2017年のF1はなんとも微妙な印象でした。日本人ならやっぱりホンダエンジンを搭載したマクラーレン・ホンダを応援したくなるはず。ですが、成績は極度の不振。ホンダのエンジンも信頼性に乏しく、性能も微妙。そしてその結果に業を煮やしたマクラーレンからは、成績不振の原因のほとんどはホンダのPUにあるかのごとく叱責され、結局両者の溝が深まり、結果、マクラーレンとホンダは袂を分かちました。
2018年、ホンダはルノーエンジンを搭載していたレッドブルのジュニアチーム「スクーデリア・トロ・ロッソ」にPUを提供することが決定。ワークス体制となり、名称も新たに「レッドブル・トロ・ロッソ・ホンダ」と変更されました。
その後、浮き沈みの激しいシーズンとはなりますが、従来のマクラーレン時代と異なってPUも目に見えて進化し、チームとの相性も良いようで、個人的にはかなり楽しめるシーズンになっています。来年からはレッドブルへのPU提供も決まっているので、来年の大幅なPUの進化にも期待ですね。
と、前置きが長くなりましたが、本日はPS4の「F1 2018」レビューと、初心者向けに簡易攻略やコントローラーの操作方法/マニュアルなどをご紹介しておきたいと思います。
この「F1」シリーズは長く続いている分、初心者向けの導入/チュートリアルがやや不親切な印象。そのため今回は、「F1」ゲーム初心者の方や、そもそもあまりF1の詳細を知らない方向けに、メインとなる「キャリアモード」での遊び方や基本的な操作マニュアルなどをご紹介しておきたいと思います。レースゲーム好きな方や、F1ファンなら、非常に楽しめると思いますよ!
【追記】PS5版F1 2021のレビューをアップしました。良かったらご一読くださいませ。
2018年度のF1チームやPUまとめ!
まず初めに、PS4の「F1 2018」ゲームを遊ぶ上で参考になるかと思うので、2018年度のF1のチーム一覧と、それぞれのチームが使用しているPU(パワーユニット)についてまとめておきます。
これを見ればわかる通り、現在F1では「メルセデス」「フェラーリ」「ルノー」「ホンダ」の4つのメーカーのPUを各チームが使用している状態です。以前のカスタマーチームは、型落ちPUを使っていて戦闘力が低かったりしましたが、2016年以降は型落ちエンジンの使用が禁止されており、これが中団グループの競争激化に繋がっているようです。それでも上位3チーム(メルセデス/フェラーリ/レッドブル)は別格ですけどね。
面白いのは、昔は一線級の位置にいたマクラーレンとウィリアムズが、現在は共に最下位争いをしている点。栄枯盛衰とはこの事ですかね。
エントラント | コンストラクター | シャシー | パワーユニット |
---|---|---|---|
メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ | メルセデス | F1 W09 EQ Power+ | メルセデス M09 EQ Power+ |
スクーデリア・フェラーリ | フェラーリ | SF71H | フェラーリ 062 EVO |
アストンマーティン・レッドブル・レーシング | レッドブル | RB14 | タグ・ホイヤー (ルノー R.E.18) |
サハラ・フォース・インディア・F1チーム→ レーシング・ポイント・フォース・インディア・F1チーム | フォース・インディア | VJM11 | メルセデス M09 EQ Power+ |
ウィリアムズ・マルティーニ・レーシング | ウィリアムズ | FW41 | メルセデス M09 EQ Power+ |
ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム | ルノー | R.S.18 | ルノー R.E.18 |
レッドブル・トロ・ロッソ・ホンダ | トロ・ロッソ | STR13 | ホンダ RA618H |
ハースF1チーム | ハース | VF-18 | フェラーリ 062 EVO |
マクラーレンF1チーム | マクラーレン | MCL33 | ルノー R.E.18 |
アルファロメオ・ザウバーF1チーム | ザウバー | C37 | フェラーリ 062 EVO |
なお、キャリアモードではいきなり上位チームも選択できます。自分はせっかくなので、「トロ・ロッソ」を選択して遊んでみました。勿論、キャリアモードでは契約した初期チーム以外とも契約交渉可能です。お好きなチームを選んで遊ぶと良いと思いますよ。
PS4 F1 2018:操作方法やコントローラーのカスタマイズ方法解説
PS4 F1 2018の基本的な操作方法/マニュアルをご紹介しておきます。案外基本的な操作方法がパッと確認できないんですよね。自分が知らないだけかな?
メーカーのHPでも見当たらなかったので、一応載せておきます。なお、カスタマイズすればMFDも多少使いやすくなるかもしれません。
まずはタイトル画面でコントローラーの【△ゲームオプション】を押します。
すると以下のような【ゲームオプション】画面が開きます。ここで【設定】を選択。
続いて【操作/振動/フォースフィードバック】を選択。
【操作とキャリブレーション】を選択。
【ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK4)プリセット1】を選択。
オプション画面が開くので、【編集】を選択。
すると、以下の通り現在各ボタンに割り振られている操作一覧が確認できます。確認するだけなら、見終わったら【×】で戻ってくださいね。
※画像はクリックすると拡大できます。
なお、L1/R1で上部メニューを【MFDショートカット】へ切り替えれば、MFDの各種ショートカットをカスタマイズ可能になります。より円滑にゲームを遊びたいなら、ある意味必須の部分かも。
PS4 F1 2018:視点切替
PS4 F1 2018では、以下の7つの視点が用意されています。コントローラーの【R1】で切り替え可能です。
2018年のF1では、新たに「ハロ(halo)」と呼ばれるマシン残骸やパーツの破片などからドライバーの頭部を保護するためのコックピット取り付け型安全装置が搭載されています。見た目が不格好なことや、視界性が悪いとの批判もありましたが、実際に装着されてコースに出ると、ほとんどのレーサーは気にならないと言っているようです。また、先日のヒュルケンベルグの大事故からも、ハロの有効性がハッキリと証明された気もします。
参考:ハロを批判していたヒュルケンベルグ、”複雑な感情”抱くも有用性認める|motorsport.com
あえて「HALO」の付いた視点で遊ぶと、より本格的なF1レーサー気分を味わえるかもしれません。
PS4 F1 2018:キャリアモード攻略&遊び方の流れ解説
それではここから、PS4 F1 2018のメインモードと言える「キャリア」モードの遊び方を簡単にご紹介しておきます。
なお、最初に始めた際には自キャラの作成や難易度の調節などが可能。自キャラは好きなように作成を。難易度は自由に変更できます。初心者向けのデフォルト設定では、CPUの強さが20に設定されています。かなり弱めですが、初めてのユーザーやレースゲームが苦手な方はこのまま始めましょう。後からCPUの強さは変更可能です。
また、その他F1のアシスト制御系のオプションも、基本的にはオンにした方が圧倒的に操作しやすいです。慣れてきたら、いろいろ制御系をオフにしたりして、より本格的なF1レーサー気分を味わうと良いでしょう。
さて、F1のレースの流れですが、2018年は以下の流れとなっています。
- フリー走行1(FP1)
- フリー走行2(FP2)
- フリー走行3(FP3)
- 予選(Q1>Q2>Q3)
- 決勝
基本的にフリー走行(FP1,2,3)でマシンのセッティングを煮詰め、まずは予選のQ1に全車参加。そのうちの上位15台がQ2に進出。さらに上位10台がQ3に進出し、スターティンググリッドが決まります。
なお「F1 2018」のデフォルトでは、予選は一発勝負となっており、Q1,Q2,Q3のシステムは省かれています。これは設定から変更可能です。決勝も大幅に短縮されていますが、これらも変更可能です。
まずは【フリー走行1】を選択。
「概要」では、メッセージなどの確認やマシンの状態、開発状況などが確認できます。まずは【フリー走行1】に進みましょう。いきなり【予選】に飛ぶこともできますが、それぞれFP1,2,3に参加し、コースに慣れたり、マシン開発のための【リソース・ポイント】を稼ぐことが重要です。
ドライバープロフィールの画面。シーズンが進むと、契約内容などの変更や別チームとの交渉も行えます。
「研究開発(R&D)」は、ゲームをスムーズに進めるには非常に重要。与えられたオーダーをこなしたり、決勝で良い結果を残す、ライバルに勝つなどで開発のための【リソース・ポイント】を獲得できます。マシンの開発を進めるには、研究開発のタブで【R&Dツリーを表示】を選択します。
ここで様々な項目を自由に開発できます。初心者の方は良く分からないと思うので、【□推奨アップグレード】を選択しましょう。
これでおすすめのF1マシン開発の項目が選択されます。後は【開発】を選択すればOKです。なお、同時に並行開発可能な数は契約ボーナスから変更可能です。契約時により良いボーナスが得られるよう、頑張りましょう。
「マシン管理」の部分も重要。基本的にF1マシンは消耗品の塊。しかしながら、パーツは無制限に交換できるわけではなく、年間通して使用できる数は制限されています。ある程度消耗したら取り換える必要がありますが、かといってどんどん取り換えると数が不足し、結果としてペナルティを食らう事に。シーズンを通してのバランスよいマシン管理が重要となります。
ランキングの部分では、現在の順位等が確認できます。
実際に「フリー走行1(FP1)」に進むと、以下の画面になります。まずは【□セッション情報】を選択しましょう。
ここでは【プラクティス・プログラム】が非常に重要。これを全て消化することで、コースに順応できると共に、F1マシン開発のための「リソース・ポイント」を稼ぐことが出来ます。なお、ある程度良いタイムが出て、かつ【プラクティス・プログラム】も消化出来たら、【□時間早送り】を使うと便利です。マシン修復の際にもどうぞ。
ちなみに自分は、大体以下のペースで【プラクティス・プログラム】を消化するようにしています。
「マシン管理」からはタイヤのチョイスも可能。良く分からなければ、与えられたタイヤでそのまま走れば良いでしょう。
マインバランスも調節できます。通常はデフォルトで問題ないですが、慣れてきたらコース特性やマシン特性、自分の好みでいろいろ調節しましょう。
パワーユニット(PU)の管理も大切です。一応マメに状態はチェックしておきましょう。レース中に壊れたら勿体ないですよ。
ギアボックスの管理もお忘れなく。
「セッション管理」の部分からは、FP1を終了してFP2に進むことなども出来ます。一応覚えておくと良いでしょう。
FP1が終了するとこの画面になります。ここでは【進む】をクリックすれば、次の画面に移動します。
ランダムでアナウンサーのクレアが登場。
様々な質問を投げかけてきます。制限時間があるのでご注意を。選択した回答によって、様々な効果が現れます。良いことも悪いことも。特に「誠実」と「人気」のポイントはご注意を。チームによってどちらを重視するか決まっているので、あえて人気取りのためのコメントを選択する必要もあります。
なお、答えたくない時は【×】でノーコメントにすることも可能です。
続いて「フリー走行2(FP2)」に進みます。
「フリー走行2」を選択。
先ほどのFP1と同様に、【プラクティス・プログラム】を消化していきましょう。【□時間早送り】も上手く活用を。
【プラクティス・プログラム】を納得いく結果でクリア出来たら、コントローラーの【OPTION】を走行中に押してみましょう。
【ポーズメニュー】が開きます。ここで【ガレージに戻る】を選択すれば、即座にガレージに戻れます。あくまでも自分の運転でガレージに戻りたい!という方には不要ですが、ゲームとして割り切るなら便利な小技です。
同様に、ゲーム中でアクシデントが発生した場合は、【インスタントリプレイ/フラッシュバック】で巻き戻してゲームを再開できます。利用するかどうかはユーザーのスタンス次第ですが、モナコなんかは使わないとやってられないかも。
無事決勝で1位を獲得。ポールポジションです。
予選が完了したら【進む】でいよいよ決勝レースへ進みます。
「概要」では、メッセージのチェックはお忘れなく。特に決勝レースの天候はチェックしておきましょう。レインコンディションに移行する場合は、ゲーム中にピットインしてタイヤ交換の必要が出てきますので。
準備が出来たらいよいよ決勝へ進みます!【○進む】を選択!
いよいよ決勝の舞台に!まずは【□レース戦略】をチェックしておくのがおすすめ。準備が出来たら【○レース開始】を選択しましょう。
「マシン管理」では【レース戦略】や【マシン設定】が行えます。通常はデフォルトのままで良いと思いますが、この辺りはお好みでどうぞ。
いよいよレース開始!緊張の一瞬です!なお、現時点でいまだにロケットスタートに成功したこと無し。いまいちコツが掴めません。。。
基本的には、シグナルが点灯したらクラッチボタンを押したまま、アクセルも押します。シグナルオフと同時にクラッチボタンを離せば上手くスタートできるはず。はずです。
後はひたすら集中して走ります。それにしても、20周弱ゲームで走るだけでもかなり神経を遣い、疲れます。これを1時間以上リアルに走り続けるF1レーサーは流石ですね。当たり前ですけど。
なお、ゲーム中で意外と重要なのが燃料消費の問題。定期的に無線で「燃料は残り約~周分だ」と教えてくれると思います。それによって走行スタイルを上手く調節しましょう。燃料が不足気味なら、アクセルオフの時間(コーナー手前など)を長くする、もしくはMFDのメニューから【空燃比:リーン】にするなどすれば、長く持たせることが出来ます。逆に接戦で追い越したい場合は、一時的に【空燃比:リッチ】にすると良いでしょう。ガス欠でリタイヤほど悲しいことはありませんからね。
ゲーム中に雨が降ってきたりすると、タイヤが上手く機能しなくなり、タイムも稼げません。そんな時はピットインしてタイヤ交換しましょう。【L1>→】を押せばピットインの指示が出せます。交換するタイヤも確認しておきましょうね。(運転しながらなので非常に大変ですが)
無事走り切れば、トップの場合はチェッカーフラッグが振られます。お疲れさまでした!
やったぜ!1位です!(CPU:20)
いつか本物のF1レースでも、このような光景が見られると嬉しいですねえ。
決勝の結果が表示されます。【進む】で次のレースへ進みます。場合によっては特別なレースに招待が入ることも。
なお、定期的にチームとの契約交渉が入ります。【契約交渉を開始する】を選びましょう。
ここでは、現在のチームとの契約交渉、および他チームとの契約交渉が行えます。また、レースで結果を出せば、【自分の価値】が上がっていきます。これに合わせ、契約ボーナスなどをアップさせ、より円滑にゲームを進めるのがポイントです。ただし、契約ボーナスの選択による価値の増減は、実際に交渉を行ってみないと分かりません。3回の契約交渉回数の中で、上手く契約をまとめましょう。
後は上記の手順を繰り返し、新しいコースに挑戦、そしてランキング上位を狙っていきましょう!
PS4 F1 2018:レビューまとめ!F1ファンなら買って損なし!
という事で、実際にPS4の「F1 2018」を遊んでみましたが、個人的には十分満足できる内容でした。やや人物などのテクスチャがPS4の割には作り込みが甘い気もしますが、F1マシンやコースの出来栄え、そしてスピード感などはなかなかのもの。純粋にF1レースゲームとすれば、かなり良くできたゲームだと思います。
レインコンディションではこんな感じに。ゲーム中にもリアルに天候が変化するのはなかなか見ごたえがありますし、運転感覚も変わってくるのはちょっと感動。ピットインしてタイヤ交換の重要性が良く分かります。
とにかく、レースゲームが好きな方、特にF1が好きな方には非常におすすめです!今シーズンはトロロッソ・ホンダもいい感じに成長していますし、来年のさらなる躍進に思いを馳せて遊んでみるのも良いでしょう。
また、ゲームのチュートリアルが不足気味でありますが、そこを乗り切ればかなり楽しめますし、CPUの強さは幅があり、自分にあったレベルを選べば、レースゲーム初心者でもそこそこ良い結果が簡単に出せると思います。逆に玄人なら、CPUを強くして各種アシストをオフにし、リアルと同じ周回数に設定すれば、手に汗握る1時間が過ごせると思いますよ。
個人的には久々に買ってよかったと思えるPS4ゲームでした!いつかは本格的なハンコン(ハンドルコントローラー)やゲーミングチェアを購入してガッツリ遊んでみたいものです。
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