本日AppleがiPhone XS以降のiPhone向けにiOS17.2を、iPad向けにiPadOS17.2の配信を開始しました。
今回のアップデートでは、待望のApple公式日記アプリ「ジャーナル」がついに配信開始となりました。iOS17.2にアップデートすると自動的にインストールされるので、気になる方は早速チェックしてみてください。
また、iOS17アップデート後にデフォルトの着信音がリバウンドに刷新されましたが、音が低く気付きにくいと不評でした。これがiOS17.2にアップデートすることで任意のデフォルト通知音に変更可能となっているので、気になる方は試してみてください。
iPhone 15 Proシリーズ向けとしては、空間ビデオ撮影機能が提供開始、望遠カメラのフォーカス速度向上、アクションボタンに翻訳機能が割り振れるようになるなどのアップデートも入っています。
その他、iPhone 13とiPhone 14のすべてのモデルでQi2充電器に対応したり、自動入力機能の強化、特定の車種の車内でワイヤレス充電ができないことがある問題の修正なども行われています。
ちなみに、今回はゼロデイ脆弱性の修正こそなかったものの、機密データにアクセスできるといった重大な脆弱性が複数修正されています。出来るだけ早めにiOS17.2を適用しておくことをおすすめします。
なお、iOS17.2/iPadOS17.2以外に本日アップデートが提供されたリストは以下の通りです。
- Safari 17.2
- iOS 16.7.3 and iPadOS 16.7.3
- macOS Sonoma 14.2
- macOS Ventura 13.6.3
- macOS Monterey 12.7.2
- tvOS 17.2
- watchOS 10.2
これらもそれぞれ適用しておきましょう。
iOS17.1.2のアップデート内容
iOS17.1.2のアップデート内容は以下の通りです。
このアップデートには、まったく新しい方法で日々のモーメントを振り返り、思い出を残すことができる“ジャーナル”が導入されています。このリリースには、iPhoneでのアクションボタンとカメラの機能強化、およびその他の機能、バグ修正、およびセキュリティアップデートも含まれています。
ジャーナル
- 日々のささやかな出来事から大きなイベントまで書き留めておくことができる新しいアプリで、感謝することにより健康状態を向上させることが可能
- ジャーナル記入の提案によって、外出、写真、ワークアウトなどがインテリジェントにグループにまとめられるため、体験を簡単に思い出すことが可能
- フィルタを使用して、ブックマークしたエントリーの検索や添付ファイル付きのエントリーの表示を素早く実行できるため、日々の重要なモーメントを振り返ることが可能
- 通知をスケジュールして、選択した曜日と時間にジャーナルを書くことをリマインドし、ジャーナル記入の習慣を続けるのに役立てることが可能
- Touch IDまたはFace IDを使ってジャーナルをロックするオプション
- iCloud同期により、iCloud上でジャーナルエントリーを暗号化された安全な状態で保管
アクションボタン
- iPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxで“翻訳”オプションをアクションボタンに割り当てることにより、語句を素早く翻訳したり、別の言語でほかの人と会話したりすることが可能
カメラ
- 空間ビデオでは、iPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxでビデオを撮影して、Apple Vision Proの3次元環境でメモリーを追体験することが可能
- iPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxで遠くの小さな被写体を撮影するときの望遠カメラのフォーカス速度が向上
メッセージ
- キャッチアップの矢印を使用すると、右上隅に表示される矢印をタップして、チャットの中にある最初の未読メッセージに簡単にジャンプすることが可能
- コンテクストメニューで“ステッカーに追加”オプションを選択して、吹き出しにステッカーを直接追加することが可能
- ミー文字のアップデートにより、ミー文字の体型を調節する機能が追加
- 連絡先キー確認で、膨大な数デジタル脅威にさらされている人向けに、意図した相手とのみメッセージをやり取りしていることを確認するための自動通知と連絡先確認コードを提供
天気
- “降水量”の表示で、今後10日間の特定の日の雨や雪の状況を把握することが可能
- 新しいウィジェットで、今後1時間の降水、日別天気予報、日の出と日の入の時刻のほか、空気質、体感温度、風速などの現在の気象状況の表示を選択可能
- 風の地図のスナップショットを使用すると、風のパターンを素早く見極め、マップオーバーレイのアニメーションにアクセスして、今後24時間に予想される風の状況に備えることが可能
- インタラクティブな月のカレンダーで、翌月の任意の日の月の位相を簡単に視覚化
その他
このアップデートには、以下の機能改善とバグ修正も含まれます:
- AirDropの改善により、連絡先の共有オプションが拡張され、2台のiPhoneを近づけることで搭乗券や映画のチケットなどの有効なパスの共有が可能
- Apple Musicで“お気に入りの曲”プレイリストを使用して、お気に入りに指定した曲に素早く戻ることが可能
- 集中モードからApple Musicの“視聴履歴を使用”を無効にして、再生したミュージックが“最近再生した項目”に表示されないようにしたり、おすすめに反映されないようにすることが可能
- 新しいデジタル時計のウィジェットを使用すると、ホーム画面やスタンバイ画面で時刻を一目で確認することが可能
- 自動入力機能の強化により、PDFやその他のフォームのフィールドを識別して、連絡先から名前や住所などの情報を入力することが可能
- 新しいキーボードレイアウトが8種類のサーミ語に対応
- “メッセージ”のステッカーに“センシティブな内容の警告”を表示することで、ヌードを含むステッカーが予期せず表示されるのを防止
- iPhone 13とiPhone 14のすべてのモデルでQi2充電器に対応
- 特定の車種の車内でワイヤレス充電ができないことがある問題を修正
- QRコードを使用した一部の支払い方法に関する問題を修正
一部の機能は、地域やAppleデバイスによっては使用できません。Appleソフトウェアアップデートのセキュリティコンテンツについては、以下のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/ja-jp/HT201222
iOS17.2:セキュリティアップデートの内容
iOS17.2におけるセキュリティアップデートの内容をご紹介しておきます。ゼロデイ脆弱性こそありませんでしたが、多数の重大な脆弱性が修正されているので、出来るだけ早急にアップデートを適用しておきましょう。
アカウント
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:アプリがユーザーの機密データにアクセスできる可能性がある。
- 説明:プライバシーの問題は、ログ エントリのプライベート データ編集を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42919:Kirin (@Pwnrin)
AVEビデオエンコーダ
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:アプリがカーネルメモリを開示できる可能性がある。
- 説明:この問題は、機密情報の編集を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42884:an anonymous researcher
Bluetooth
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:ネットワーク上の特権的な立場にいる攻撃者が、キーボードを偽装してキーストロークを挿入できる可能性がある。
- 説明:この問題はチェックを改善することで解決されました。
- CVE-2023-45866:Marc Newlin of SkySafe
- Entry added December 11, 2023
拡張キット
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:アプリが機密性の高いユーザーデータにアクセスできる可能性がある。
- 説明:プライバシーの問題は、ログ エントリのプライベート データ編集を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42927:Noah Roskin-Frazee and Prof. J. (ZeroClicks.ai Lab)
Find My
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:アプリが機密性の高い位置情報を読み取る可能性がある。
- 説明:この問題は、機密情報の編集を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42922:Wojciech Regula of SecuRing (wojciechregula.blog)
ImageIO
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:画像を処理すると、任意のコードが実行される可能性がある。
- 説明:この問題は、メモリ処理を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42898:Junsung Lee
CVE-2023-42899:Meysam Firouzi @R00tkitSMM and Junsung Lee
Kernel
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:アプリがサンドボックスから抜け出せる可能性がある。
- 説明:この問題は、メモリ処理を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42914:Eloi Benoist-Vanderbeken (@elvanderb) of Synacktiv (@Synacktiv)
Safari プライベート ブラウジング
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:認証なしでプライベート ブラウズ タブにアクセスできる可能性がある。
- 説明:この問題は、状態管理を改善することで解決されました。
- CVE-2023-42923:ARJUN S D
Siri
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:物理的なアクセス権を持つ攻撃者が、Siri を使用して機密性の高いユーザーデータにアクセスできる可能性がある。
- 説明:この問題はチェックを改善することで解決されました。
- CVE-2023-42897:Andrew Goldberg of The McCombs School of Business, The University of Texas at Austin (linkedin.com/andrew-goldberg-/)
WebKit
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:ウェブコンテンツの処理により、任意のコードが実行される可能性がある。
- 説明:この問題は、メモリ処理を改善することで解決されました。
- WebKit Bugzilla:259830
CVE-2023-42890:Pwn2car
WebKit
- 対応機種:iPhone XS以降、iPad Pro 12.9インチ 第2世代以降、iPad Pro 10.5インチ、iPad Pro 11インチ 第1世代以降、iPad Air 第3世代以降、iPad 第6世代以降、iPad mini 5世代以降
- 影響:画像を処理するとサービス拒否が発生する可能性がある。
- 説明:この問題は、メモリ処理を改善することで解決されました。
- WebKit Bugzilla:263349
CVE-2023-42883:Zoom Offensive Security Team
iOS17.2の不具合情報
現時点でiOS17.2に関する不具合情報は特に入ってきておりません。今後、不具合情報があれば随時追記してお伝えします。
※不具合情報があればコメント等でお知らせ頂けると幸いです。
※随時情報は更新しています。再訪問時は念のためにブラウザの更新ボタンを押してください。
※2023/12/12時点の情報。
iOS17.2へのアップデート前にはiPhoneのバックアップを取っておきましょう。
これから【iOS17.2】へiPhoneをアップデートしようと思っている方は、アップデート中やアップデート後の不具合に備えて、面倒でも事前にiCloudやPCのiTunesでしっかりiPhoneのバックアップを取ってから作業を行うのがおすすめです。
上記の通り進み、バックアップが最新の状態(一般的には夜に自動バックアップされているはず)か確認しておきましょう。もしもバックアップが行われていない場合は、【今すぐバックアップ】をタップしてバックアップしておきましょう。
iOS17.2へのアップデート手順
iOS17.2の配信開始後すぐに手動でアップデートしたい場合は、iTunesを介してパソコン経由でアップデートする方法と、iPhone単体でOTAアップデートする方法があります。
iPhone単体で「iOS17.2」へアップデートを行う場合は、以下の手順で行ってください。iPadも同様です。
まずは【設定】アプリを開き、【一般】をタップ。
続いて【ソフトウェアアップデート】をタップ。
以下の画面が表示されるので【今すぐアップデート】をタップ。
以上で「iOS17.2」へのアップデート作業が開始されます。今回は20分程度で完了しましたが、時間の余裕がある際に行うと良いでしょう。
なお、iOS17.2のサイズは1.49GBでした。(iPhone 15 Pro Max)
iOS17.2へのアップデート後にはiPhoneを一度再起動させるのがおすすめ!
iOS17.2へアップデートした後は、一度iPhoneの再起動を行っておきましょう。これによってバッテリーの減りが異常に早いなどの不具合が改善する場合もあります。自分はOSアップデート後は念のために毎回再起動させています。
iPhone X/XS/XR/11/12/13/14/15を再起動する
- サイドボタンといずれかの音量調節ボタンを、スライダが表示されるまで押し続けます。
- スライダをドラッグして、iPhone の電源を完全に切ります。
- iPhone の電源が切れたら、サイドボタンをもう一度、Apple ロゴが表示されるまで押し続けます。
iPhone SE、iPhone 8 以前、iPad、iPod touch を再起動する
- 上部のボタン (またはサイドボタン) を、スライダが表示されるまで押し続けます。
- スライダをドラッグしてデバイスの電源を完全に切ります。
- デバイスの電源が切れたら、上部のボタン (またはサイドボタン) を再び、今度は Apple ロゴが表示されるまで押し続けます。
※ iOS 11 以降では、「設定」>「一般」>「システム終了」の順に選択して、デバイスの電源を切れるようになりました。その後サイドボタンを長押しして電源オンにすればOKです。
・引用元:iPhone、iPad、iPod touch を再起動する|Apple
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