個人的な印象としてですが、Android端末に比べてiPhoneのデバイス自体は長持ちする印象。手持ちのiPhone 4もいまだにバッテリーが膨れることもなく、充電すればきちんと起動する状態です。
とは言え、スマートフォンとしてのiPhoneには寿命があります。特にモバイル通信規格が非対応になれば電話として使えなくなるので、流石に買い替えが必要でしょう。
本日は購入したiPhoneがぶっちゃけいつまで使えるのかについて情報をまとめておきます。長くiPhoneを使い続けたい方や買い替えのタイミングにお悩みの方は参考にどうぞ。
最新のiOSが使える間は問題なくiPhoneが利用可能~5年が一つの目安~
毎年9月ごろにAppleは最新のiOSを発表していますが、原則最新のiOSが利用可能/アップデートに対応しているiPhoneを使っているなら、セキュリティ上も機能上も全く問題なくiPhoneが利用可能です。
例えば、iOS17であればiPhone XR / iPhone XS / iPhone XS Max以降のモデルがアップデートに対応しています。ちなみにiPhone XRの発売日は2018年9月12日なので、5年前のiPhoneがまだ最新OSにアップデート可能なわけです。
一般的にiPhoneのサポートは5年程度とされているので、この5年という期間が、快適にiPhoneを利用する上での一つの目安になるかと思います。
なお、利用中のiPhoneが最新のiOSアップデートに対応していたとしても、一部の新機能は最新のiPhoneや一定の発売日以降のモデルのみに利用が限定される場合もあります。一応ご注意ください。
iOS17が利用可能なiPhone一覧
- iPhone XR
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro Max
- iPhone 12 mini
- iPhone 12
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone 13 mini
- iPhone 13
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13 Pro Max
- iPhone 14
- iPhone 14 Plus
- iPhone 14 Pro
- iPhone 14 Pro Max
- iPhone 15
- iPhone 15 Plus
- iPhone 15 Pro
- iPhone 15 Pro Max
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone SE(第3世代)
ひとつ前のiOSバージョンもセキュリティアップデートが配信される~+1年の猶予あり~
では最新のiOSが使えない/アップデートに非対応となったiPhoneは使えなくなるのでしょうか?
実は、Appleは最新のiOSだけでなく、一つ前のバージョンのiOSにも引き続きセキュリティアップデートを配信してくれています。
現状であればiOS17が最新バージョンなので、iOS16系統を利用しているiPhoneも、安心して利用することが可能です。
とは言え、一つ前のバージョンへのセキュリティアップデートが積極的に配信されるのは1年間なので、現在使っているiPhoneが最新のiOSへアップデートが出来なくなった場合は、その後1年以内に買い替えを検討するのが個人的にはおすすめです。
iOS16が利用可能なiPhone一覧(iOS17対応機種を除く)
- iPhone X
- iPhone 8
- iPhone 8 Plus
最新のiOSの2つ以上前のバージョンからは少し注意が必要~セキュリティ的には10年が目途?~
最新のiOSから2つ以上前のバージョンになると、少し注意が必要です。
まずセキュリティアップデートは原則積極的に配信されません。また、アプリ側も非サポート/非対応となるものが徐々に増えていきます。
例えば、LINEはiOS15.0以降をサポート、InstagramはiOS14.0以降をサポート、YouTubeはiOS14.0以降をサポートとなっています。アプリのサポートは比較的長く続く場合が多いですが、アプリによってサポートされるiOSバージョンは異なるのでご注意ください。
※2023/10/9現在のアプリサポート状況
そのため、最新のiOSから2つ以上前のバージョンを使っているiPhoneユーザーは、買い替えを前向きに検討すべきタイミングになるかと思います。
重大な脆弱性発見時は旧端末向けに例外的なセキュリティアップデートが配信される場合も
これはごく稀なことですが、重大な脆弱性が発見された際には、旧端末向けに例外的なセキュリティアップデートが配信される場合もあります。
最近では、2023年1月23日にiPhone 5sやiPhone 6などに対してiOS12.5.7が配信されました。ちなみにiPhone 5sの発売日は2013年9月20日なので、実に10年間もセキュリティアップデートが配信され続けていることになります。
この辺りは流石Appleといった印象です。Androidはサクッと切り捨てられることが多いですからね。
とは言え、明確にいつまでサポートが続くかはApple次第。この段階になるとハードウェア的な寿命も増えてくると思うので、そろそろ買い替えを検討した方が良いでしょう。
iPhoneのスマートフォン/電話としての寿命は通信規格(モバイル通信)の対応状況が重要
セキュリティアップデートの配信状況も大切ですが、それよりも重要なのがiPhoneの電話/データ通信機能がいつまで使えるかという点。
iPhoneを一般的なスマートフォン/携帯電話として利用するなら、現在使っているiPhoneがどの通信規格/モバイル通信に対応しているかが、いつまで使えるかの大きな指標になります。
大手通信各社の3Gサービスは、既に終了済み、もしくは間もなく終了予定となっており、現実的に3G対応iPhoneは、スマホ/電話としてはほぼ利用できない状況になりつつあると言って良いでしょう。
以下に過去のiPhoneの通信規格対応状況をまとめておきます。このうち、3Gに対応しているiPhoneについては、流石に買い替えを検討すべきかと思います。
3G対応 iPhone 一覧
- iPhone 3G
- iPhone 3GS
- iPhone 4
- iPhone 4s
4G対応 iPhone 一覧
- iPhone 5
- iPhone 5c
- iPhone 5s
- iPhone 6
- iPhone 6 Plus
- iPhone 6s
- iPhone 6s Plus
- iPhone 7
- iPhone 7 Plus
- iPhone 8
- iPhone 8 Plus
- iPhone SE
- iPhone SE(第2世代)
- iPhone X
- iPhone XR
- iPhone XS
- iPhone XS Max
- iPhone 11
- iPhone 11 Pro
- iPhone 11 Pro Max
5G対応 iPhone 一覧(4Gにも対応)
- iPhone 12
- iPhone 12 mini
- iPhone 12 Pro
- iPhone 12 Pro Max
- iPhone 13
- iPhone 13 mini
- iPhone 13 Pro
- iPhone 13 Pro Max
- iPhone 14
- iPhone 14 Plus
- iPhone 14 Pro
- iPhone 14 Pro Max
- iPhone 15
- iPhone 15 Plus
- iPhone 15 Pro
- iPhone 15 Pro Max
- iPhone SE(第3世代)
大手通信各社の3Gサービス提供終了日
大手通信各社の3Gサービス提供終了日は以下の通り
キャリア名 | 3Gサービス終了日 |
---|---|
NTTドコモ | 2026年3月31日 |
au | 2022年3月31日(終了済) |
ソフトバンク | 2024年1月31日 |
楽天モバイル | 3Gサービス未提供 |
ハードウェアの寿命:iPhoneの調子が悪い、バッテリー持ちが悪い、動作が重くなったら買い替えた方が良い?
セキュリティ上のリスクと通信規格の問題は解説しました。これ以外に問題になってくるのがiPhoneのハードウェア的な寿命です。
最近iPhoneの調子が悪い、バッテリー持ちが悪い、頻繁に再起動する、バッテリーが膨れてきた、動作が重いなどの症状が出ていたら要注意。
一般的にこれらの不調はバッテリーの劣化に起因することが多いので、バッテリーを交換すると直る可能性もあります。ただ、ある程度古いiPhoneに数千円~数万円かけてバッテリーを交換するか?と言われると悩ましい所。この辺りは各自判断してみてください。
なお、バッテリーの膨張だけは危険です。破裂や発火に繋がる恐れもあるので、速やかにバッテリーを交換しておきましょう。
また、Appleのハードウェア修理サポートにも期限があります。原則、製造中止から5年/7年経ってくると部品の在庫が無くなり、場合によっては修理不可となる場合もあります。画面が割れた、バッテリー持ちが悪くなったなどの理由で直そうとしても、部品が無ければ直しようがありません。
そのため、もしもiPhoneのハードウェア面に不具合があるならば、長く使う気があるなら早めに対処しておいた方が良いでしょう。
バッテリーの状態をチェック!最大容量が80%未満なら要注意!
もしもiPhoneのバッテリー状態をチェックして、最大容量が80%未満になっていたら要注意!
iPhoneの動作が遅くなったり、バッテリー持ちが悪化したり、iPhoneの動作が不安定/シャットダウンが頻発するなど、様々な不具合が発生する可能性があります。
快適にiPhoneを使いたいなら、バッテリーの最大容量が80%未満になっていたら、交換や買い替えを検討しましょう。なお、通常のiPhoneバッテリーは、通常の条件下で使用された場合、フル充電サイクルを500回(機種によっては600回)繰り返した後も本来の蓄電容量の最大80%を維持するよう設計されています。
バッテリーの状態が以下の場合は、バッテリー交換やiPhoneの買い替えをご検討ください。
- 最大容量が80%未満
- ピークパフォーマンスが制限されている
- 「著しく劣化している」などのメッセージが表示される
Appleのハードウェア修理サポート期間について:ビンテージ製品/オブソリート製品とは?製造中止後5年が修理可能な目安
上記でも解説していますが、Appleも永遠にiPhoneの修理を行ってくれるわけではありません。一般的にAppleは、保証期限の切れたApple製品の修理サービスについて、以下のような取り決めを行っています。
- Appleがその製品を販売店に供給した最終日から最低5年間は、Appleのサービスプロバイダ(Apple Store 直営店、独立系修理プロバイダなど)から修理サービスを受けたり部品を入手することが可能
- 部品の在庫次第では、上記よりも長い期間(法定期間または最長7年間)、修理サービスを受けたり部品を入手できる場合もある
つまり、通常のiPhoneの修理期間は、製造中止後5年が一つの目安、部品在庫があれば最長7年間修理が可能となっています。
そして、これに付随して覚えておきたいのが、「ビンテージ製品」「オブソリート製品」というキーワード。
ビンテージ製品とは、Appleが販売店への供給を停止した日から5年以上7年未満の製品のこと。ビンテージ製品に指定されたiPhoneは、原則ハードウェアの修理サービスの提供は終了していますが、Apple側に在庫があれば修理できる場合もあります。利用中のiPhoneがビンテージ製品扱いとなった場合は、iPhoneのハードウェア面で不具合があり、かつ修理する意向があるなら、早急に修理した方が良いでしょう。(既に対応できない場合もあるかもしれません)
そしてオブソリート製品とは、Appleが販売店への供給を停止した日から7年以上が経過した製品を指し、原則Appleはハードウェアの修理サービスを受け付けてくれません。
まとめるとこんな感じ。
■オブソリート:修理の受付そのものが終了している。原則修理不可。
ビンテージ製品に該当するiPhone(2023/10/3現在)
- iPhone 4 (8 GB)
- iPhone 5
- iPhone 5S
- iPhone 6
- iPhone 6 Plus
- iPhone 6s (32 GB)
- iPhone 6s Plus (32 GB)
オブソリート製品に該当するiPhone(2023/10/3現在)
- iPhone
- iPhone 3G (中国本土) 8 GB
- iPhone 3G 8 GB、16 GB
- iPhone 3GS (中国本土) 16 GB、32 GB
- iPhone 3GS (8GB)
- iPhone 3GS 16 GB、32 GB
- iPhone 4 CDMA
- iPhone 4 CDMA (8 GB)
- iPhone 4 16 GB、32 GB
- iPhone 4 GSM (8 GB)、ブラック
- iPhone 4s
- iPhone 4S (8 GB)
- iPhone 5c
上記のデータは2023/10/3現在のものです。最新の情報は【保証期限の切れた Apple 製品の修理サービスを受ける|Apple】を参照してください。
極論すれば、使うだけなら壊れるまで使えるが…
さて、ここまでにiPhoneのセキュリティ面(iOSサポート期間)、モバイル通信規格、ハードウェアについて解説してきました。
その上でぶっちゃけると、極論ですが、単にiPhoneを使うだけなら壊れるまで使うことは可能です。
ただ、セキュリティ面がおろそかになるとマルウェアに感染し、個人情報が流出したりハッカーの踏み台にされる可能性が高まりますし、モバイル通信が使えなくなれば、結果として電話機能や外出時のデータ通信が使えなくなり、実質的にスマホとしてはほぼ利用できなくなります。
また、ハードウェア(iPhone自体)が故障してしまい、かつAppleに部品の在庫が無くなれば、修理もできず使えなくなります。
そのため、一般的には5‐7年程度でiPhoneを買い替えるのが無難でしょう。
iPhoneはいつまで使える?買い替えのおすすめは最新iOSのサポートが切れたタイミング(約5年)
という事で、iPhoneはいつまで使えるか?といわれると、使うだけなら壊れるまで使えるというのが答えですが、実際問題として5‐7年程度が一般的にiPhoneが使える限界かなと思います。
その上で色々な状況を勘案すると、個人的にiPhoneのおすすめ買い替えタイミングは以下となります。
理由としては以下の通り。
- メジャーアップデート非対応となると、最新のiOS/iPhoneの機能が使えなくなる(目新しさが無くなる/知人のiPhoneが最新の場合、やり取りに不都合が生じる場合がある)
- 5年程度経つとバッテリー劣化が進みがち&ハードウェア面の故障も増えてくるタイミングとなる。
- 下取りの金額がまだ付きやすい。例えば、5年前の2018年に発売されたiPhone XSであれば、現状2万円程度での下取りが可能。新iPhone買い替えの足しになる。
勿論、モバイル通信が利用可能な間は使い続けるという手もありますが、バッテリーの劣化など勘案すると、そこそこのタイミングで買い替えた方が良いかと思います。
ただ、スマホ/電話として使わないのであれば、壊れるまで使うというのも一つの手段。今回のiOS17で利用可能となった「スタンバイ」機能を使えば、ベッドサイドに常設しておくと有用かもしれませんし、iPodとして音楽再生専用端末と割り切って使うという手段もあります。
iPhoneの使い方や求める機能、考え方はひとそれぞれ。ぜひ今回の記事を参考に、各自のiPhone買い替えタイミングを見極めてみてくださいね。
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