2022年7月13日、マイクロソフトが7月の月例セキュリティ更新プログラム/ Windows Update の配信を開始しました。Windows 11には「KB5015814」が、Windows 10 バージョン21H2、21H1、WindowsServer バージョン20H2には「KB5015807」が配信されます。セキュリティ情報の詳細についてはマイクロソフトの「セキュリティ更新プログラム ガイド」をご参照ください。
今月の月例パッチ/更新プログラムでは84件の脆弱性が修正されており、そのうち4件はリモートでのコード実行や特権の昇格が可能なため「Critical」に分類されています。また、ゼロデイ脆弱性1件も修正されています。
既に悪用の事実があるゼロデイ「CVE-2022-22047」は、権限の昇格が生じ、SYSTEM権限を奪われるおそれがある「Windows CSRSS」の脆弱性とされていますが、現時点で詳細は不明です。
そのため、現在アップデートを適用する時間がある方は、以下の通り「更新プログラム」をチェックして速やかに適用しておくことを推奨いたします。
Windows 11の「KB5015814」では、主にセキュリティ更新とPowerShellの不具合への対処が行われています。
そして先日配信されたプレビューパッチ「KB5014668」の内容も含まれています。検索ハイライトの導入やXAudio APIを使用して効果音を再生すると特定のゲームが動作しなくなる問題、デバイスを再起動すると一部のオーディオデバイスにBluetoothが再接続できなくなる問題、Microsoft Surface Dial のカスタマイズ設定ページが機能しなくなる問題などへの対処をはじめ、「設定」アプリの「Your Phone」アプリの名称が「Phone Link」に変更、および既知の不具合である「Wi-Fiホットスポット機能でインターネット接続ができなるくなる問題」も修正されています。
Windows 10の「KB5015807」では、主にセキュリティ更新とPowerShellの不具合への対処が行われています。
こちらも先日配信されたプレビューパッチ「KB5014666」の内容も含まれています。新たに印刷/スキャン機能が改善されたり、Cloud Clipboardの同期に関する不具合の改善、タッチパッドの不具合の改善、Wi-Fiホットスポット機能を使用できない場合がある既知の問題への対処などが含まれます。
なお、2022年6月16日(日本時間)をもって、ついにWindows 10 Home/Pro等の「Internet Explorer 11(IE11) デスクトップ アプリケーション」サポートが終了となりました。既にMicrosoft Edgeへのリダイレクト措置が取られていますが、IEしかサポートしないページ/サイト/アプリについては、Microsoft Edgeの「IEモード」を利用してください。詳細は以下のページをご参照ください。
また、Microsoftの月例パッチ以外にも「Adobe」関連や「Microsoft Edge」「Chrome」「Firefox」などの各種ブラウザ向けアップデートは随時配信されています。「MyJVN バージョンチェッカ」などを使ってしっかり最新の状態にアップデートしておきましょう。
- 2022年7月「Windows Update」での不具合について
- 2022年7月の「月例パッチ/Windows Update」の配信内容/セキュリティ更新プログラム一覧
- 2022年7月の「月例パッチ/Windows Update」のポイント&その他の注意点まとめ
- 新Microsoft Edge、Chrome、Firefox、Adobe関連、Javaなどのアップデートもお忘れなく。「MyJVN バージョンチェッカ」の使用がおすすめ。
- 「Microsoft Defender」で月に1度は全ファイルの検査をしておくと安心。
- 併用を推奨!「am I infected?」でIoT機器の無料検査も定期的に行っておこう!
2022年7月「Windows Update」での不具合について
2022年7月の「Windows Update」では、Windows 11環境において、先月から引き続きアップデート適用後に一部アプリが起動しなくなる既知の不具合情報があります。対処方法はご紹介していますが、一応ご注意ください。
今後も不具合情報が入り次第、このページに追記していきます。
2022年7月の月例パッチ適用後「Microsoft Access」でファイルが開けずアプリが強制終了する不具合が発生
■不具合の概要:
2022年7月のWindows Update/月例パッチ適用後、異なるバージョンの「Microsoft Access」で作成されたデータベースファイル(ACCDE/MDE)を開こうとすると、「Requested type library or wizard is not a VBA project(要求されたタイプライブラリまたはウィザードはVBAプロジェクトではありません)」というエラーが表示されてファイルが開けず、アプリが強制終了する不具合が発生している模様
■回避策:
同じバージョンの「Microsoft Access」で作成されたデータベースファイル(ACCDE/MDE)を使用するか、月例パッチのアンインストールでこの問題を回避できます。ただし、月例パッチにはゼロデイ脆弱性の修正なども含まれており、よほどのことがない限りアンインストールは非推奨です。
■対処状況:
マイクロソフトは問題を認識しており、現在修正作業に取り組んでいるとのこと。
【追記】マイクロソフトが対策版を緊急公開しました。「Click-to-Run」インストーラーで利用可能となっています。手順としては、ファイル画面の「アカウント>更新オプション>今すぐ更新」を実行する事で適用可能です。
なお、現時点で「Office 2013」と「Office 2016」には、まだパッチが未提供のようです。
Windows 11:7月の月例更新「KB5015814」がインストール失敗し「0x8000ffff」などのエラーが表示される
■不具合の概要:
「KB5015814」が適用できずインストールに失敗し、0x8000ffff、0x8007007e、0x80073701のようなエラーメッセージが表示される
■回避策:
一時的に「KB5015814」の更新を一時停止するか、Microsoft Update Catalogから更新パッケージをダウンロードしてインストールするなどを試してみてください。
リンク:Microsoft Update Catalog(KB5015814)
■対処状況:
現時点でマイクロソフトからの公式発表等はなく対処方法はなし。
Windows 11「KB5015814」:既知の不具合
Windows 11「KB5015814」での既知の不具合は以下の通りです。
.NET Framework 3.5 アプリに問題が発生する場合がある
■不具合の概要:
この更新プログラムをインストールすると、一部の .NET Framework 3.5 アプリに問題が発生したり、アプリが開かなくなったりすることがあります。影響を受けるアプリは、Windows Communication Foundation (WCF) や Windows Workflow (WWF) などの .NET Framework 3.5 の特定のオプションコンポーネントを使用しています。
■軽減策:
この問題は、Windowsの機能で.NET Framework 3.5とWindows Communication Foundationを再度有効にすることで軽減できます。手順については、「コントロールパネルで.NET Framework 3.5を有効にする」を参照してください。上級ユーザーまたはIT管理者は、昇格したコマンドプロンプト(管理者として実行)を使用して、次のコマンドを実行することでプログラム的にこれを行うことができます。
dism /online /enable-feature /featurename:netfx3 /all dism /online /enable-feature /featurename:WCF-HTTP-Activation dism /online /enable-feature /featurename:WCF-NonHTTP-Activation
Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる場合がある
■不具合の概要:
この更新プログラムをインストールすると、サイトがモーダルダイアログボックスを表示するときに、Microsoft Edge の IE モードタブが応答しなくなることがあります。モーダルダイアログボックスとは、ユーザーがウェブページやアプリの他の部分にアクセスする前に応答する必要があるフォームまたはダイアログボックスのことです。
注:この問題の影響を受けるサイトは、window.focusを呼び出します。
■対処状況:
この問題は、KIR (Known Issue Rollback) を使用して解決されます。コンシューマー向けデバイスおよび非管理下のビジネス向けデバイスに解決策が自動的に反映されるまで、最大で24時間かかる場合がありますのでご注意ください。Windowsデバイスを再起動すると、解決策がより早くデバイスに適用される場合があります。
企業で管理されているデバイスで、影響を受ける更新プログラムをインストールしてこの問題が発生した場合は、以下に示す特別なグループ ポリシーをインストールして設定することにより、この問題を解決することができます。これらの特別なグループ ポリシーの導入と設定については、「グループ ポリシーを使用して既知の問題のロールバックを導入する方法」を参照してください。
グループポリシーのダウンロード:
- Download for Windows 11, version 21H2 – Windows 10 20H2, 21H1 and 21H2 KB5014023 220624_22551 Known Issue Rollback
Windows 10「KB5015807」:既知の不具合
Windows 10「KB5015807」での既知の不具合は以下の通りです。
新しいMicrosoft Edgeに自動的に置き換えられない場合がある
■症状:
カスタムオフラインメディアまたはカスタムISOイメージから作成されたWindowsインストールを搭載したデバイスでは、この更新プログラムによってMicrosoft Edge Legacyが削除されても、新しいMicrosoft Edgeに自動的に置き換えられない場合があります。この問題は、カスタムオフラインメディアまたはISOイメージが、2021年3月29日以降にリリースされたスタンドアロンのサービススタック更新プログラム(SSU)を最初にインストールせずに、この更新プログラムをイメージにスリップストリームして作成された場合にのみ発生します。
注意:Windows Updateに直接接続して更新プログラムを受信するデバイスは影響を受けません。これには、Windows Update for Businessを使用しているデバイスも含まれます。Windows Updateに接続しているデバイスは、追加の手順を踏まなくても常に最新版のSSUおよび最新の累積更新プログラム(LCU)を受け取ることができます。
■回避方法:
この問題を回避するには、まず2021年3月29日以降にリリースされたSSUをカスタムオフラインメディアまたはISOイメージにスリップストリームしてから、LCUをスリップストリームするようにしてください。現在、Windows 10, version 20H2およびWindows 10, version 2004で使用されているSSUとLCUの統合パッケージでこれを行うには、統合パッケージからSSUを抽出する必要があります。以下の手順でSSUを抽出してください。
Windows10.0-KB5000842-x64.msu /f:Windows10.0-KB5000842-x64.cab <保存先パス>を展開します。
次のコマンドラインを使用して、先に抽出したcabからSSUを抽出します:expand Windows10.0-KB5000842-x64.cab /f:* <destination path>
この例では、SSU-19041.903-x64.cabという名前のSSU cabができあがります。このファイルをまずオフラインイメージに入れ、次にLCUに入れてください。
影響を受けたカスタムメディアを使用してOSをインストールした際に既にこの問題が発生している場合は、新しいMicrosoft Edgeを直接インストールすることで、この問題を軽減することができます。新しいMicrosoft Edge for businessを広範囲に展開する必要がある場合は、「Microsoft Edge for businessをダウンロードして展開する」を参照してください。
一部のデバイスで新しいアップデートをインストールできない場合がある
■症状:
2021年6月21日(KB5003690)のアップデートをインストールした後、一部のデバイスでは2021年7月6日(KB5004945)以降のアップデートなどの新しいアップデートをインストールできないことがあります。その際、「PSFX_E_MATCHING_BINARY_MISSING」というエラーメッセージが表示されます。
■回避方法:
詳細および回避策については、KB5005322を参照してください。
Microsoft EdgeのIEモードタブが応答しなくなる場合がある
■不具合の概要:
この更新プログラムをインストールすると、サイトがモーダルダイアログボックスを表示するときに、Microsoft Edge の IE モードタブが応答しなくなることがあります。モーダルダイアログボックスとは、ユーザーがウェブページやアプリの他の部分にアクセスする前に応答する必要があるフォームまたはダイアログボックスのことです。
注:この問題の影響を受けるサイトは、window.focusを呼び出します。
■対処状況:
この問題は、KIR (Known Issue Rollback) を使用して解決されます。コンシューマー向けデバイスおよび非管理下のビジネス向けデバイスに解決策が自動的に反映されるまで、最大で24時間かかる場合がありますのでご注意ください。Windowsデバイスを再起動すると、解決策がより早くデバイスに適用される場合があります。
企業で管理されているデバイスで、影響を受ける更新プログラムをインストールしてこの問題が発生した場合は、以下に示す特別なグループ ポリシーをインストールして設定することにより、この問題を解決することができます。これらの特別なグループ ポリシーの導入と設定については、「グループ ポリシーを使用して既知の問題のロールバックを導入する方法」を参照してください。
グループポリシーのダウンロード:
- Download for Windows 10, version 20H2 and Windows 10, version 21H1 – Windows 11 (original release) KB5014019 220624_22553 Known Issue Rollback
参考:Windows 11に関する不具合情報
※Windows 11に関する不具合情報は以下のページにまとめてあります。
参考:Windows 10に関する不具合情報
※Windows 10に関する不具合情報はマイクロソフト公式サイトにてご確認ください。
※このページを再訪問した際は、念のためにブラウザの【更新】ボタンをおしてください。ブラウザキャッシュの関係で、最新の情報が表示されない場合があります。
※「更新プログラム」適用で不具合が発生した場合、不具合の原因となる「更新プログラム」が分かっているなら、手動でアンインストールすることで不具合が解消する場合があります。その際には以下の記事を参考に対処してみてください。
- Windows 11:Windows Update適用後、不具合が出た際に特定の更新プログラムをアンインストールする方法
- Windows 10:「インストールされた更新プログラム」を手動でアンインストール/削除する方法
2022年7月の「月例パッチ/Windows Update」の配信内容/セキュリティ更新プログラム一覧
2022年7月の「月例パッチ/Windows Update」が配信開始になりました。配信内容/セキュリティ更新プログラム一覧は以下の通りです。
- AMD CPU Branch
- Azure Site Recovery
- Azure Storage Library
- Microsoft Defender for Endpoint
- Microsoft Edge (Chromium ベース)
- Microsoft Graphics コンポーネント
- Microsoft Office
- オープン ソース ソフトウェア
- ロール: DNS サーバー
- ロール: Windows Fax サービス
- ロール: Windows Hyper-V
- Skype for Business および Microsoft Lync
- Windows Active Directory
- Windows Advanced Local Procedure Call
- Windows BitLocker
- Windows Boot Manager
- Windows Client/Server Runtime Subsystem
- Windows Connected Devices Platform Service
- Windows Credential Guard
- Windows Fast FAT ドライバー
- Windows Fax とスキャン サービス
- Windows グループ ポリシー
- Windows IIS
- Windows カーネル
- Windows Media
- Windows ネットワーク ファイル システム
- Windows パフォーマンス カウンター
- Windows Point-to-Point Tunneling プロトコル
- Windows Portable Device Enumerator Service
- Windows 印刷スプーラー コンポーネント
- Windows リモート プロシージャ コール ランタイム
- Windows Security Account Manager
- Windows Server Service
- Windows シェル
- Windows Storage
- XBox
対象:Windows 11
最大深刻度:緊急
最も大きな影響:リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
5015814
対象:Windows 10 v21H2, v21H1, およびv20H2
最大深刻度:緊急
最も大きな影響:リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
5015807
対象:Windows Server 2022 (Server Core installationを含む)
最大深刻度:緊急
最も大きな影響:リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
5015827
対象:Windows Server 2019 , 2016, v20 H2 (Server Core installation を含む)
最大深刻度:緊急
最も大きな影響:リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows Server 2019 , 5015811
Windows Server 2016 , 5015808
対象:Windows 8.1, Windows Server 2012 R2, Windows Server 2012 (Server Core installation を含む)
最大深刻度:緊急
最も大きな影響:リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
Windows 8.1, Windows Server 2012 R2 Monthly Rollup 5015874
Security Only 5015877
Windows Server 2012 Monthly Rollup 5015863
Security Only 5015875
対象:Microsoft Office
最大深刻度:重要
最も大きな影響:セキュリティ機能のバイパス
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド およびhttps://docs.microsoft.com/officeupdates を参考にしてください。
対象:Skype for Business Server and Microsoft Lync Server
最大深刻度:重要
最も大きな影響:リモートでコードが実行される
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および5016714 を参考にしてください。
対象:Microsoft Azure-related software
最大深刻度:重要
最も大きな影響:特権の昇格
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure を参考にしてください。
対象:Microsoft Defender for Endpoint for Linux
最大深刻度:重要
最も大きな影響:改ざん
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ:
セキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイド および https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/security/defender-endpoint/microsoft-defender-endpoint-linux を参考にしてください。
データ引用元:2022 年 7 月のセキュリティ更新プログラム (月例)|Microsoft Security Response Center
詳細なアップデート内容については、マイクロソフトの公式サイトでご確認ください。
Windows:2022年7月のゼロデイ脆弱性に関する情報
2022年7月の月例パッチには1件のゼロデイ脆弱性の修正が含まれています。
本日修正された既に悪用の事実のあるゼロデイ脆弱性は、「CVE-2022-22047」として追跡されており、、権限の昇格が生じてSYSTEM権限を奪われるおそれがある「Windows CSRSS」の脆弱性とされています。
ただし、現時点で詳細は不明となっています。情報が入り次第追記予定です。
いずれにしても既に悪用の事実があるとの事なので、出来るだけ速やかに今月のアップデートは適用しておく方が良いでしょう。
2022年7月:他社の公開している主なセキュリティアップデート情報
マイクロソフト以外の主要メーカーが公開している2022年7月のセキュリティアップデート情報は以下の通りです。AndroidやiPhoneなどを利用中のユーザーもアップデートを忘れずに適用しておきましょう。
- Adobeは、Reader、Acrobat、Photoshop、RoboHelp、Character and Animatorのセキュリティアップデートをリリースしました。
- Ciscoは、今月、多数の製品のセキュリティアップデートをリリースしました。
- Googleは、Androidの7月のセキュリティアップデートと、ゼロデイを修正したGoogle Chromeのアップデートをリリースしました。
- インテルは、新たなRetbleedの脆弱性に関するアドバイザリを公開しました。
- SAPは、7月の2022 Patch Dayのアップデートを公開しました。
- VMwareは、セキュリティアップデートを公開しました。
2022年7月の「月例パッチ/Windows Update」のポイント&その他の注意点まとめ
2022年7月の「月例パッチ/Windows Update」のポイントとその他の注意点をまとめておきます。
■セキュリティ更新
■PowerShellの不具合への対処
■検索ハイライトの導入
■XAudio APIを使用して効果音を再生すると特定のゲームが動作しなくなる問題への対処
■デバイスを再起動すると一部のオーディオデバイスにBluetoothが再接続できなくなる問題への対処
■Microsoft Surface Dial のカスタマイズ設定ページが機能しなくなる問題への対処
■「設定」アプリの「Your Phone」アプリの名称が「Phone Link」に変更
■Wi-Fiホットスポット機能を使用できない場合がある既知の問題への対処
■セキュリティ更新
■PowerShellの不具合への対処
■印刷/スキャン機能が改善
■Cloud Clipboardの同期に関する不具合の改善
■タッチパッドの不具合の改善
■Wi-Fiホットスポット機能を使用できない場合がある既知の問題への対処
■CVE-2022-22047 Windows CSRSSの特権昇格の脆弱性は、既に脆弱性の悪用が行われていることが確認されています。なお、この脆弱性の詳細は、セキュリティ更新プログラムの公開時点では一般に公開されていません。Windows を利用中のユーザーは、早急に、更新プログラムの適用を行ってください。詳細は、CVE-2022-22047 を参照してください。
■CVE-2022-23816 および CVE-2022-23825 は、AMD 社の特定のCPU に存在する脆弱性です。AMD 社の脆弱性ですが、この脆弱性を緩和するためにはWindows の更新プログラムをインストールする必要があります。Windowsでこの緩和策が利用可能であることをお知らせするため、マイクロソフトのセキュリティ更新プログラム ガイドにこれらのCVEが掲載されています。影響を受けるAMD 社のCPUの一覧および脆弱性に関する詳細な情報は、AMD社のセキュリティ アドバイザリをAMD – SB – 1037をご確認ください。影響を受ける AMD 社のCPU を利用している場合は、Windows の更新プログラムを適用してください。
■今月は、Azure Site Recovery でのVMWareからAzureへのリカバリシナリオにおける多数の脆弱性を修正しています。Azure Site Recovery でのVMWareからAzureへのリカバリシナリオを利用中のユーザーは、ブログ 「Azure Site Recovery の脆弱性を軽減 」 および What’s new in Azure Site Recovery を参照し、最新のバージョンへアップデートしてください。
■CVE-2022-30187 は、Azure Storage ライブラリの脆弱性です。Azure Storage ライブラリを利用中のユーザーは、http://aka.ms/azstorageclientencryptionblog を参照し、利用環境に応じた必要な対応を実施してください。
以下、その他の既知の注意点をまとめておきます。
2022年6月16日(日本時間)をもって、ついにWindows 10 Home/Pro等の「Internet Explorer 11(IE11) デスクトップ アプリケーション」サポートが終了となりました。もしもIEしかサポートしないページ/サイト/アプリについては、Microsoft Edgeの「IEモード」を利用してください。詳細は以下のページをご参照ください。
Microsoftは2022年4月初旬以降から、インターネットから取得したOffice(Word、Excel、PowerPoint、Access、Visio)ファイルのVBAマクロをデフォルトでブロックするように設定変更していましたが、これがブロックされない設定に変更されたようです。ただし、またブロックするよう戻すとの話もあるので、利用中のユーザーはご注意ください。なお、ブロック設定は「Emotet」などのマルウェア対策の一環です。
「Windows 10 バージョン 1909」(全エディション)および「Windows 10 バージョン 20H2」(Home/Proエディション)のサービスは2022年5月10日で終了となりました。利用中のユーザーは早急にアップデート(アップグレード)を適用してください。
なお「Windows 7」は2020年1月14日をもってサポートが終了、「Office 2010」と「Office 2016 for Mac」のサポートは2020年10月13日をもって終了しています。現在も使用しているユーザーはご注意を。
現在「Office 2021」が新発売となっています。買い切り版が欲しい方は検討してみてください。なお、複数台のPCで利用するなら、意外と「Office 365」(インストール台数無制限/同時使用台数5台)もお得かもしれません。
2021年7月の定例リリースに公開された Windows 向けのセキュリティ更新プログラムにAdobe Flash Player の削除に関する更新プログラム「KB4577586」が含まれています。この更新プログラムを適用すると、Windows デバイスから Adobe Flash Player が削除されますので、一応ご注意ください。
既にAdobeは2021年1月12日より「Adobe Flash Player」によるFlashコンテンツの実行をブロックする措置を開始しています。詳細は、Japan Windows Blog ならびに Japan Developer Support Internet Team Blog をご参照ください。
続いてマルウェアやランサムウェアに関する注意喚起です。
昨今、特に政府や企業、公共機関などを標的としたランサムウェア攻撃が活発化しています。先日も病院がランサムウェアに感染し、電子カルテが閲覧できなくなる深刻な被害が発生しました。また、Emotetの活動も再度活発化しているとの事。国内でもライオンやテスコムなど、多数の企業から被害報告が上がってきています。
ただし、先日被害にあった病院はPCが古く動作に支障を来すとの理由から、業者の指示でセキュリティ対策ソフトをオフにしていたそうです。セキュリティ対策ソフトがオンで最新の状態なら防げた可能性もあったようなので、現在使用しているPCのセキュリティ対策ソフトがきちんと動作しているかは必ずチェックしておきましょう。
また、Emotetが進化し、最近は新たにショートカットリンク(.lnk)ファイルを使った攻撃や、Google Chromeからカード情報を搾取する攻撃も確認されています。不審なメールは開かない、Wordマクロの自動実行の無効化などの対策と共に、ショートカットリンク(.lnk)にも十分注意してください。
そして利用している各種ソフトウェアを常に最新にし、OSやドライバなどのアップデートもしっかり適用しておきましょう。セキュリティ対策ソフトの導入も必須です。また、企業などはゼロトラスト(何も信頼しない)を前提としたセキュリティ対策などを講じてください。
セキュリティ対策ソフトとしては、個人的にノートンが動作も安定していておすすめ。次点でESETでしょうか。ウイルスバスターは不具合や脆弱性の発覚が多いので個人的にはあまり使いたくないです。また、カスペルスキーはロシアの企業であり、アメリカの連邦通信委員会(FCC)が2022年3月25日付けで、「アメリカの国家安全保障に容認できないリスクをもたらすと見なされる通信機器およびサービスのリスト(セキュリティリスクリスト)」に追加したと発表しています。わざわざ現在の情勢でカスペルスキーを積極的に選ぶ理由は無いかと思います。
参考記事:GIGAZINE
最も安全なデータバックアップ方法は、外付けHDDなどに定期的にバックアップし、その後USB/LANケーブルを抜く、もしくは電源をオフにしておくというものです。(オフラインデータ保管)
大切なデータ(仕事のデータや家族写真、ホームビデオなど)はしっかり守りましょう。
続いてWindows 10のサポート終了に関する情報です。
■Windows 10 Version 1809 (Home、Pro、Pro for Workstation、IoT Core)、Windows Server Version 1809 (Datacenter Core、Standard Core)のサポートが2020年11月10日で終了しました。
■Windows 10 Version 1903 (Enterprise、Home、Pro、Pro Education、Pro for Workstations、IoT Enterprise)、Windows Server Version 1903 (Datacenter、Standard)のサポートが2020年12月8日で終了しました。
■Windows 10, version 1803 (Enterprise, Education, IoT Enterprise)、Windows 10, version 1809 (Enterprise, Education, IoT Enterprise)、Windows 10, version 1909 (Home, Pro, Pro Education, Pro for Workstations)、Windows Server, version 1909 (Datacenter, Standard)のサポートが2021年5月11日で終了しました。
■Windows 10 Enterprise and Education, Version 2004、Windows 10 Home and Pro, Version 2004、Windows 10 IoT Enterprise, Version 2004、Windows Server, Version 2004のサポートが2021年12月14日で終了しました。
■Windows 10 Enterprise and Education、Version 1909、Windows 10 Home and Pro、Version 20H2、Windows 10 IoT Enterprise、Version 1909のサポートが2022年5月10日で終了しました。
参考:2022 年にサポートが終了する製品|Microsoft
いずれも該当バージョンを使用中の方は速やかに最新バージョンにアップデートしましょう。
そして2020年1月14日、「Windows 7」の延長サポートが終了しました。現在Windows 7を利用している方は、Windows 10への移行を速やかにご検討ください。FBIも「Windows 7」のセキュリティリスクについて注意喚起を行っています。ランサムウェア「WannaCry」の被害にあったOSの約98%がWindows 7だったとの事なので、他人事と思わず、早急に対処するようにしてください。
企業向けではありますが、Windows 7の延長セキュリティアップデート(ESU)(2023年1月まで/有償)を購入することは可能です。企業などで早期のWindows 10移行が難しい場合はご検討ください。Windows 7 ESUはデバイスごとに販売され、1年ごとに料金が値上がりしていく予定との事。
次に「Office 2010」「Office 2016 for Mac」も2020年10月13日をもってサポートが終了しました。今後はテクニカルサポート、セキュリティ修正プログラム、不具合の修正などが一切提供されなくなり、利用を続けることは非常に危険です。出来るだけ早急に「Office 2021」やサブスク型の「Office 365」に乗り換えましょう。「Office 365 Personal」はPC(Windows, Mac)、タブレット(iPad、Android、Windows)、スマートフォンに何台でもインストール可能(同時利用可能台数5台)なので、環境によっては案外お得かもしれません。企業でも案外無頓着な事例を今まで多数見てきました。「とりあえずサポートが切れても動けば良い」などと安易に考えず、早急に対処するようお願いします。
※サポートが終了すると、PCを常に最新の情報に保つためのセキュリティ更新プログラムの提供が停止し、使用中のPCが重大なリスクにさらされ続ける事になります。
個人的なWindows 10パソコン買い替え時のおすすめスペックなどは以下の記事でまとめています。良かったら参考にしてみてください。そしてWindows 11も2021年10月5日にリリースされました。出来ればWindows 11搭載PCを買えば、長く安心してPCを利用できるかと思います。
先日Windows 11搭載の「Surface Pro 8」を購入しました。なかなか良い出来栄えで満足しています。
以前購入した「Surface Laptop 3 15インチ」モデルもなかなか素晴らしい仕上がりでした。気になる方はレビューをまとめているのでご参考に。現在は「Surface Laptop 4」が販売中です。バッテリー持ちが改善するなど、評判は良いみたいですよ。
なお、日ごろスリープをメインにパソコンを運用している場合は、今日だけでも必ず更新を確認し、指示に従ってPCを再起動してください。スリープのままではきちんと更新が適用されない場合もあるのでご注意を。
Windows 10の場合は、再起動等が必要な場合は以下のような更新通知アイコンが表示されるようになっています。速やかに再起動させましょう。
【スタートボタン>電源】と進み、以下のような【更新してシャットダウン】【更新して再起動】の指示が出ている場合は、速やかに指示通り再起動などを行うようにしましょう。
もしも久しぶりにパソコンを起動した際などは、「Windows Update」によるアップデートが複数回溜まっている場合もあり、1回更新してもまだ残っている場合があります。気になる方は手動で「更新プログラムのチェック」をクリックすると最新のプログラムが追加配信される場合もありますが、その場合“上級ユーザー”とみなされ、場合によっては不安定なプログラムが配信される可能性もあります。
気になる方のみ手動でチェックしてみてください。
「更新プログラムのチェック」を押して、このように「お使いのデバイスは最新の状態です。」と表示されれば、現時点でパソコンは最新の状態となります。
新Microsoft Edge、Chrome、Firefox、Adobe関連、Javaなどのアップデートもお忘れなく。「MyJVN バージョンチェッカ」の使用がおすすめ。
その他、新Microsoft Edge、Google Chrome、Firefox、Adobe関連、Javaなどの更新プログラムも随時提供されています。これらもきちんと更新しておきましょう。ブラウザ関連も重大な脆弱性が度々発覚しています。十分ご注意ください。
これらの更新の確認には、個人的に「MyJVN バージョンチェッカ」の活用がおすすめ。手軽に更新状況が確認できますよ。月に1度は確認しておくと安心です。(現時点で新Microsoft Edgeには未対応)
起動するとこのようにチェックされます。Windows Updateでの更新作業が完了したら、セットで確認作業を行うことを強く推奨します。
※「MyJVN バージョンチェッカ」でエラーが出る場合は、最新バージョンに更新して再度お試しください。
「Microsoft Defender」で月に1度は全ファイルの検査をしておくと安心。
最後に、全てのアップデート作業が完了したら、念のために「Microsoft Defender」でPC内の全ファイルを検査しておくと安心です。市販のウイルス対策ソフトとの併用も可能。月に1度は習慣づけておくと良いかもしれませんね。
※稀に「Microsoft Defender」にて誤検出がおこる可能性もあります。必要に応じてご使用ください。
左下の【スタート】ボタンをクリックし、【Windows セキュリティ】をクリックします。
左メニューの【ウイルスと脅威の防止】、もしくはアイコンをクリックします。
【ウイルスと脅威の防止】画面が開きます。ここで他の市販アプリを使っている場合は以下のような画面になるので、【Windows Defender ウイルス対策のオプション】の【∨】をクリックします。
下部に表示される【定期的なスキャン:オン】にします。ユーザーアカウントの制御が表示されたら【はい】をクリックしてください。
とりあえずサクッとPCをスキャンしたい場合は【①クイックスキャン】を。より詳細にスキャンしたい場合は【②スキャンのオプション】をクリックしましょう。
【スキャンのオプション】では以下の画面が開きます。ここで【フルスキャン】は時間が掛かりますが、定期的に行っておくのがおすすめ。また、【Windows Defender オフライン スキャン】は、PCを再起動して特殊なスキャンが行えます。時間に余裕があれば、それぞれ行っておくと良いでしょう。
実際にスキャンを行う場合は、希望のスキャンを選択し、下部の【今すぐスキャン】をクリックすればOK。
後はスキャンが終了するまで待ちましょう。
月に1度のパソコンメンテナンスとして、各種アップデート作業やウイルスチェックをぜひこの機会に行っておきましょう。
また、「Windows 10 May 2020 Update」から、新たに「Windows セキュリティ」に「評価ベースの保護」が追加されています。これを有効にしておくと「望ましくないアプリ(PUA)」をブロックできるので、興味のある方は試してみてくださいね。
併用を推奨!「am I infected?」でIoT機器の無料検査も定期的に行っておこう!
2022年2月24日から、横浜国立大学 情報・物理セキュリティ研究拠点がIoT機器のマルウェア感染と脆弱性を確かめる無料検査サービス「am I infected?」を開始しています。
PCはもちろん、iPhoneやAndroidスマホ、タブレットなどから簡単に利用できるので、上記の「Microsoft Defender」でのウイルスチェックと併せて利用しておくと良いでしょう。
利用方法は過去記事をご参照くださいね。
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Windows 11には「KB5015814」、Windows 10 バージョン21H2 には「KB5015807」をインストールしました。不具合はありません。
こちらも特に不具合なく動作しております。