンテンツ抽出)、Semantic Analysis(意味解析)、Settings Model(設定モデル)の各AIコンポーネントがバージョン1.2607.840.0に更新されます。詳細については、AIコンポーネントのリリース情報を参照してください。
サービシングスタック更新プログラム(SSU)
KB5101711(ビルド26100.8962)が含まれています。これにより、Windows更新プログラムのインストールプロセスの信頼性が向上します。
既知の問題
現時点で、Microsoftはこの更新プログラムに関する問題を認識していません。今後、不具合情報が入り次第、このページに追記していきます。
※このページを再訪問した際は、念のためにブラウザの【更新】を行ってください。ブラウザキャッシュの関係で、最新の情報が表示されない場合があります。
アップデートの入手方法
この更新プログラムはオプション更新プログラムとして提供されます。以下の手順でインストールできます。
- スタート > 設定 > Windows Update > 詳細オプション > オプションの更新プログラムを開きます。
- 「利用可能なオプションの更新プログラム」欄に表示されるKB5101684のリンクから、ダウンロードとインストールを行います。
なお、動的更新プログラムを既存のWindowsイメージへ展開する場合は、インストールメディアにboot.stlファイルが含まれていることを確認する必要があります。このファイルが含まれていないと、インストールメディアからのデバイス起動が妨げられ、エラーコード0xc0430001が発生する可能性があります。詳しくは動的更新プログラムを使用したWindowsインストールメディアの更新を参照してください。
今回の更新プログラムで提供されるファイルの一覧はこちら、SSU(KB5101711)のファイル情報はこちらからそれぞれダウンロードできます。
まとめ
KB5101684は、新たなセキュリティ修正を含まない非セキュリティのプレビュー更新プログラムですが、File Explorerのファイルサイズ表示改善やVoice Accessの「音声分離」機能、タッチパッドの新しいジェスチャー設定、Windows Helloの外付け指紋センサー対応など、日常的に使うWindows 11の使い勝手を底上げする内容が数多く含まれています。
また、通常ロールアウトではSecure Boot証明書の展開拡大や、SMBネットワーク共有へのファイル履歴バックアップの不具合修正なども行われました。
現時点でMicrosoftが確認している既知の問題はありませんが、プレビュー更新であることを踏まえ、業務用PCなどではまず個人環境やテスト機で動作を確認してから適用することをおすすめします。

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