2018年6月13日、マイクロソフトが6月の月例セキュリティパッチ/ Windows Update の配信を開始しました。なお、最近セキュリティ情報の提供方法が変更になりましたので、詳細についてはマイクロソフトの「セキュリティ更新プログラム ガイド」をご参照ください。
今月は、新規セキュリティ更新プログラムを公開すると共に、新規のセキュリティ アドバイザリ2件の公開、既存のセキュリティ アドバイザリ2件の更新、既存の脆弱性情報3件の更新が行われています。そして今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、新たに Win32/Plutruption!ARXep、Win32/Plutruption!ARXbxep に対する定義ファイルが追加されています。
今回のアップデートには、「Spectre」脆弱性対策として「Spectre Variant 4」(CVE-2018-3639)のIntelプロセッサー向け緩和策が追加されたほか、AMDプロセッサー向けにも「Spectre Variant 2」(CVE-2017-5715)の緩和策が導入されています。
他にも「April 2018 Update(1803)」でのIntelおよび東芝製SSDの一部モデルとの互換性問題に関する修正も含まれます。そして「Microsoft Edge」と「Internet Explorer」で「SameSite Cookie」がサポートされました。これはクロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)攻撃や情報漏洩のリスクを軽減するためのWeb標準仕様で、「Google Chrome 51」や「Firefox 60」でもすでにサポートされているものです。
参考:窓の杜
なお、現時点では大きな不具合報告は上がっておりません。
また、Adobe関連のFlash Playerなどのアップデートも配信中です。こちらも緊急性の高い内容なので、使用中のユーザーは早急に対処しておきましょう。
2018年6月「Windows Update」での不具合について
2018年6月の「Windows Update」では、現時点で大きな不具合報告が上がってきておりません。
情報が入り次第、追記していきます。
注意:Windows 10 April 2018 Updateが配信開始!事前のバックアップ等お忘れなく!
現在Windows 10の大型アップデートである「Windows 10 April 2018 Update」が配信開始になっています。意外と今回は各PCへの配信が速いようなので、通知にはご注意を。
不測の事態に備えて各種データのバックアップはしっかりとっておきましょう。
2018年6月の「月例パッチ/Windows Update」が配信開始
2018年6月の「月例パッチ/Windows Update」が配信開始になりました。対象となるのは以下のソフトウェア。
- Internet Explorer
- Microsoft Edge
- Microsoft Windows
- Microsoft Office、Microsoft Office Servers および Web Apps
- ChakraCore
- Adobe Flash Player
対象:Windows 10 および Windows Server 2016 (Microsoft Edge を含む)
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows 10 v1803: 4284835、Windows 10 v1709: 4284819、Windows 10 v1703: 4284874、Windows 10 v1607: 4284880、Windows 10: 4284860、Windows Server 2016: 4284880
対象:Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 マンスリー ロールアップ: 4284815
Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 セキュリティのみ: 4284878
対象:Windows Server 2012
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows Server 2012 マンスリー ロールアップ: 4284855
Windows Server 2012 セキュリティのみ: 4284846
対象:Windows RT 8.1
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows RT 8.1: 4284815
注: Windows RT 8.1 の更新プログラムは Windows Update からのみ入手できます。
対象:Windows 7 および Windows Server 2008 R2
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 マンスリー ロールアップ: 4284826
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 セキュリティのみ: 4284867
対象:Windows Server 2008
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows Server 2008 の更新プログラムは累計的な更新プログラムやロールアップとして提供されません。次の記事は Windows Server 2008 のバージョンを参照しています。4234459、4230467、4294413
対象:Internet Explorer
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Internet Explorer 9 IE 累積的: 4230450、Internet Explorer 10 マンスリー ロールアップ: 4284855、Internet Explorer 10 IE 累積的: 4230450、Internet Explorer 11 マンスリー ロールアップ: 4284815 および 4284826、Internet Explorer 11 IE 累積的: 4230450、Internet Explorer 11 セキュリティ更新プログラム: 4284835、4284874、4284819、4284860、4284880
対象:Microsoft Office 関連のソフトウェア
※重要 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
マンスリー セキュリティ更新プログラムのリリースの Microsoft Office に関連するサポート技術情報の記事の数は、CVE の数、および影響を受けるコンポーネントの数によって変わります。今月リリースされる Office の更新プログラムに関連するサポート技術情報は 20 件を超えます。概要をお知らせする目的から、ここでは一部のみを掲載します。資料の詳細については、「セキュリティ更新プログラム ガイド」を参照してください。
対象:Microsoft SharePoint 関連のソフトウェア
※重要 特権の昇格
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Microsoft SharePoint 関連のソフトウェア: 4022173、4022190、4022210
対象:ChakraCore
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
ChakraCore は Chakra のコア部分であり、HTML/CSS/JS で記述された Microsoft Edge と Windows アプリケーションを強化する高パフォーマンスの JavaScript エンジンです。詳細については、https://github.com/Microsoft/ChakraCore/wiki を参照してください。
対象:Adobe Flash Player
※緊急 リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Adobe Flash Player のサポート技術情報: 4287903
Adobe Flash Player のアドバイザリ: ADV180014。
データ引用元:2018 年 6 月のセキュリティ更新プログラム (月例)|日本のセキュリティチーム
詳細なアップデート内容については、マイクロソフトの公式サイトでご確認ください。
- セキュリティ更新プログラム ガイド|マイクロソフト
- 2018 年 6 月のセキュリティ更新プログラム (月例)|日本のセキュリティチーム
先月の記事でもお伝えしましたが、WindowsクライアントからWindows仮想マシンへリモートデスクトップ接続(RDP)を行うとエラーが発生するようです。原因は“CredSSP脆弱性対策の有無で接続元と接続先のセキュリティレベルに食い違いが出る”事に起因しているそう。対処方法は下記参照で。
また、Windows 10 RS2 (1703) 以降において、Microsoftアカウントとの「設定の同期」が仕様変更されています。一応注意喚起しておきます。
Windows 10の初期バージョン「1507」は、2017年5月9日(米国時間)にサポートが終了となりました。今後セキュリティや品質の更新プログラムが提供されなくなるので、できるだけ早期に最新バージョンのWindows 10に更新しておきましょう。そして「Windows 10 November Update(1511)」に対するセキュリティ更新プログラムの提供も2017年10月10日で打ち切られました。該当するバージョンをお使いのユーザーは、早目にアップデートしておきましょう。
Windows 10 バージョン 「1607」(Anniversary Update
また、Office 2007のサポートも2017年10月10日で終了しました。
いずれも該当バージョンを使用中の方は速やかに最新バージョンにアップデートしましょう。
そして日ごろスリープをメインにパソコンを運用している場合は、今日だけでも必ず更新を確認し、指示に従ってPCを再起動してください。スリープのままではきちんと更新が適用されない場合もあるのでご注意を。
Windows 10の場合は、再起動等が必要な場合は以下のような指示がポップアップで出ます。速やかに再起動させましょう。
また、【スタートボタン>電源】と進み、以下のような【更新してシャットダウン】【更新して再起動】の指示が出ている場合も、速やかに指示通り再起動などを行うようにしましょう。
もしも「Windows Update」によるアップデートが複数回溜まっている場合は、1回更新してもまだ残っている場合があります。
左下スタートボタン>設定>更新とセキュリティ>Windows Update>更新プログラムのチェック
を押して、このように更新状態が「お使いのデバイスは最新の状態です。」と表示されるまでは、しっかり更新処理を行っておきましょう。
Adobe Flash Playerなどのアップデートもお忘れなく!
その他、Adobe Flash Playerの更新プログラムなども提供されています。今回も緊急性の高い修正が入っているので、こちらもきちんと更新しておきましょう。
また、Javaやブラウザ等も適時更新しておくことは非常に重要です。ぜひ「MyJVN バージョンチェッカ」などを活用し、更新状況を確認しておきましょう。月に1度は確認しておくと安心ですよ。
起動するとこのようにチェックされます。Windows Updateでの更新作業が完了したら、セットで確認作業を行うことを強く推奨します。
※「MyJVN バージョンチェッカ」でエラーが出る場合は、最新バージョンに更新して再度お試しください。
コメント
昨日13日にUpdateしました。不具合は、今のところありません。
お疲れ様です!